表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

9/66

第9話〜 セル村の謎 〜

テスト終わったので執筆再開です!

  その日は、メアとポーラさんと3人で一緒に夕食を取り、眠りについた。





  この世界には、お風呂が無いのかそれとも高価な物なのかわからないが、体を拭くだけだった。

  お湯で濡らした布で体を拭くのだが、少し冷えた。

  それに、ちゃんと汚れが落ちた感じがしなくて気持ちが悪い。

  そういえば、この世界は見た感じガスとか無さそうだから、原始的な火起こしでもしているのだろうか……。

  そう思うと大変だなぁ……。まだまだ知らない事だらけ。メアやポーラさんと一緒に暮らして行く内に色々と知れたらいいな……。


「はやく、この世界に慣れていかないとなぁ……」









  次の日、メアがセル村を案内してくれると言うのでついて行くことに。

  正直ありがたい。よそ者の僕が1人で村を歩いているとどんな目に合うか分かったもんじゃないしね。

  この世界は日本みたいに法律とかないだろうし。




  あ、ポーラさんは仕事? らしくて一緒には行けないそうだ。

  ポーラさんの仕事は何だろう? やっぱり女性だから農業とかかな? いやでも、あの体格なら狩でも……。

  まぁ、ちょっとずつ知れて行けたらいいな!







  メアと一緒に村を歩いていると奇異な目を向けられる事が多い。そんなに、よそ者は珍しいのだろうか?

  不思議に思い、メアに聞いてみることに。


「ね、ねぇメア……さん?」

「メアでいーよー?」

「じゃ、じゃあ……メア。僕ってそんなに珍しい存在なの?」

「んー、よく分かんないけど珍しいと思うよー?」


  よく分からないのか?!


「その……メアは、どこら辺が珍しいと思う……?」


  よく分からないと言っていたので、あまり答えには期待しないでおこう。

  でも、メアって結構頭良い感じがするから少し期待しよう。

  いや、どっちだよ! って話だけど……。


「えーとねー。真っ黒な髪の毛と、目! それから、お洋服じゃないー?」


  僕が脳内1人ボケツッコミをしていると、メアは珍しい所を述べる。



  はぁ……。確かにこの世界でまだ黒髪黒目の人見た事ないな……。みんな髪も目もカラフルだし。もう異世界と言うよりも、何かのアニメの世界に入り込んだみたいだ。

  フルダイブ型VRMMOの世界と言われても分からないかも。

  まぁ、地球でもまだフルダイブ型の仮想現実は無いんだけどね!

  開発されたらこんな感じなのかもなぁ……。




  それにしても、黒髪黒目が珍しいのは分かったけど僕の服装も変なのかな?

  そう思い、視線を自分の体に向けると……狐のイラストが入った黒いパーカーと、ダボダボとまでは行かないが、少し余裕があって動きやすい黒いズボンを穿いていた。





  ………………こりゃ奇異な目で見られるのも納得ですわぁー! 狐のイラストの周囲には赤い炎が描かれているしさ! こんなのバカ目立つじゃん!

  もう、黒髪黒目どころの問題ではない。

  着心地が良くて全く違和感がなかったために、今まで気付かなかった。

  そういえば、コンビニに行く途中に転移したんだった……。

  まだ学校の制服の方が目立たなかったんじゃないか……?

  そんな事を思うがもう遅い。今更どうすることも出来ない。

  だが、何も悪いことばかりでは無い。

  着心地は慣れてて最高だし、なんと言っても動きやすい。靴も黒白のランニングシューズなので歩きやすいし走りやすい!

  でこぼこの道が多いこの世界ではとても便利だ!



  でも、なんか全身真っ黒な人のイメージが出来ちゃわないかな……?

  狐のイラスト以外全部黒だぞ……。めちゃくちゃ狐が強調されてる……。

  ま、まぁ?! 僕が強くなって有名になれば? この狐のイラストはカッコイイとか言われるかもしれないし?!

  自分の服装に最初こそ頭も抱えたが、ポジティブに考える事でマシになった。

  これはもう、考えないにしようと決めた。

  恥ずかしいからね。







  村を一通り見て周り、とりあえずポーラさんの家に戻る事にした。

  メアにお礼を言って、貸してもらっている部屋に戻る。






  メアにセル村を案内してもらって分かったことは、この村は人が少ない事。そして、お店のようなものがない事。

  村だから、人が少ないのは当たり前だろと思うかもしれないけど、100人いるかいないかぐらいだったと思う。

  後者は、推測でしかないが村の人達で物々交換とかして暮らしているんじゃないか?

  ただの推測だけど……。






  そして、僕が1番気になったのは――この村の周りには()()が無かった。

  ()()と言うのは魔物とかから村を守るための石壁だ。村の周りには石壁は無く、作りかけの木の柵があった。

  お世辞にも、それはこの考えに至らないとよそ者の僕には柵とは分からないような、酷い出来だった。




  ――ここは、『迷いの森』のダンジョンの最前線の村のはずなのに、村を守るためのバリケードが無い。

  どう考えても、おかしい。

  やはり、この村は何かを隠している。それは、ポーラさんがこの世界について話している時からも薄々察していた事だ。

  一体この村は何なのだろうか? この、セル村に住んでいる人達は何なのだろうか?


  これだけでも充分不気味に思えるが、ポーラさんやメアはとても優しい。だから、それも相まって余計に不気味に思えて仕方なかった。





  でも、ポーラさんやメアは死にかけていた僕を助けてくれた命の恩人だ。

  信用して、ポーラさん達にも信用されるようになって、いつかこの村の事を教えて欲しいな。

  僕は、あまり詮索しない事を心に決めベッドに横になった。

謎多きセル村。

この村の謎が何なのか……今後のノアの行動に期待ですね!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