異世界アルバイト
午前9時を回った頃五月女は各部屋をノックしている
今日は家賃の支払い日なのだ毎月20日になっているのだ
基本は振込だが 振り込まれていない場合管理人が確認しているのだ
振込が無理だったり 銀行などが休日で休みなどは直接手渡しで受け取ることもあるのだ
「では後ほど振込確認をしますね」
各部屋を回っていく五月女
「次はあの原作者か あのやろーちゃんと払ってくれるんだろうな?」
五月女は原作者の部屋をノックした
「おーい原作者いるかー 家賃の支払いの日だぞ」
五月女が原作者の部屋のドアを開けると
スマホを持ちながらリズムに乗りながら踊っている原作者がいた
「お前何やってんだ?」
しかし夢中になっていたので気づいてはいないようだ
「おい原作者」
やや大きい声をあげて ようやく原作者が気が付いた
「なんだよ今いい所なのに」
「なに踊ってやがるんだお前」
「これ最近コラボ実装されたデレ●テのハ●晴レユ●イだぜ」
「また流行りものかよ」
「そうだよ んで何の用だ?」
「何の用だって おめーわかってるんだろ 今日は家賃支払い日だということ」
「あぁ金はねーぞ」
「そうか金がねーのか 働けコノヤロー」
「だって小説が売れねーんだよ」
「だったら余計に真面目になれコノヤロー」
「しかたねーバイトでもしろ」
「なんかある?一回で3万円くらい稼げるやつとかさ」
「んなもんあるわけ おっ異世界でエキストラやってんじゃん」
「へえーどんなの?」
「異世界に聖女の儀式で召還された世界だな」
「んでどんな役だよ」
「討伐で腕が無くなって 可哀そうと思った聖女が無くなった腕を再生させてくれるんだよ」
「なんだよピッコロみたいな役かよ」
「何言ってるんだお前はピッコロさんはあれでも重要なんだぞ」
「どんな?」
「仙豆持ってきたり 仙豆持ってきたり 仙豆持ってきたり 仙豆持ってきたり 仙豆持ってきたり仙豆持ってきたり」
「なんだよ仙豆のイメージかよ」
「そういうお前は何のイメージだよ」
「んなもん決まってるだろ ブロリーに蹴られる所だな」
「それしかねーのかお前」
などかなり話が脱線しているが
「おいかなり脱線したぞんでどうするんだ?」
「えぇー痛いのは嫌だしな」
「だったらあれほど防御力に振とけと言っただろ」
「そんな単純にできてねーからな」
「他は 野次馬の役があるけど」
「それが一番楽だな」
「さっさと行けよ 明後日までに行かねーと エキストラ参加できねーぞ」
「わーったよ んじゃちょっと行ってくるぜ」
そう言って原作者は異世界にアルバイトしにいったのだった
異世界に行くには12番ホーム5と4分の2番線に乗るのだ
「ええっと終点の世界中心国駅で乗り換えだったな」
日本から片道1時間30分の乗り換え駅
そこから異世界行きの電車に乗ってさらに1時間30分かけてようやく異世界へ来ることが出来るのだ
「これでも早くなった方だもんな異世界に行くの 昔は終点の乗り換え駅まで3時間だったしな」
「飛行機はコンコルドしか飛んでねーし 片道30分で行けるがなんせ料金は2億円だしな」
「フェリーは電車のように乗り換えはないけど 片道13時間23分だもんな それでも電車よりは5千円くらい安いけどな」
「特等客室は一泊、4万8千円、一等客室は3万円 2等客室は1万円 B寝台は4980円」
「あっちなみに電車は9千円ですからね」
「さて駅弁を食べながら景色を堪能するとしますか」
景色を堪能し駅弁の箸を進める原作者
少し電車で寝た後にようやく異世界に到着したのだ
「んんうーーん」
駅を出て伸びをする原作者
「さて指定されていた場所は・・・こっちか」
スマホのメールで届いた指定された場所に移動する原作者
それから1時間ほど歩いたのちなんとか指定された集合場所へとたどり着いたのだ
「ここか」
入り口の係員に呼び止められ
「本日はどのような御用で?」
「エキストラ募集でやってきたんだけど」
そう言ってスマホに届いたメールを見せた
「本日の撮影のエキストラ出演者の方ですね」
「ご案内いたします」
撮影スタッフに案内され控室に入る原作者
「結構人がいるな」
それから数分が経った頃
撮影の責任者が部屋に入ってきた
「本日はエキストラ出演していただきありがとうございます。さっそくですが各自着替えてください」
「その後撮影に入りますので こちらの指示にしたがって班分けをいたします」
「各班ごとに撮影いたします それでは後ほど」
責任者はそう言い部屋を出て行った それと入れ替わりでスタッフが着替えをもって入ってきた
「それではこちらに着替えてください 男性は3回の会議室、女性は2回会議室で着替えてください」
それぞれ衣装を渡され着替える
着替えが終わったら スタッフの指示に従って整列をするエキストラ出演者達
「この服は病院の入院患者の服だな」
「それではではA班はこちらに来てください」
「B班はこちらです」
「C班の病院班はこちらです」
スタッフに案内され病院へ
「なーんも異常がないのに病院で入院かよ」
「なんだっていいんだけどね」
スタッフの指示に従いそれぞれの配置につく
そして作者は
「あなたはこの通路をただ通り過ぎてください」
「はいわかりました」
「本番の前にリハーサルをします 皆さん指示された通りに動いてください」
そう言われ皆言われた通りに動くが
「みんな動きがウソっぽい もっと自然にやって」
何度も何十回もやり直しにさせられ
10分くらいが経過した
「大分よくなってきましたね その調子です」
練習の成果が少しずつ出始めた頃一人のスタッフが入ってきた
「わかりました」
「はい皆さんそろそろ本番に入ります」
「小●遊●さん入られます」
本物の女優をこの目で見ることが出来るので興味津々で見つめていた
「すげー本物だ」
「テレビで見ていた時よりもオーラを感じる」
など釘付けになっていた