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まずは説明を

「ところで、何の相方なんだ?」



ハグが終わり、一段落ついたとこで聞いてみた。


エナはきょとんとした顔をしている。



「なんだ。知らなかったのか?...まぁそれも仕方ないのか。私ら...と言っても通じないか。」


うーん とか唸りながら説明を考えているエナ。


残念だが僕は何も知らないので助けられないのだ!悪かったなエナよ! とか内心思っちゃってる僕は先程の戦いで手も足も出なかったことを根に持っているのかも。


意外と心狭いな とか思ったりする。


まぁそんなことはさておき、エナが説明してくれた。まぁ簡潔にまとめるとこんな感じ。


・数千もしくは数百年に一度、人を巻き込まない【人外大戦争】が起こる。

・参加するのは、鬼人族キジン悪魔族デーモン妖族アヤカシ天使族エンジェル龍族ドラゴンが主要種族。

・もちろんゴブリン達もいるらしいが気づいたら姿がないらしい。

・しかし種族全体ではなく代表が戦いに出る。種の中で一番強い者が戦いに出る。

・戦闘補佐として1人同伴可能らしい。

・そして僕が鬼人の戦闘補佐となるらしい。

...って、


「いや無茶にも程があるわ!」


「そうか?リョウは並大抵の鬼人では歯が立たぬほど強いぞ?」


「えっ!?そうなの!?」


「あぁ、まぁ私以外の三角には劣るがな。」



いやその三角の誰かを連れてけよ。 とか内心思ったがこれ以上言っても無駄だったっぽいし、言わせてもらえなかった。


「私とリョウはもう契約を結んでいる。胸に黒の彼岸花の刺青いれずみがあるだろう?それが証拠だ。戦いが終わるまで、解除されん。死んだら話は別だがな。」


とまぁ恐ろしいことも言ってたけど死ぬ気は毛頭ない。



よく分からないまま巻き込まれた戦争だけど、戦いになるなら何がなんでも勝つ。



「その戦いに負ける確率は?」


僕は目を細めてイヤに笑う。

もちろんそれは僕だけでなく───、



「リョウ、それは愚問と言うやつよ。」


彼女エナも例外ではない。────




「ところでリョウよ。あの施設から無断で連れ出してしまったが問題はなかったか?」


鬱蒼とした森や山の道無き道を汗一つどころか息切れもせずに歩いていく。


そうは言っても僕も例外ではない。


身体強化術を使って平然と登ったり歩いたりしている。



話を戻して、

エナの言う施設──つまり学校のこと。



「問題ないよ。僕に親はいないし学校の課程は温すぎる。」


「そうか。いいならいいのだ。しっかし……、リョウは性格が変わりすぎじゃないか?」



変わりすぎ...?変人ってことか?


「変人とは失礼だな、エナ。」


少し怒った態度で言ってみた。



「いや、そうではなくてな。最初会った時と全く性格が違う気がしてな。」



白に近いピンクの長い髪を靡かせ、僕の方に向き変える。



鬼人オニとは言っても、角がなけりゃ相当な美人だな。角あっても美人とか...。世の中理不尽なものだな。


とか考えているうちにエナは喋り始めた。


「リョウは不思議なやつだな。私の事を全く怖がろうともしない。最初は怖がってるフリをしてたみたい、だがな。」


そう言ってまた歩き出した。


なんだ、バレてたのか。




そう、彼女エナの言う通り、僕は怖がってなどなかった。

確かに、鬼人オニが現れたことには驚いた。けど恐怖など微塵もなかった。



「知ってて僕の芝居に付き合ったの?」


「うむ、その通りよ。リョウの度胸というか肝の座り具合に感心したのだ。」



“それで相方パートナーに決めたのだ。”


と笑って言った。



「エナにはかなわないな。」



「私にかなうことなど、リョウの一生が掛かっても無理よ。」






「さて、ついたな。」


森が開けていた。



そこにあったのは、大きな街。


どこを見ても、角のあるものしか居ない。



「ほう、視覚強化も使える、しかも無詠唱でか。

リョウはなかなかの魔法使い、いや、魔術師だな。」


またバレてるし...。



「まぁな。これくらい常識だろ。

それより、僕はこれからこの街に入るのか?もしかしてこのまま一生ここで過ごすのか?」


とりあえず思いついた疑問を全てぶつけた。



「当たり前であろう。私がついてるから何も問題などない。それとも嫌か?」



当たり前って...

そんなぶっ飛んだ話あるかよ...。



頭を抱えたくなった。


まぁ悩んだところでなんの意味もなさないのはもう知っているから諦めることにした。



「いや、...もうなんでもいいです...。」


「そうか...?


