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髪飾り×鋸  作者: R:C
8/9

7話目

ども。

お久しぶりです。7話目です。



+×+×+×+×+×+×+×



翌日。

いつも通りの時間にいつも通りの恰好で、文目ちゃんは学校に来た。


「桜野さん、おはようござ。」


「えっ?」


「います。」


「あ、あぁ……うん、おはよう。」


不自然に目をそらす僕に、文目ちゃんは『?』と首を傾げる。


「桜野さん。具合、が悪いなら、保健室に行かなくちゃ、駄目。ですよ?」


「ううん、大丈夫だよ…」


昨日。

いろいろありすぎた。

良いこととは、とても言えないことが。

ノートの血痕。

『ごめんなさい』。

そして--------美作小詩さん。

やっぱり、文目ちゃんに言うべき…だよなあ。


「……………、あのね、文目ちゃん」


「何です、か?」


「昨日、きみの叔母さんって人が来たよ。」


「……!」


文目ちゃんは少しだけ目を丸くした後、


「----……何て、名乗って、ましたか?」


「えっと……美作小詩、さん。」


その名前を聞いた瞬間。

文目ちゃんは、露骨に顔をしかめた。

いつも無表情の文目ちゃんらしくない。

そして、


「…生きてたんだ、あの人。」


と。

小さな声で、呟いた。



+×+×+×+×+×+×+×



いつもの帰り道。

文目ちゃんと少しだけ距離をとって歩く。


「……………    …。」


「え? な、何か言ったかな……?」


「……何でもない、です。」


次の日、文目ちゃんは学校に来なかった。

その次の日も。その次の日も。




僕と文目ちゃんの間に、決定的な亀裂が入った瞬間だった。



+×+×+×+×+×+×+×






7話目でした。

読んでくださりありがとうございます。

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