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転生少女は雑貨屋になりたい  作者: conon
第一章 幼少期
18/64

1-18 新たな植物

18話目です。

新しい変化の訪れ。やっと前に進めそうなアデールのお話。

「おはようございます。アデールです。今日も頑張ります…」


 半目で頬をポリポリと掻きながら寝ぼけ眼で口走る…今日も変な子です。

 転生10日目。早いものでもう10日…家族は私がいなくなってちゃんとできてるだろうか…

 ふとそんな事を考えてしまい、胸がズキリと痛んだ…


 きっと娘が頑張っているだろう…息子はきっと泣いている…夫は…当てにならない。

 いや、ここ一番では動いてくれていた。きっと頑張ってくれているだろう。

 行方不明になってるのかな?それとも私の体はあの場所で死んでいたのかな…

 考えても仕方のない事なのだけど、家族が心配だ。息子はきっと泣いているだろう…。

 

 まだ10日だと言うのに家族の顔がぼんやりしている…これは転生の影響なのだろうか…


 昨日収穫した草を食べる。そろそろコップが欲しい。

 木が生えたら削ってみようかな…水でウォータージェットカッターみたいに使えばいい。魔法で出来るかな…原理は解る、見た事ないけど。土で土器の様な物を作ってみるのもいいな…。陶芸の経験はあるし、土があればできそうな気がする…


「さて、まずは周辺確認にいきますかっ!」


 ポンと膝を打って立ち上がる。

 変化は外へ出てすぐ目に入った…イネ科の謎の草がいなくなっていた。

 正確には外周の新しく伸ばした範囲に移動していた。…これは面白い…。枯れた土地はまずあの草から始まって、次の段階に進むって事なの?

 

 解りにくいから、最初の25mを1区、新しい方を2区って事にしよう。暫くはこれでいい。

 

 1区から2区へイネ科がの謎の草が移動し、1区には…住処の入り口付近はシロツメクサによく似た花がが生えている。花がほんのり薄青い。シロツメクサは白や薄いピンク。これはアオツメクサと呼ぼう。

 シロツメクサは私の好きな花だ。子供の頃よく花を編んで花の冠を作ったり、四葉を探した。


 それにしても生える物が地球によく似ている。魔力(マナ)の概念以外は地球と似ているのが影響しているのかもしれない…地球の植物の知識でも少しは役に立つのかもしれない…


 棲家から時計回りに1区を確認して回ろう、そう思って少し右を向くと1m程の木が見えた。

 木?いや、一気に成長するはずだから低木の種類かな?何の木だろう?更なる変化に早歩きになる。目はその低木に釘付けだ。

 近寄っていくと所々赤いのが見えたっ!実だっ!思わず駆け足になっていた。


「コレは…ユスラウメ…?え?本当にユスラウメ?」


 子供の頃の記憶より実が少し大きいような気もするがユスラウメそっくりだ。

 凄く甘くて美味しかった思い出がある。友達の家の庭に生えていたの良く食べた。なつかしいっ!まよちゃん元気かなぁ…っと、そこまでだ!思わず幼少を振り返ろうとしてしまった。危ない…

 1個手に取り少し指で潰し、恐る恐る舌先を当ててみる。 


「ユスラウメだ!」


 やっと!草以外の!食料が!!!手に入ったっ!!

 記憶のユスラウメと同じ味がするっ!そのまま潰した実を口に入れる…甘いっ!おいしいっ!

 目頭が熱くなる…おいしいってなんて素晴らしいのだろう…

 1m程の大きさだったので量はそれほど多くない…気が付いたら全部食べていた。

 

 でも大丈夫!なんせ3日間は取り放題のはずだっ!すぐ生える!後で籠を持って回収だ!


 チラチラとユスラウメを気にしつつ次の変化を探しにいく。

 丁度棲家の真裏辺りの1区と2区の間に木が生えているっ!しかも3本!縦に長くなるとちょっと大きさがよくわからない…10mないような感じがする…

 何の木だろうとワクワクして近寄る…低めの枝の先に何かが付いている…


「どんぐり…?えーっと、街路樹で見た事ある…なんだっけ…シイ…マテバシイ!!」


 先の尖ったどんぐり。小学生の時1度だけ食べたことがあるけど、あまり美味しくなかったような…

でもどんぐりを粉にしてパンとか麺を作れるって熊五郎さんが言ってた!

 ドングリコーヒーとかも聞いたことあるぞ…コーヒー苦手だけど…


 上手くやれば主食になるかもしれないし、何より待望の木だ!

 なんせ3本もある!この高さじゃ実を取る事もできない。落ちるのを待ってるのも勿体無い!

 とりあえず1本切り倒そう、そうしよう。


「えーっと確か…倒したい方向にくの時に切り口を入れるんだよね。鎌でいけるかなぁ…"ウィンドシックル!"…もうちょっとかな…?いや、このまま行ってみよう…"ウィンドシックル!"お、取れたっ!じゃあこっち側から…"ウィンドシックル!"…むっ。倒れない…"ウィンドシックル"…"ウィンドシックル!!"」


 2回連続して"ウィンドシックル"を打ち込んだところで動きがあった。


ミシミシミシミシ…ミチミチミチミチミチミチッ!ベキベキベキッ!…ズドンッ!


「おーっ!」パチパチパチパチ


 思わず声を出し拍手をしてしまった。よし、実験用に1本切り倒せたので次だっ!

 マツバシイの木を後にして歩き出す…変わらずアオツメクサがいっぱい生えている…

 ぐるっと一周して泉まで戻ってきた。


「流石にもう変化はないか…とは言え大収穫だっ!」


 やりたい事がいっぱいグルグルする!!楽しくなってきた!

 好きな物作りができるっ!これから3日間は寝不足になりそうな予感がしますっ!

今後は今までよりも早く月日が過ぎていく予定です。

描写がうまくいくか心配ですが、今後とも宜しくお願い致しますっ!

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