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髪飾り×鋸  作者: R:C
5/9

4話目

4話目です。よろしくお願いします。

+×+×+×+×+×+×+×



放課後。

いつも通りに下駄箱へ行くと、文目ちゃんは居なかった。


「…?」


普段なら、もう来てる時間なんだけどな…。

靴を履き替えて外へ出てみると、校門のところに、文目ちゃんはいた。

足元には、野良犬だろうか、言ってしまえば薄汚れた犬がちょこんと座っていた。首と胴体は、まだ繋がっている。


「………」


後ろ姿のため、文目ちゃんの表情は窺えないが、その右手に鋸が握られているのを--------僕は目に捉えた。


「文目ちゃんっ!」


思考が回らないまま僕は飛び出して、文目ちゃんの右腕を掴んだ。


「ひっ……うぁ…桜野さん…。」


文目ちゃんは、一瞬だけ驚いたような傷付いたような表情をしたあと、また無機的な表情に戻ってしまった。


「……文目ちゃん、それは…駄目だよ。」


「……、そうですか。」


思ったよりもかなりあっさりと、文目ちゃんは頷いた。本当に小さく、微笑している。


「"これ"は、駄目なんです、ね。」


「え?」


「私の周りには、そういうのを教えてくれる人は、いませんでした。から。」


文目ちゃんは、そう言って。

しっかりと掴んでいたはずの右腕を、僕の手のひらからするりと抜いて。

鋸をスクールバックの中へ収納した。


「まあ、もう、隠しても隠しきれませんし…ね。この際なので、喋っちゃおう、と、思います。内緒の内緒の内緒、ですよ?」


人差し指を唇に当てるようにしながら、文目ちゃんは言う。




「私と、私を産んでくれたお母さんの話。です。」




+×+×+×+×+×+×+×





4話目でした。

次の話でやっと親展起きそうですねえ。

のろのろ進みます。椚田文目の口調と同じくらいのろのろです。

小説のキャラはこんなんですが、R:Cはよく『早口で何言ってっか聞こえん』と言われます。

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