いいならいいのだ。



さぁ、手をとれ。降りるぞ。」



「降りるってどれだけ高さあると思ってるの。

重力操作グラビティはまだ習得してないんだけど...。」



「だから手をとれ、と言ってるだろ。


なぁに、殺しやしない。私を信じろ、リョウ。」



もうどうにでもなれ。


僕はエナの手をとった。



その瞬間エナが崖と言うのに相応しい所から飛んだ。いやほんとに飛んだのだ。


「私はな、翼も持つのよ。」


万能な奴め...と同時に


「いやそれ早く言えよ...」



と呆れたのだった。








そのまま城みたいな屋敷みたいなとにかくとてつもなく大きな建物に窓から侵入...じゃなくて入った。


手をとった瞬間抱えられてた僕はそっと降ろされた。



よかった生きてる。



手も足も頭も異常なし。



「何してるのだ?」


手をグーパーしたり頭振ったりしてたら声掛けられた。

それもそうか。明らかにはたから見たら変人だったな。控えなければ...。



「何事か!」


大きな音を立てて開いた両開きのこれまた大きな扉。そういやこの部屋もアホみたいに広いな。

両開きの扉が似合うな...。じゃなくて。


「今帰った。この者は私の戦闘補佐のリョウだ。

リョウに手を出したりしたら、私が出ると思え。」



「こっ、これは緋岸ひがん様!!おかえりなさいませ、...。し、しかし...人間など下等種族を我ら鬼人オニの戦闘補佐にするなど...」


部下っぽい(ほぼ従者に近い)人の言葉にエナが反応した。


「黙れ。リョウを侮辱するというのか貴様らは。私の相方パートナーを侮辱することを私は許した覚えはないぞ。言葉を慎め。」



エナは一言で言うならすごい。

あの時の威圧は背筋が凍る勢いだった。



「慎む必要などないじゃろう?緋岸ひがんのエナよ。」


扉からまた一つ声がした。

何なんだここは。じっとしてても問題が起きていく。


リョウは内心呆れていた。



「なんだ、翠蒼すいそうのアマメ。貴様も私の決定に反対だというのか?」



エナにアマメと呼ばれた女...だろうな、蒼髪に藍玉色アクアマリンの瞳、またしても美人の類。

褐色の肌がよく似合っている。“ザ・暗殺者アサシン”って感じの忍者っぽい服も似合っている。

先っぽにいくにつれて青く染まっている角は妖美な感じを思わせる。



何なんだここは。と別のことでもリョウは呆れていた。



「その通りじゃ。わらわはそのような弱者が戦闘補佐など反対じゃ。」



美人が睨むと怖いものだな。 と他人事なリョウ。




「“そのような弱者”だと?リョウはリョウだ。そしてリョウは私が認めるほど強い。」



「ならばわらわに証明してみよ。」


おっとここでまさかの出番...!?ってことはありませんでしたね。え?何故かって?そりゃぁ...



「その必要は無いと思うぜ?アマメ。」



今度は男の声だ!と思ったら今度は美男。いやもうごちそうさまです。



「そなたは、雷霆らいていのガイラン。わらわの意見に反対と言うのか。」



アマメが睨む睨む。おーこっわ。(※他人事です。)


「エナがいいと決めたんだ。反対などしても頑固なエナには無駄なことだろうよ。」



いやー金髪がよく似合っていらっしゃる。しかもイケメンと来た。これはモテるな(※他人事です。)


「ガイラン様の言う通りですよ。アマメ様。

エナ様がお決めになったのですから意見など無駄です。」


ガイランってイケメンに続いてこれまた別系統イケメン。いやー自分が嫌になるね。


草樹そうじゅのハチョウ、そなたまでわらわの敵と言うのか。」



ガイランがヤンキー系のイケメンならハチョウは紳士とか癒し系のイケメンだな。



「3対1よ、アマメ。いい加減諦めろ。」



エナのその言葉にアマメが悔しそうに顔を歪める。



「もうよいのじゃ。せいぜい後悔するがよい。」



そう言って、アマメは立ち去った。




「さて、リョウよ!認められたぞ!」



さっきの怖い顔とは別。飛びっきりの笑顔を見せて抱きついてきた。


「そうだ!紹介するぞ、ガイラン、ハチョウ。

人間の中でも天才級の魔術師のリョウだ!」



すっごいベタ褒めされてるけどそこまで才能ないからこのあとどうしよう。やばいすっごい逃げたい帰りたい。



「あー、リョウって言います。初めまして...でいいんですよね?」



とりあえず、自己紹介って思ったのだがなにか間違えたか?二人が目を丸くして、そのあとすぐに笑い出したのだが...



「そんなに改まるなよリョウ。俺らはリョウが来る前からエナには賛成だったんだ。」


「そうですよ、リョウ様。エナ様の意見に反対するなど、命知らずの馬鹿か、ただ死にたいやつの二択ですので。」




ということはアマメは前者かな?



「とにかくだな!俺らは歓迎する。」

「はい、自分も心より歓迎いたします。」



こうして僕は鬼人オニの街というか国で正式に認められた。



ここから僕の長いようで...いや、長い生活が始まる。

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