天性の闇黒
天性の闇黒
クライシスハイザーが異世界を変えてからほんの数日が経ったある日。
「オオイッ!!誰だァオレ様のコーヒーにブレインブラストぶち込ンだ野郎ォはァッ!!」
次の作戦会議のため多くの中二病が集まっている一室のドアが、華奢な足で蹴られたとは到底思えぬ轟音を上げて粉微塵に崩れた。蹴った本人は見たら震えでショック死そうな凶悪な形相をして、片手に握りつぶされた缶コーヒーがある。
クライシスハイザー。厨病教の強さランキング第3位の中二病である。本人は中二病と言うとキレるが。
そんな彼が手に持っているそれは、彼の好きなメーカーのコーヒーだ。そこから垂れているのはコーヒーの黒さではない。
紫と緑を混ぜた、オドロドロしくてデロデロしていて、なんか臭い液体だった。
新種のスライムですと言っても信じてしまいそうなブツは彼の逆鱗に触れ、右手で缶ごと潰されていた。その正体はブレインブラストと呼ばれる、成分表だけで背筋の寒くなる化学物質をふんだんにミックスした炭酸飲料である。ちなみに、そのジュースの缶には『他の飲料と混ぜないでください。』とまで書かれている。
彼はそのコーヒーにそれを入れられ、中で地獄の化学反応が起きている状態で飲んでしまったのだ。
ドアは、瞬く間に修復されたが、彼の怒りは修復されていない。他の中二病も若干引いている。
「今ァなら激辛デスソーダにブレインブラストぶち込ンだモン、大ジョッキ一杯をイッキしたらァ許してやらんこともねェ。」
その発言を中心にその室内がざわざわ・・・・・と騒ぎ始めた。
激辛デスソーダは中二病黙示録の中でも最も辛い炭酸飲料だ。口から火を出すことで有名なドラゴンでさえこれを飲むと、喉を中心に獄炎が渦巻き焼死する。ゴーストを含む死者にもかけるだけで効果があるそうだ。
そんな状態の中、手を上げた男子がいた。
「俺ッ様だ。俺ッ様がやッた。だから何だァオイ。」
その男子は魔王っぽい装束で、顔がレイゼロに似ている。というかうり二つだった。
「・・・っテメェ、全然反省ェしてねェじゃねェかァオイッ!!」
クライシスハイザーはさらに激昂し、床を粉砕した。床はすぐに修復された。
「ンだよォ・・・。ネタだッつゥ話なのにそんなブチッてンじゃねェよ三下。」
その少年は残念そうに眉を下げ、ゴミを見るような目でクライシスハイザーを見る。その顔を見た瞬間、クライシスハイザーを中心に大気が揺らぎ始める。同じく少年も黒いオーラを放つ。
「・・・テメェ、通告するぜェ。今すぐ謝るンなら許してやる。認めねェンなら・・・。」
「ッハ!!寝言は寝て言え『ヒョロもやしコーヒー中毒者』ァ。」
時空がひび割れるような音を出しながら、大気の振動が激しくなる。まさに一触即発。先に動いたのはクライシスハイザーだ。中二病黙示録では、能力による一方的な干渉変化ができないので、大気からチタンを限界まで圧縮した片手剣を取り出すと、ベクトル操縦と肉体操作で光の速さで切りかかる。だが、そんな修羅場を見逃す中二病ではなかった。
「『能力分散』。」
「『次元分断』!!」
レイゼロによる『能力分散』で片手剣を消失させ、クライシスハイザーの身体能力とベクトルを元に戻す。さらに『次元分断』にて、反撃に出た少年の拳撃の威力を分断する。
「ッ!オイレイゼロォッ!!邪魔すンじゃねェ!!」
「るっせえ脳筋馬鹿!!ここで暴れんじゃぁねぇ!!」
無視されていたクライシスハイザーが忌々し気に口を開く。
