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《不幸体質》のせいで7回死んだ僕は、神様にチート能力を7個貰ったので、人見知り&コミュ障を治そうとしたら問題だらけで難しすぎた~7回目の転生では劣等人の忌み子として嫌われる~   作者: 絶対人生負け組
第三章 2人の不憫な少女と《不幸体質》の僕

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第66話〜 久しぶりのお見舞い 〜

お久しぶりです。バイトを初めて学校も色々と忙しくて中々書けずにいます。

現在冬休みに入ったものの、バイトがあり更新出来ませんでした。

なるべく更新出来るようにします。頑張ります


 病院に着いた私は、おばあちゃんのいる部屋へ向かう。


 いつぶりだろうか……。色々ありすぎて、中々お見舞いに行けなかった……。おばあちゃん元気にしてるかな……。


 前回会ったときのおばあちゃんの姿を思い出しながら、部屋に着いた。


 少し緊張しながらも、ドアをコンコンとノックする。


 すると中から弱々しく、けれど全てを包み込むような優しい声で「は〜い」と返事が返ってきた。


 その声に少しほっと胸を撫で下ろし、ドアを開けて中に入る。


「おばあちゃん……久しぶり」


 少しぎこちない笑顔を向けつつ、おばあちゃんの顔を伺う。


「リリア! 久しぶりだねぇー! 来てくれて嬉しいよ。元気にしとったかい?」


 前と変わらず元気そうで何よりだ。


「私もおばあちゃんに会えて嬉しい! 中々来れなくてごめんね……」


「いいよいいよー。気にしてないよー。こうやって今日来てくれただけで嬉しいよー!」


 中々お見舞いに行けなかった事はあまり気にしてない様子。


「最近はどうだい? やっぱり忙しいよね。元はと言えば、私のせいでリリアに苦労かけてしまってるからね……本当にごめんね」


「うぅん。大丈夫だよ。忙しいけど、優しくしてくれる人もいるんだ!」


「そうかい……? でも本当ごめんね。私がこんな身体じゃなきゃもっとリリアに楽させてあげられるんだけどねぇ……それに私のせいで……リリアの両親まで……」


「………………」


 私はなんて返せばいいか、言葉が見つからない。確かに両親が死んだのはおばあちゃんの病気を治す為の薬草を取りに行ったから。けれど、それはおばあちゃんが悪いわけじゃない。  お金が無いからでもない。

 薬草がない病院が悪い訳でもない。こんな病気になったおばあちゃんのせいでもない。

 特殊な薬草でしか治せない病気が悪いのだ。


 そう、これは誰が悪いとかではない。全部病気のせいだ……。


「おばあちゃんのせいじゃないよ。それに最近は楽しいんだ! ノアさんって人とメアっていう子が今家に泊まってくれてるんだけどね――――」



 それから私はおばあちゃんが感じている罪悪感を少しでも和らげる為に、私の最近の話をした。

 ある日突然、ノアさんとメアが泊まりに来たこと。美味しいご飯を食べさせてくれたこと。思わず泣いちゃった事。ノアさんに慰めて貰った事や、メアの過去。


 数日過ごしている内に境遇が似ているメアとは意気投合し、勉強を教える仲にまでなったこと。


 ノアさんが収納魔道具などを持っていて、初めてみて驚いたことや、仕事が上手く行ってることなど。


 ここ数日の出来事を話した。




 私が話している間おばあちゃんは優しく微笑んでいた。

 ノアさんが黒髪黒目の劣等人と聞いた時はちょっと驚いていたけど、私も初めはそうだった。


 黒髪黒目の劣等人は忌み子として悪い印象しかない。悪魔の子、世界を滅ぼす魔王。レベル上限があることから神に嫌われし者なんて言われていたりする。

 色々と悪い伝承や噂があるけれど、ノアさんと関わってきた私は他の人となんら変わりがないと知った。


 おばあちゃんもそれを理解し興味を持ったらしい。


「いつかその子達にあってお礼がしたいねぇ」


「いつか連れてくるよ!」











 久しぶりにおばあちゃんと沢山話せて楽しかった。

 時間が過ぎるのは早いものでその後も色々と雑談をしていたら窓の外には日が傾いて夕焼け空が広がっていた。



「じゃあ、おばあちゃん。今日は帰るね」


「うん、気を付けて帰るんだよ」


「またくるね」


 そう言って手を振り帰ろうとした瞬間、ノックも無しにいきなり扉が勢いよく開かれた。


「!?」


 扉を開けて入ってきたのは顔つきが怖い人達が8人。


 嫌な予感しかしない。腕や顔などに特徴的な蜘蛛の巣のマーク。

 私が借金をした組織の人達だろう。


 けれどこの前ノアさんが私の代わりに払ってくれたはず……。なんでここに……。


 その組織の名前は《ウィルファミリア》


「誰だいあんた達」


 男達が入ってきた瞬間おばあちゃんの声音が一気に警戒の色に変わり、鋭い眼光を突き付ける。


「……お、おばあちゃん…………」


 一言も喋らないのが逆に怖くなり、私はおばあちゃんの手を握る。

 おばあちゃんも恐怖を感じていて手が震えていた。



 男達がゆっくりと近付いてくる。


「これ以上近づくんじゃないよ!」


 おばあちゃんの訴えは虚しく部屋に響くだけ。


 男達がそれぞれ目配せした次の瞬間、少しのうめき声と共におばあちゃんの身体から力が抜けたのがわかった。


 何が起きたのか理解できなくて、「おばあちゃん!!」と叫んだ所で首筋に痛みが走り、意識が途絶えた。

身体壊してでも書きます。応援よろしくお願いします

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