12.リアンの暮らす村『ミレハ村』
12.リアンの暮らす村『ミレハ村』
リアンに案内されながら、車を2時間走らせようやくリアンの住む村に到着した。
平らな砂地に、石の家が数十件並ぶ。
村の入り口にある2mほどの岩に『ミレハ村』と書かれている。
リョウ「ミレハ村?」
リアン「そう、ミレハ村。ここが私の住む村よ。住んでいるエルフが80人くらいの小さな村だけどね。」
車をリアンの指示通り、ある大きな石づくりの建物の裏側に着け、荷台の扉を開く。
ジーク「この中が薄暗くてわからなかったが、もう着いたのか?」
リアン「そうみたい、あそこからふつうは半日かかるのに。
その1/5の時間でついちゃった。」
けがをしているマリーをジークとハッサンが持ち上げ、ゆっくりと下ろす。
リョウ「ちょっと待って。」
リョウはそういい、慌てて枕と担架をネット販売から購入し、ジークに渡した。
リョウ「この布の部分にマリーを乗せて、脇の棒の部分を2人で持って移動すれば、
けが人を安全に運べると思います。」
ジーク「何から何まで済まない。」
そういい、大きな建物に入っていった。
リョウ「ここは?」
リアン「村長、つまり私たち家族の家ね。」
リアンは村長の娘だったようだ。
リアン「ここから中に入って。」
リアンは石づくりの3階建ての家に招き入れる。
布のドアをめくり、中は10畳くらいあり、テーブルが置いてある。
リアン「ここが居間兼、村の会議室ね。」
そして、リアンは居間につながる廊下を歩き、いつの部屋に入る。
そこにはベッドがあり、マリーが寝かされていた。
リアン「ここは客間なの、暁の砂漠のほかのメンバーはここに滞在してもらうわ。
そういえば、この村には宿屋が無いんだけれど、別の客間に泊まってもらっていい?
今日はもう遅いので。」
リョウ「気を使わせてしまってすまない。」
リアン「いいのよ、兄を助けてくれたので。」
リョウは結局2階にある客間に滞在することとなった。
しばらくして、リアンの母が村の視察から帰ってきたとのことで、
1階の居間で会うことになった。
??「これはこれは、ジークから今回のことは聞いています。
色々とジークとリアンを助けてくれてありがとう。
私はこの村の村長をしているリリネアといいます。」
中年の女性エルフであるリリネアは、リョウを迎えてくれた。
リョウ「こちらこそ、今日は泊めてもらえるということですみません。」
リリネア「歓迎します。」
その後、リリネア、リアンといろいろな話をし、
リアンの父は15年前に村を襲ってきたモンスターと戦い、相打ちとなり、亡くなったとのこと。
それ以来、母のリリネアが村長をしているとのことだった。
そして、病気で寝ている妹は、やはりモンスターに1年前襲われ、
そのモンスターの毒によって、ほぼ寝たきりになってしまったらしい。
リリネア「この村には、時々キマイラが襲ってきて、私の夫がやられ、
そして妹も逃げる途中で、このキマイラの毒によって、病気になり…済まなかったわね、暗い話になり。」
リョウ「そんなことはありませんよ。」
リアン「そういえば、マリーやジークに、薬や治療の道具を施していたようだけれど、
一度妹を見てもらえないかしら?そして薬があったら、分けてもらえないかしら。
私の作る薬では、重度の症状にならない様にするのが精いっぱいで、完全な治療薬ではないのよ。」
リリネアも申し訳なさそうにこちらを見ている。
リョウ「わかりました。保証はできませんが、妹さんの症状を見てみましょう。」




