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1,楽しいことは夜ふかししてでもしちゃうよね

初投稿です、よろしくお願い致します。

いける所まで毎日投稿しようと思いますので、良ければ読んでやってくださいませ!






目を開けると、そこは密林(ジャングル)だった。





・・・嘘でしょう?

そう思うけど目に飛び込む景色は、圧倒的なリアルさなんだ。


蒸し暑くて寝苦しいなぁと思って、目を覚しただけなのに。

周りが恐竜の時代みたいになってるなんて。


さっきまで自分の家にいた居たはずなのに。

意味が分からないよ。


パジャマにスリッパ履きの僕は、手近な苔の生えた倒木に座り込んで呆然とした。


「え・・・う、ええ?」


本当に驚いた時は言葉すら出なくなるんだなぁ。

そんなふうに、ぼんやりと意味も無いことを考えた。

まあそりゃそうか、頭が働くことを拒否してるんだもん。


僕は、呆然とし続ける。


・・・・・


うーん。

でもまあ、こうしていても仕方ないので、意を決してアレをやってみた。

ほっぺたを全力でつねるアレである。


「いででででっ!」


いや、痛った!!

超痛いんですけど!ってことは夢じゃないのコレ!?

ほっぺたを、さすりながらつぶやく。


「じゃ、じゃあ・・ここは・・・ここは・・・」


圧倒的な疑問が、津波のように押し寄せてきて、感情が決壊した。


「ーーここはっ!!どこなんだよおおおおぉぉぉぉ!!!!」


口から魂の叫びが飛び出しちゃったよね。

だって気がついたら、目に入るものは全て木!草!苔!だもん。

空さえ殆ど見えない程なんだよ。

昔ハイキングで行った山に大自然を感じたのだけど、それを鼻で笑えるほどに無限大自然だ。

叫び声の一つもあげるのが、まともな反応ってものだろうさ。


ーバサバサバサーー・・・


僕の声に驚いて、多分鳥だと思われるものが何羽か飛び立っていった。

周りの木々が密集しすぎていて、姿が見えない。だから多分だけど鳥。


「ーーはあ、はあ・・・いったい何がおこったんだ?」


叫びすぎて息切れしながらも、やっとまともに考える。

そうだ、頭よ働け!どうしてこうなったか思い出せ!!


「眠る前・・・昨日の僕は何をしていたんだっけ・・・」


まず脳裏に浮かんだのは、中学校のこと。

授業中の出来事だった。









◇◇◇




僕は授業中に、ノートへと一生懸命シャーペンを走らせていた。


勉強熱心だと思われるかも知れない。

でも違う。

そんな訳ないじゃないか、勉強なんかこれっぽちも好きじゃない。

それでも僕は、脇目も振らずにノートへ書き続ける。

いや、正しくは絵描き続ける。



僕の考えた、最強の剣を!!



最強の剣を描くという試みは、凄く楽しいけれどとても難しいんだ。無限の可能性があるからね。

愛用のシャーペンを握る手に、より力がこもる。


カッコ良い見た目は絶対に必要だし、ロマンにも溢れていて欲しい。

切れ味は、神とかも両断出来るといいな。そのために恐ろしい呪いとかもかかっているかもしれない。

よし、形は大剣にしよう!


手が淀みなく動き、ペン先が流れるようにノートの上を走り続ける。


ああそうだ、忘れちゃいけない変形ギミックも盛り込むんだ。

変形して空だって飛んじゃうのさ。


他にも考えることは沢山ある、何度だって描き直して最強を目指すよ。


想像の空は無限に広がり理想はどこまでも羽ばたいてゆく。

ああ、なんて幸せな時間なんだろう。



ーーぽんっ!



「ぬあっ!」


間抜けな音を立てて、僕の頭に軽い衝撃が走った。


「こら角野かくのお前授業中に何やってるんだ」


頭を上げると、丸めた教科書で手をポンポンとたたきながら、歴史の岩センこと岩谷先生がこちらを見ていた。

というかクラス中が一斉に、こっちを見ている。


・・・し、しまったあああ!

あまりにも熱中しすぎて周辺警戒を怠っていた、岩センの接近に気が付かないなんて!


「まーた授業に関係ないことして、見せてみろ」


僕が答える前に、ノートはヒョイっと持っていかれた。


「ぬあ、ちょ!」

「うおお。物凄く丁寧に描き込んでるな。コレはなんだ?ーーんん〜・・・」


岩センはノートに描かれた絵を眉をひそめ凝視している。

取り返したいけどそうもいかない、行き場を失った僕の手が空中を彷徨った。


「これって、最強の剣だろ?」


ーーなんですと!?


「ええ!?なんでわかったんですか!?」

「いや、そりゃ・・・」


僕の疑問に、岩センは頭を掻きながら少し恥ずかしそうに笑った。

その姿を見て、僕はぴーんときたね。


「あ!もしかしたら先生も結構そういうの好きなんですか?」

「・・・ま、まあそうだな」


岩センは、僕の描いた絵に目線を落としながら言葉を続ける。


「憧れたもんさ最強の剣ってやつにはな」

「いいですよね最強の剣!岩谷先生はどんな感じのが好きですか?」

「ん?先生か?先生はなー、天羽々あめのはばきりとか凄くいいなとか思うぞ・・・って違う!」


ーーすぽーんっ!