「オイ、レイゼロォ、知り合いか?」
「あぁ。知り合いというよりは俺本人なんだけどなぁ。まぁ、それはいいや。」
レイゼロに促されるように、レイゼロ似の少年が口を開く。
「オレッ様は『闇黒龍』リザルドゥ・アヴォス・ヴァルツヲだ。三下ァ。」
「あァっっ!!テメェァまずその口の利き方から直さねェといけねェよォだなァ!!」
「落ち着けやめろ。アヴォス、クライシスハイザー。」
再びレイゼロが仲介として入る。
「そんなに戦いたいならここではなく、特殊リングでお願いしたいな」
その提案にアヴォスは首を縦に振る。
「アァ、別に構わねェよ。オラ、行くぞもやし頭!!」
「おい待てレイゼロ。なンだその特殊リングッつゥのはよォ。」
冷静になったクライシスハイザーが問うと、レイゼロは「行ってみりゃ分かる」とだけ言い残し掌を突きつけた。
「我が古の旧世界において、新世界の異端者よ。汝たちの敗北を知らない邪なる思念を此処で清めよ!!鏡鏡界降臨!!」
レイゼロの掌から紫紺の魔法陣が4重に展開され、魔法陣の中心から光が漏れる。それが少しづつ拡大していき・・・・。
「な、なンだここはァ!!」
クライシスハイザーが一瞬にして変わった世界に驚愕の表情を浮かべる。その世界は、クライシスハイザーにとって見慣れた世界・・・。
「オレ様の故郷か・・・・。ちッ、嫌なことを思い出した!!」
それは大都市、魔法が廃れ、代わりに科学で成り上がったガラス張りのビルが並んだ世界の一角、大通りの交差点。
「ッたく、何驚いてンだよ三下ァ。」
「あァ?どこだあのクソ野郎ォは?」
「上だ。」
クライシスハイザーはかけられた声に首を向けると、そこにはアヴォスが座っていた。細かく言うと。ビルの屋上に。その瞬間、クライシスハイザーがキレた。
「どォにもこォにもォ、テメェには仕置きが必要のよォだな。」
クライシスハイザーから殺気が爆発的に広がり、周囲の窓ガラスにひびを入れる。だがアヴォスはその殺気をさらっと受け流しさらに挑発的な物言いをした。
「これはある意味じゃぁ中二病たちの信念を叩きなおし、より強固にするッつゥための世界だからなァ。だが三下もやしは強固な意志があるが能力の使い方がなッてねェンだ。その為の矯正だ感謝しろよォ。」
「あァ?・・・・舐めてンのかァ?クソが。」
「舐めてンだよ気づかねェのかアホ。『円環』だけでなく『大翼』すらも出せてねェッてなると俺ッ様にァ、一矢も報えねェよ。だから最低勝利条件としてテメェが俺ッ様の髪の毛数本飛ばせたらァ勝ちにしてやンよ。ほれ、掛かッて来いよ三下ァ。それとも俺ッ様の素晴らしさに委縮しちまッたのか?害神ン?」
「テメェェェェェエエエエエ!!!!」
原子力発電所が爆発するような音がしてクライシスハイザーの姿が消える。一瞬にしてアヴォスの背後に回り込んだようだ。次に空気が切り裂けるような音と共に隕石が衝突するほどの威力を持った蹴りがアヴォスの後頭部に直撃する。
その瞬間にビルの一角が崩れ落ち、衝撃波を吸収しきれなかった地面は巨大なクレーターを生んだ。
「なッ・・・・・!!」
クライシスハイザーの蹴りは後頭部だったはずなのだが、実際蹴ったのはアヴォスの目の前、しかも寸止めでそこから先は聖域だと言わんばかりにその先の一撃が発揮できない。だがその程度のことで屈するクライシスハイザーはすぐさま思考をする。自身の能力で体中の細胞一個一個を超強化しつつ、
