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死の認識

「待ってくれ、こっちからも質問していい?……。気が動転しててさ、上手く伝えられないかもしれないけど。」


 まだ状況は全く掴めていない、目の前で超常的な現象が起こっていたのは認めるとして、そんな胡散臭いものに協力するなんて、無理だ。いくら美人に頼まれたってその怪しさは隠すことはできない。いや、その自称女神の絵にも描けない美貌と、大変魅力的な自分の状況が余計に怪しさを引き立たせる。


「そうですね、私が伝えられる範囲内であればお教えいたします。特に、悪神については。」


「そうだ!その悪神って、一体何者でどういう存在なのか。俺は具体的に何をすればいいんだ?そもそも本当に死んだのか?」


いまだに自分が死んだ、という実感が感じられない。まだ俺はこの状況からいつも通りの生活へ戻れると思っている。というか帰りたい。冷静になればなるほど不安感が身体を突き刺す。


「なぁ、教えてくれよ……。」


女神の足元で情けなく愚図る。

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