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16話 スキル結合【N T】

明けましておめでとうございます今年もフリーワールドをよろしくお願いします

今年一発目です


破軍。映画のフィルムを切り取って貼り付けたかのような移動方法。漫画とかアニメならぷんっとなって目の前に現れて武器を振るう事があると思うけど。それ実際しないよねって話。姿が見えないぐらい早く動いてるのに目の前でわざわざ止まる意味無くないと思わない?私は思います。のでそのまま特大剣を斬り抜け、武器を変更。ハンマーに持ち替えてしたからすくい上げる様に振るう。今までは武器変更をウィンドウを指で操作をしていたんだけどここから視線操作に切り替える。その方が早いからね。


 ちなみに私の視界では右上にアイテムボックスの装備欄がデカデカと表示している。左下にも同じものだけど、武器だけに纏めたものを表示している。左上にはステータス欄。そこでMPやらの確認。そして右下には今はコメント欄を。消費アイテム系を表示させたいのだけど残念ながら持ってないので適当に表示させている。

 視界で見えるのは4個のウィンドウの隙間。十字のある隙間でしか周りを見ていなかったのだけど。無意識さん達のお陰でほとんど見れなくても良くなったので視線操作に切り替えることが出来た。


 少し浮かんだ黒騎士の背中に槍を突き立てるのだが軽く弾かれダメージも薄い。だが手をとめずに突きまくる。


 地面に着く瞬間もう一度かち上げようとしたけど残念ながら腕を叩きつけて無理やり反動で距離を取りながら起き上がった。でもその距離ならすぐなので接近して短剣で4撃入れて離脱。

 その間にファイアーボールが複雑な起動をしながら黒騎士に命中。MPは残り800。


「っっつ!ほんと何でこんな魔力操作ができるんだかっ!平和な世界で生きてきて人間なのだろう貴様ッは!」


 有意識さんが黒騎士の発言を拾い私に投げかけてきた。もう明らかに私のリアル、いや私達プレイヤーを認識しているね。そして、なぜ出来るのかは私も気になるところ。無意識さんが出来るから私にもできるはずなんだけど何故か魔力の動かし方がわからないんだよなぁ。


 そんな雑な思考をポツポツしながら戦闘をしていたら神ノ目からの準備が出来たと報告が来た。

 『君の記憶にピッタリの物があったからそれを参考に調整したよ。スキル扱いだけど魔法みたいに使ってもらって大丈夫だから。いやぁほんとに君とは相性がいい。久しぶりに楽しかったよ』


 スキルの詳細が頭に流れて来る。私は戦闘中相手の動きを見て次を予想してとか細かく観察して戦闘をしているからそれをより正確にするスキルみたい。簡単に言うと2秒先の相手の行動がわかるスキル。

 『もう少し先も見れそうだったけど君の戦闘スタイルじゃあ合わないと思ってね。あくまで可能性、予測だから』

 それでも十分チートなスキルだよね。近接戦闘において相手の行動がわかるというのはどれだけのアドを取るのか。こんな序盤に貰ってもいいものなのだろうか。


 黒騎士の攻撃をバックステップで避けて大きく距離をとる。

「はぁ……はぁぁ。どーしたもう終わりかぁ?」

 黒騎士は完全に息が上がっていた。深呼吸して呼吸を整えている。そりゃあ10分間ノンストップで高速戦闘をしていたんだから疲れるよね。明らかに制限を受けてるぽいし、より動けないだろうよ。


「クノン……私を導いてくれ」

 起動文なんてものは無いし、スキル名すら言う必要は無い。ただ雰囲気とイメージしやすさと言うのがあるからそれっぽいことを言う。魔法より魔術。私はそういう認識だけど今は好き好み言ってる場合じゃあ無いからね。

視界いっぱいにアナウンスが流れる。

 神ノ目―― 第六感

  スキル結合

 結合スキル 【N T】

 スキル結合についてはヘルプを確認ください。


 邪魔なので手で払い動き始める。

 視界はサーマルスコープを覗いたみたいな感じの白黒に見えるのは黒騎士の姿だけ。壁や柱などは見えないそして赤く線が右から横に伸びている。これが相手の攻撃してくる箇所。


「クノン?クノン……まさか神ノ目か!?」

 有意識さんが敵のツイートを拾いリポストする。

 まさかのお知り合いで?

 『知り合いというか幼なじみというか……いや僕のことはいい今は戦闘に集中して、僕に呼びかけたから向こうも制限が外れるよ』

 え?幼なじみ?というか呼びかけたから向こうも制限が外れるって?


「なるほど神ノ目か。なら通るよな使ったのは向こうが先だぞ」


 赤い線が消え黒騎士の周りを包み込むように赤い線が広がっていく。広範囲スキルかな?

 攻撃する手前で止まり距離をとる。スキルコンボスターが途切れないように自在槍と短剣を投げつけながら様子見。


 赤い線が広がって行き霧散した。黒騎士が言う。

「正直今期の戦闘で制限が外れるとは思わなかった。しかもルーキー相手に。だがそちらが先に使ったのだ意志のあるスキルを。悪く思うなよ?」

 剣を掲げ力強く。自分が圧倒的強者だと宣言するように言った。


「【一騎当千】」

 言った瞬間威圧が増した。空気が震えたように感じた。

 『一騎当千……アリス打ち合ってはダメだよ。あれの攻撃は普通では防げない。どんな丈夫な鎧も盾も防御魔法でも全てバターを切るように斬ってくる。簡単に言うなら防御無視の貫通攻撃だよ』


 パリィは?

