とある中二病世界の壮大設定Ⅰ
受験に合格したも、コロナの影響でまるで友達と遊べないのが残念です。とりあえず書きました。
行間2 とある中二病世界の壮大設定1
-ーーこれはまだクライシスハイザーが中二病黙示録に転生する前の、一人の少年の世界作りの話。
白い日記帳を手に取り、中身を見る。何も書かれていない真っ白だった。
「このノートが書いたものを実現させる。そういうことでいいのか?」
少年が壊れかけている教会の中にいる、もう一人の少年に聞く。
「ああ、もうこの世界は終わる。そういう運命だ。この世界が終われば星ごと虚無へと消える。虚無へ消えれば、全生物は死に絶えるから誰も怒りを抱かなくなる。そうすればこの精神体も消える。お前の世界ではそれをのーとと言うんだな。」
黄土色と赤色が織り交ざった髪を持つ司教服を持つもう一人の少年が口を開く。
「しかし、・・・いいのか?聖人たちの八つ当たりで消されるなんてよ。八つ当たりし返せばいいじゃあねえのか。怒りの拳でよ。なあ、ラグナロク。」
紫の長いマフラーを纏った少年は目の前の少年、ラグナロクに問う。
だが、返答は絶望的だった。
「したさ。だけど、無駄だった。オレの拳も、フェンリルの爪も一切効かなかった。それどころか、聖人らは権威を強めて、転生者を拒否、この世界にいるすべては聖人に干渉できない、さらには神を言いくるめて虚無へ封じ込める期間を半分にしやがった。」
その眼には涙に汚れていた。
「だから・・・こっそり、神の目を盗んでこの日記帳を手に入れた。でも、神がすぐに気づいたから書いたことは本物にならなかった。だけど、お前は、聖人や神の制約が通じないらしい。現にお前はそこにいた聖人『ミカエル』をぶっ飛ばしているじゃねえか。」
目を向けた先には教会の柱にめり込んだ聖人ミカエルがいる。失神しているのか、ピクリとも動かない。
「フっ、急に矢を放ってくるものだから、儀礼的なものかと思ったよ。ま、我の結界に入った瞬間、すべてのベクトルが失われるがな。お返しに脳天に、デコピン(神速魔弾)打ち込んだらあそこまで飛んで行ってしまった・・・。」
少年は人差し指で自分のおでこを突く。
「はあ、なんにせよ、お前はこの世界の制約が無視できる。なら、制約でただの『のーと』になったこの日記帳も、お前の手にかかればどうでもいいのだろ。」
「くっ、・・・良いのか?我がこの世界を変えても。この世界の全てを、赤の他人であり、主天閣でもある我に譲るなど・・・」
「んあ。構わねえ。どうせ虚無に封印される世界だ。しかも、オレが持っていても意味ないし、お前ならこの世界を変えれる気がしてよ。だから頼むぜ中二病の主天閣。」
ラグナロクは少年から立ち去る。所詮は精神生命体、世界が虚無に侵食されればされるほど自分や周囲にも悪影響が出てしまう。
「フフフ、いいだろう。その心意気しかと見届けた。汝の名は我が心に刻んでおこう。ラグナロクよ。我は中二病の主天閣ではない。」
少年は両腕に巻かれた包帯を外す。それに呼応するかのように右腕から黒、左腕から白の瘴気が爆発する。形は両方無い。あるのは黒と白だ。
「今こそッ!この世界の理を、宇宙の真理を、時空の法則を、次元の先、全てを、読み解き、壊し、再構築するッ!!・・・・・絶無なる破黒炎、来たれ災禍、全てを灼き滅ぼす闇を持つ汝を、我は招かん・・・・陰夜龍。・・・・・・浄化されし世界の流転・・・・陽聖龍。我は超絶全面大発狂中二病魔帝皇神愚眠守龍主天閣デスタリス・ワールズだ!!」
ノートに張られた制約が破棄され、ページすべてに文字や絵が浮かび出る。神の力を打ち消し、自分が思うままに世界を歪める。
「さぁ、汝(世界)よ。ここは、全世界の全時代の中二病が集められた最高峰の世界。中二病黙示録だ。」
世界が歪み、変化を遂げる。神や聖人ですらも虚無に落とすのが精いっぱいだが、中二病は虚無すらも変化の対象にしていた。
中二病黙示録が誕生した瞬間、ノートすらも中二病に侵食されたのだった。
黒に猩々緋と純白、紫で汚された「如何にも・・・」のようなノートだった。




