8.シャルシャ町の観光と異世界宿屋の宿泊
8.シャルシャ町の観光と異世界宿屋の宿泊
食事とリアンとの約束を済ませた後、商業ギルドを出て、ここシャルシャ町の観光をする。
商業ギルドを出て、南に行くと港湾地区があり、港と倉庫、そして、大きな帆船が数隻、停泊をしていた。
目の前では、この周辺では取れない木材の積み下ろしがされており、
滑車を使って木材が港に下されている。
「先ほどの商業ギルド受付の話では、木材は高級品らしい。」
しばらく、荷下ろしを眺めた後、倉庫街を通り抜け、大きな公園区画に到着する。
ここでは、大きなナツメヤシが何本も碁盤の目のように並んでいて、その木陰にベンチがある。
子供を連れた祖父?と思われる人がここで休んでいる。
その正面には石のくぼみに水がたたえられた人工的な池がある。
それから、公園を突っ切り歩いていくと、今度は鍛冶屋街。
湾曲した剣や等の色々な武器や、鋲を打ち込んだ皮の鎧、兜などが店内で売られ、展示されている。
そこからさらに北に歩いていくと、スーク(個人市場)ゾーンが始まり、ごみごみした市場には、
洋服、香辛料、まあるい小さな色とりどりのガラスをはめ込んだランプ、乾燥果物やナッツ、食べ物屋など、
いくつもの店がこれでもか、と並んでいる。
先ほどのギルドの話では、こういった市場がこの町にはいくつもあるらしい。
そして、市場が終わると住宅街と寺院が現れる。
寺院には続々と人が入っていき、入りきれない人は寺院の前の石畳の広場でお祈りをささげている。
さらに北側に行くとこの町の領主の館がある。
館は大きく塀があり、その周りを槍を持った警備が巡回をしている。
一通り町の観光が終わった後、先ほどの市場の区画に戻り、
ギルドに教えてもらった市場の奥にある宿屋に泊まることにした。
布のドアをめくって、宿屋の中に入るとカウンターがあり、
1泊する旨伝える。
料金は前払いで、12000リヤルとのこと。
ギルドカードで支払いを済ませ、ホテルの中に案内される。受付カウンターの脇の通路を進むと、中庭に出て、
中庭に沿ってできた回廊を歩き、3つ目の部屋が、今晩泊まる部屋だった。
部屋には小窓しかなく、薄暗いが、蝋燭の炎が部屋を明るくし、
風通しはよく、涼しかった。
3時間ほど暑い中を歩いたので、この涼しさはありがたかった。
汗びっしょりだったので、この宿屋の水浴びエリアまで行き、
汗を洗い流した後、涼しい部屋でゆっくり過ごす。
夕方、日が落ちてから食事のため、市場の食事ができるところに向かう。
ここであるものを見つけた。いや、店先のテーブルで食べている人を見つけた、が正しいか?
バターライスに羊のケバブを乗せた料理をおいしそうに食べているのである。
迷わず、リョウもこの店で同じメニューを注文し、昼間のギルドでも注文した、
ミント入りレモネードを注文する。
「やっぱり日本人は米だよなあ。」
日本のコメみたいにねばねばのあるコメではないが、
米粒状のものを食べて満足するリョウであった。
食事後、ホテルに戻り、その日は早めに休むことにした。