 『出来ない。スキルを持っていてもクリティカルパリィでもあれは防げない』


「ひひっ!じょーとー!」


 私は地面スレスレの状態で接近大剣をしたから突き刺す。それを黒騎士は大剣の腹で受け止める。流石に突きを斬り返すことはしてこないか。

 右足の蹴り。それを私は体を傾けて避け右に持ち替えた片手剣で下から斬りあげる。それを斬り返してきた大剣の当たるスレスレで短剣に持ち替え顔を斬りつけた。


「うっそだろ……」

 急所斬りを発動させ片手剣で首を狙ったがしゃがみで交わされ大剣の横薙ぎ。それをジャンプで避けて黒騎士の胴体を蹴りバク宙。腕を伸ばして体をひねり回転斬り。それを右斜め下からの斬りあげるで弾かれる寸前で装備を外して素手に。短剣に持ち替え投げつけてハンマーを装備。

 胴体に当たる寸前にハンマーで短剣を押し出す!

 

「人力パイルバンカー!!」

 黒騎士は少し下がっただけで吹き飛びはしなかった残念。

 『面白いね君。ほんとに』

「器用なことするな貴様ッ!」

 勘で相手の武器に触れてはダメと訴えてくる。巻き込んでとか受け流しすらもダメらしい。


 『パリィダメだと言ったのにまだやろうとするんだね』

 楽しいからね。相手はイライラするだろうし



 神ノ目で相手のHPを見る。 残り10万……残り10万!?


「神ノ目だもんな流石に突破されるか。これでも看破対策は積んではいるんだがな」

 私は右下のコメント欄を消して黒騎士のステータスを表示する。

ん?コンボスターを途切れないように短剣を投げつけているんだがダメージが高い。残り9万5000になった。

だがすぐに10万まで回復されてしまった。あれ?回復量高くない?

 『一騎当千で回復量が上がってるんだよ今より激しく攻撃をしないと倒せないよ』

 早く言ってくださいよぉ!?


 私は高いAGIを活かすため足を止めずに無駄に高速移動しながらヒットアンドアウェイで戦っていたけど流石にそれでは削り切れないと思った。もう常に12万まで回復している。あ、MAXは154万7千ね黒騎士のHP。


「張り付くしかないか……」

 でもそれだとAGIの高さ活かせないんだよなぁ。


 私は短剣と特大剣を装備して急接近。大剣が左から振り下ろされるのを地面に短剣を突き刺し右足で地面を蹴り短剣を軸に時計回り。大剣を回避して足を特大剣で斬りつける。バランスは崩さない。

 起き上がり武器を片手剣2本に持ち帰り下からクロスするように斬りあげるが向こうが合わせてきたので武器をしまい再装備。


「【エンチャント・ファイア】【無窮連刃】」

 

 赤い線が無数に走る。黒騎士の持つ大剣の周りがメラメラと揺れているように見える。こういう時サーマルは見にくい。エンチャントファイアと言ってたから炎属性の付与とかかな?

 というかNTは2秒先を見るスキルだ。行動は赤い線で表示されてその軌道に攻撃が来る蹴りやら斬りつけとか。それらが一度に数を把握できないほど来るえぐいスキルが?この序盤に使うのは酷くないか?


 『制限が解除されたからね。今の君ならあいつの全力でも勝てると……運営は判断したみたいだよ』


 そういえば制限されていたね。受けるのは良くないみたいだから全力で下がる。あ、短剣は投げつけるよ。


 そこそこ距離を離しスキルを不発にしたと思いまた距離を縮めるために足を踏み出したが――見るよりも勘が働き上へと飛んだ取り出した武器を足場にし跳躍。


 スキルは当たらなかった。ただそれで終わりではなく範囲が広がりながらゆっくりと黒騎士は動いていた。


 『無窮連刃――それは終わる事ない連撃を放つスキルでね彼はこのスキルひとつで戦争を終わらせたんだ。それでついた2つ名が一騎当千。そしてそれに引かれてスキルが彼に力を与えた。』


 えぇ……それどうやって止めるの?てか打ち合うことが出来ない状態なら止める方法ないよね?

 無窮連刃は連撃そして一騎当千で貫通攻撃化。どうすれば……


 私は両手に自在槍を装備し黒騎士の足に巻き付け全速力で部屋を走り回った。顔面からコケた黒騎士にハンマーを投げつける。


「止まったね」

「…………これでも仕留めきれんか」

立ち上がった黒騎士はぽつりと言い。覚悟した表情をしている。

 

 圧が消えた?

 『一騎当千は消耗しやすいからねあまり長時間発動できないんだよ』


「これはルーキー相手に使いたくなかったが……何故か通ったんだ使わせてもらおう」


「【古戦場】」


 そう言った瞬間。部屋が無くなり空間が広がって周囲には槍で貫かれた人間。鉄の塊に潰され、矢が刺さり黒焦げになったりと様々は死体が転がっていた。地面は血に濡れ腐敗臭が漂う。まさしく戦場。


「この空間では俺のステータスが大幅に上がって。俺の攻撃が1発確実に相手に命中するという効果がある」


 圧が増した黒騎士がゆっくりとこちらに向かってくる。足は動かない、というか体が動かない。


「お前のステータスなら多分この一撃で終わるだろう。残念だがまぁ楽しめた。」


 私の目の前に来た黒騎士が剣を掲げる。そしてなにかスキルを発動し真っ直ぐ全力で振り下ろした。


 それを私は――――――

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