『操縦で脳を接続状態にしてからの増殖ゥ、・・・・10個の脳で思考して、心臓をあと5個増やして酸素を取り入れる。・・・・おそらく奇襲と定義したものを無効化・・・身体強化のバフで振り向いたってことか?』
『だがアヴォスの『闇黒龍』がどンな能力なのか未だ不明だ。言ッた通りの闇属性に特化した能力か?だとしたら認識阻害や威力そのものを隔離する力か?』
『だとしたら闇属性のデバフ無効を取り付けた方がいいな。次元系は、・・・そォだな。『千里眼』や『狩鷹の魔眼』に反応しねェくらい速ェ攻撃をするしかねェな。』
今度は距離を取ってから、クライシスハイザーは空気中に手を突っ込む。そこから出たのは白銀の刀身、細かく言うところの日本刀だった。
「操縦・・・。」
クライシスハイザーが魔の呪文を唱えた時だった。刀身にいくつもの魔法陣が浮かび上がり、刀身そのものが多くの色に侵食される。
『攻撃能力上昇を限界まで付与。切れ味上昇、硬質化、魔法攻撃、全属性攻撃、デバフ無効。』
『反抗詠唱不可、防壁粉砕付与。』
『攻撃時の自動追撃で、避けられた時の保険もかけておくかァ。』
クライシスハイザーは地面を踏みしめ、操縦によって全ベクトルをぶつかった瞬間の衝撃に上乗せする。突如、クライシスハイザーが消えた。否、消えたのではなく光の速さでアヴォスに切りかかったのだ。
『今は光の速さでで生じる周囲への化学反応と化学物質も全部上乗せしねェと意味がねェッ!!』
最初の一撃が防がれた時点でクライシスハイザーはアヴォスが只者ではないと判断した。だからこそありあらゆる最善と絶殺の一手を編み出し、アヴォスに特攻した。さすがのアヴォスも光の速さで来られるのは防ぎようがないだろう。だが、想像の世界はそういった理念では動かない。
「なァッ!?」
ぶつかった衝撃はあった。今度は世界の半分を砂地に戻す威力だった。衝撃が地面を走り、ぶつかった地点を中心に極光と放射能が爆発し世界を地獄に落とし込む。光の熱はビルを一瞬にして溶かし、蒸発させる。魔法術式がいくつも刻まれた刀が起こした暴風は巨大な竜巻を起こす。刀身は空気抵抗と摩擦熱に耐えられずに折れてその刀身ごと蒸発する。それほどの威力を付与スキルで完全に再現し、追撃を繰り出す。・・・繰り出した。だが、想定外の事態にクライシスハイザーは驚愕する。
「オイオイ、どうッしたァ?急に攻撃が止ンだぞオイ。髪の毛どころか風邪すら吹いてねェぞ。」
そこにいるのは無傷どころか優雅に茶を飲んでいるアヴォスだった。
「ちィッ!これで効かねェなンてどういう体の構造してンだオイ。」
「物理攻撃の次は何かな?」
「魔法かよォッ!!」
今度はクライシスハイザーは掌をアヴォスに叩きつける。それでもアヴォスの目の前で止まってしまうが、狙いはそこではない。
「けッ、お望みの魔法構造はナニかなァ!!」
「テメェの知ッてる攻撃魔法の上級版を全魔力投入して、全方位から撃ッてこいよ。」
「0,1秒につき5000万回連続を5分続けるサービス付きだクソッタレがァァァァッ!!!」
掌から魔法陣がいくつも展開され、あっという間にすさまじい数の攻撃魔法がアヴォスを覆いつくす。アヴォスは茶を飲みながら、クライシスハイザーに笑いかける。その笑いを合図にしたのか全方位から光が爆発した。破壊の連続を全方位から。音さえも掻き消えるような蹂躙が雄たけびを上げアヴォスの四肢に喰らいつき、喰らいつき、喰らいつき・・・・・・。
