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1.音声対応の生成AI

 私立A女子高校二年生でバレー部員の(ひか)()は、黒髪ショートボブを揺らしながら、下校中の生徒の間を縫うようにして校門を出ると、ショルダーバッグからワイヤレスイヤホンを取り出して両耳に装着した。

 続けてスマホを手にすると、急いでアプリ「ノヴァAIボイス」を起動し、周囲の目を気にしながらマイクへ語りかける。


「予算は千円で、今日の夕食の案と、食材が安く買える店を教えて」


 すると、画面に現れたピンク色の吹き出しの中に、彼女の言葉が文字となって書き込まれる。

 続いて、イヤホンから、落ち着いた話し方で、明瞭かつ色気のある低音の声が流れてきて、同時に、彼女の質問の下へ追加された水色の吹き出しの中に文字が書き込まれた。


『今日も部活、お疲れさま』


 このアプリは、音声入力でもテキスト入力でも受け付けてくれて、裏で動いている生成AIの回答をテキスト、音声、あるいはその両方で返してくれるもの。

 光理は、基本は音声入力で、回答はテキストと音声の両方を選択しているのだが、理由は、この低音のイケメンボイスを聞きたいから。

 なお、声の種類は10通り――男声と女声が半々――で、途中で切り替えることも可能だ。


 学校内ではスマホが使えないため、イケメンボイスの禁断症状が出ていた彼女は、声にシビれてニヤけ顔。


 それにしても、夕食と食材を問い合わせているのに、(ねぎら)いの言葉をかけてくるこのアプリ――生成AIは、一体どうなっているのだろう。


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