第5話
「リナお前…ロクドウと!」
「んな訳ないでしょ。」
「そんな馬鹿な。」
復活したアクトはリンネにマイクを持って近づいて言う。
「はいマイハニーって叫ぶ兄に一言。」
「くたばれクソ兄。」
「そんな態度するなんて兄ちゃん悲しい!」
わざとらしく泣いているロクドウに呆れる一行。ふと気がついたからかアクトは聞く。
「このロクドウと知り合いなんっすか?」
「同級生。」
「同級生だな。」
「リナさんとタカザワ先輩の同級生?!」
リナとタカザワはあの亜人最凶の男ロクドウの同級生だったのだ。これには驚くアクトとリンネ。
「あのクソ兄の同級生だったんですか?」
「まあな。クソ野郎だけどな。」
「学校内では有名なクソ野郎だったのよ?何度殴ったことか…」
「そんなマイハニーも好きだぜ!」
「気持ち悪いからやめなさい。」
「へー、意外っすね。」
「まあ意外でしょうけども。はぁ…なんでこうなったのかしら…」
「いや俺が聞きたい!」
「呆れるわー…私普通の人よ。なんで亜人最凶のやつに好きって言われなきゃならない訳。」
リナは【亜人】ではなく普通の【人間】だ。課長になる為血をにじむような努力をしたのだ。並大抵では出来ないことをやって来たのだ彼女はだからだろう悪魔対策課の女性たちから熱狂的な支持を得られているのは。
「はー。で?バディーは?」
「俺には必要ない。」
「馬鹿なの?」
「ハニーかタカザワしかいない。」
「馬鹿ね。」
「阿呆だろ。」
「亜人最凶相手に言えるのおたくらだけでしょうね。」
「……うちの兄がすみません。」
「いいのよ。全く…我儘なんだから。」
「それを許してる上も上だがな。」
「仕方ないわよ。由緒ある家柄なんですもの。」
「権力あるの俺じゃなくて兄貴な。」
「質問っす。由緒ある家柄ってなんっすか。」
「アクトはあの学校卒業してないから分からないのも無理ないわ。ロクドウとリンネはサンズ家の生まれなの。」
「有名なんすか?」
「結構有名よ…まあそのせいで色々とあったんだけどね。」
「色々?」
「……なんでもないわ。それより報告。なにがあったの?」
「違法実験が行われていた。」
「これは……確かに違法な実験されていたようね。実験体は?」
全部ロクドウに指を指す察したのか頭を抱えるリナ。上層部になんて言えばいいのかと。
「俺頑張った褒めて。」
「よしよし。」
ロクドウは身長が高いのでしゃがんでリナに大人しく撫でられる姿を見たリンネは唖然としていた。
「それがダメにさせる原因じゃないっすか?」
「リナのいい所の1つなんだぞ?」
「いや…ダメじゃないっすか!!」
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