「5分のサービスのはずが10分も延長したじゃァねェか」
「ちッ」
光が消えた先にいるのは傷一つないアヴォスだった。さすがにその姿にしびれを切らしたのかクライシスハイザーが疑問の声を投げかける。
「オイ、物理攻撃も魔法攻撃も効かねェたァどォいうことだ?自動回復にしては早すぎる。自動防御は龍属性の前では意味がねェ、攻撃時に衝撃だけを異空間に飛ばすなんてことァ物理攻撃時にはしてねかッた辺り現実味は無いに等しい。だッたらなンだ?一定のダメージを超えると攻撃が通らねェッてのか?それとも本人が危機感を感じたら攻撃が無効化される?いいや、違ェ。そうなると全方位の攻撃や奇襲が真正面に集まるッつゥ矛盾したスキルを常時行使している意味が分かんねェ。と、なると、ただ単に体が屈強過ぎるッてことになるが、おそらく違う。・・・・・科学でも魔術でもねェ何かがねェと攻撃が通らねェッてのか?」
その答えにはアヴォスがくくっと笑い、ため息交じりに言ってのける。
「実際のとッころはァ、違ェンだが大方あッてるぜ。科学でも魔術でもねェ何かでの攻撃、それ使ッて応用と思考と意味の編集して攻撃を当ててッくるクソがいるンだよ。だが、テメェじゃまだ無理だ。『円環』ならまだしも、『大翼』も出せてねェ奴が俺ッ様に一矢報いようとしてる時点で三下の極みだクソッタレ。」
「その『大翼』だの『円環』だのなんだッて言うンだ。」
「感情だ。」
「・・・・・・・。」
「強さランキング第4位に教えてやるよ。この世界でそもそも順位にこだわッてる時点で雑魚だ。この世界はあのしみッ垂れた世界とは大きく異なる。数字大好き数学的科学至上主義の世界じゃァねェンだよ。じゃァナニ基準でこの世界が成り立ッてるかッて?それは、『意思』だ。『感情』だ。『気持ち』だ。『願い』だ。『心』だ。その他にもたくさんあるが『数学』とか『魔法』とか『科学』ッつゥのは一つの選択に過ぎねェンだ。この世界は非科学的なモンが多すぎなンだよなァ・・・・。そして、その完成形ッつゥか、進化系ッつゥか、それが『大翼』だ。論理的とか、科学的とかどうのじゃァねェンだ。矛盾を突き進んだ『設定』が成りえる希望の新人類、存在そのものが法則のよォなモン、それが『大翼』だ。・・・・・『円環』はァ、・・・自分で確ッかめろや。」
簡単に言えば、この世界、『中二病黙示録』は科学や魔法をそこまで重視しておらず、どれだけ極めようとあくまでも世界の選択肢の1つに過ぎないのだ。そして、そのすべての選択肢に置いて矛盾した存在が『大翼』なのだ。
「つゥか、オレ様の力が通じねェッつゥンならそもそも戦う必要性はねェンじゃァねェのか?」
「コーヒーにブレインブラストぶち込んだのに怒らねェッたァどォいうことだ?」
「コーヒーにブレインブラストぶち込まれただけで相手殺すほどオレ様も落ちぶれちゃァいねェよ。」
剣呑とした雰囲気でクライシスハイザーが応える。コーヒーの件では怒り終わったのだろう。だが相対する相手は『闇黒龍』だ。ただひたすらに憎悪を煮込んで、嫉妬と恨みというスパイスを詰め込んだマイナス感情で創られたスープみたいな奴だ。奴がどのような方法でクライシスハイザーを怒らせて来るのか分かったもんじゃない。
「そォいやァ、白モヤシ、テメェはどォやらあのガキの保護を任されてンだッたよなァ。」
「白モヤシじゃねェッつッてンだろォが!!・・・・まァそォだな。手のかかる謎の子だ。」
「ケッ、ほざけよ三下。今のテメェじゃあのガキは守れねェ。手がかかッてンのはテメェだ三下。」
「なッ・・・・ンだとォ、どォいうことだ?」
「テメェの能力が通じねェッつゥのはもォ既に分かッてンだろッが。そンな奴がテメェより強ェなンざもォ知ッてンだろォ?」
図星を突かれた当たりクライシスハイザーも分かっているようだ。対象の確定情報で操作できる『操縦者』の能力が通じないとなるとカオスはそれ以上の力の持ち主だということだ。
「ちッ、そォだな。だが、強ェッつゥンならオレ様がアイツを連れて来ようとしたときにやられてたンじゃねェのか?」
「知らねェよ三下ァ。ただァ、分かッてンのはあのカオスが、テメェの過去と関係あるッつゥことだ」
「なッ!」
「おォ~~~?覚えのある顔だなァ、・・・分かッてンだろォ?・・・害神がァ」
「それ以上ォ・・・オレ様の過去にィ・・・・・口をォッ、・・・・・・はさむンじゃねェえええええッ!!」
激昂したクライシスハイザーの目の端を暗黒の憎悪が線を入れる。今までのクールさは今は微塵もない。そこにあるのは目の前の宿敵を狩り取るための怨恨と絶殺の能力が灰色に侵食した悪手である。
つまりは、クライシスハイザーの本気。空気抵抗だのベクトルだの重力だの、全部ひっくるめて丸ごと無視する禁断の力。
「ーーーーーー」
クライシスハイザーが横に一閃。右手を薙ぐ行為をした。それだけなら何の意味もない。”それだけなら”だが・・・・・。
突如としてアヴォスを中心に光が渦巻く。ベクトル増幅、衝撃吸収、衝撃放射、粒子加速、核攻撃、核融合、核分裂、魔法の威力増加、エネルギー増加、エネルギー反射、そして、電子、陽子に書かれた無数の攻撃魔法が光速で展開され新しい物質を生み出す。その物質すらも攻撃に転換し、圧縮していく。
だが、それでも。
「俺ッ様の視界に入りたきゃァ法則とか概念とかの先を来いよ三下ァ」
一瞬にして崩壊の極光が剥がれ落ちアヴォスが姿を見せる。その体には傷一つない。何かをした後もない。ただ、言葉を放っただけだ。
「俺ッ様は『悪意の原点』にして最強の人格」
アヴォスが拳を構える。
「『悪意』は、こう使うンだァ三下。・・・覚えとけ」
『悪意』が彼の拳に収束される。今にも爆散しそうな紫と黒と赤の『滅び』のエネルギーが、『怒り』の炎となって彼の腕に纏わりつく。
「ダークインフェルノ」
ゆっくりと出されたにもかかわらず、その『悪意』は我先にとクライシスハイザーに飛び込んでいく。
「ーーーー!??」
クライシスハイザーが絶対零度の壁を作りだすが『悪意』は止まらない。法則程度では縛られない『感情』の爆発はクライシスハイザーを呑み込まんとしてーー。
「浄化されし、世界の流転!!・・・バニシングフレア!!」
突如虚空から出現した極光の塊が『悪意』を丸ごと消し飛ばす。やがて、光の消えた先には1人の少年がおりーー、
「人を助けるのは『善意』。僕の目の前での『悪意』は許さない!!」
明星龍ネロ・ディクラン。『善意の原点』にしてアヴォスの対をなす者。
「クライシスハイザーはまだ未熟だ。実体験で学べるほど彼は優秀ではないよ」
「何を言ッてーーーー」
クライシスハイザーが自我を取り戻し、呟いた瞬間だった。まるで本を閉じるかのように彼はその場に崩れ落ちた。
『善意』による、『悪意』の消滅。
「彼はこの先で見るんだ。彼にはその義務と、権利がある」
いずれ来る未来を見通したかのようにネロは言い放った。