「ぶえっ!」


先程より、軽やかかつ派手やかな音が頭部を襲った。

薄い教科書を丸めただけとは思えない早さだね。

それもそのはず、岩センは剣道部の顧問でもあり、本人も剣道有段者なのだから。

ただの平凡そうな細身のアラサーと思いきや、服の下は鍛え抜かれている。

きっと本気で殴られたら、僕の頭など陥没するに違いないよ。


「授業も聞かずに妄想にふけってるんじゃない、しかも先生まで巻き込むな!」


周りから、クスクスと笑い声があがっている。

この笑いはきっと僕だけじゃなく、岩センに対するものも含まれるよきっと。

ちょっぴり良い気味だね。


「ったくお前は、授業も聞かず絵ばっかり描いて!前回のテストだって赤点ギリギリだったんだぞ、そんなので良いと思ってるのか」


なんてことだ!

岩センが説教モードに入ってしまった。

このままクラスメイトの前で晒し者なんてまっぴらだよ!


「好きなことをするなとは言わんが、それはやることをした上での・・・」



ーキーンコーンカーンコーン



どうしようも無くなった僕を、助けるかのようなタイミングでチャイムが鳴った。


「・・・と、もうそんな時間か」


よし、ナイス!

これで、うやむやになってくれるかな!!


「角野、お前ラッキーとか思ってるだろ?」


ぎっくーん!

何故わかったんだよ!!


「放課後体育館に来い。お前の好きな剣でたーっぷりしごいてやるからな?」


「えっ!そんなっ!!」

「ほい授業は終わり、日直さーん頼んだー」


そう言いながら、岩センは黒板の前に戻った。


「きりーつ、れーい」

「「ありがとうございましたー」」


いつもの号令がおわって、岩センは授業道具を片付けて教室から出ていく。

教室の扉が閉まったと同時に、僕の元に何人かが、わっと集まってきた。

クラスのお調子者達だね。

まあ、良いふうに表現すると友達とも言える。


「お前授業中に何やってんだよー怒られてやんのバッカでー!」

「確かに、見つかるなんて(よし)って馬鹿だね、何描いたんだよ?見せてみなって」

「いいね、よっしー!みせてみせて!」


3人共悪い奴ではないんだけど、残念ながら絵に興味が無いんだよね。

今だって描いた絵が見たいと言うより、岩センに怒られた僕をからかいに来ただけだろうし。

ホットな話題を逃さないって、目が語ってるもん。


「ほっといてくれってば、僕は静かに絵を描いていたいんだよ」

「ええ〜そんなの何時でもかけるでしょ〜?」

「そうだぜ?それより放課後の呼び出しについて意気込みを語ってくれよ!」

「ははは、きっと好は竹刀でボコボコだろうさ」

「うぐ!そんな訳無いだろ!?・・・ないよね?」



そんな感じで剣の絵は描きかけのまま、貴重な休み時間も潰れていった。


 








・・・

・・・・・・


あれから、つらつらと時間が流れて。

学校が終わった僕は、家に帰って来て自分の机に座っていた。


剣道なんてやってられないよ!


・・・いや決して体育館に呼び出されたのを、すっぽかして帰った訳ではないよ。

ちゃんと行って来たからね。


放課後の体育館では剣道部が練習していて、岩センは顧問として指導していた。

僕は竹刀を渡され、隅っこで素振りをしたのだ。

身長がこれから伸びる予定の僕に、竹刀は大きすぎたけど、竹で出来た剣はカッコ良かったよ。

 

岩センには振り方を見てもらったり、休憩の時には最強の剣について語り合った。

そうだ、あめのはばきりとかいう剣についても教えてもらったんだ。

日本の神話に出てくる歴代の神が使った神剣で、ヤマタノオロチもぶった切ったらしい。

流石は歴史の教師だ良いチョイスしてるね!と思ったよ。


つまりは何というか、楽しかった。

岩センは生徒から結構慕われているし、まあ・・・僕も中々・・・うん、嫌いじゃない。

帰り際に剣が好きなら剣道部に入らないか?と勧誘までされたのは流石に予想外だったけど、それはきっぱり断ったよ。


僕はふと、机にある写真立てに目を向ける。

そこには1年前に死んじゃった愛犬のワンが、僕に撫でられて尻尾を振っている写真がはまっていた。

日々の散歩という唯一の運動が無くなってしまい、最近は引きこもり一直線なんだよな。


・・・おっと。思い出したら鼻の奥がつーんとしてきた。


と、とにかく!

運動不足の僕に、剣道なんて荷が重いよ。

手にダメージを負って、日々のお絵描描きに支障がでてしまうじゃないか。

つまりはそう、剣道なんてやってられない!という訳だ。


無意識の内に、鼻をくしゅっと手で擦る。

ただそれだけで、腕が鈍くズキっとうずいた。


「う、いたっ・・・もうすでに、筋肉痛なんだよなぁ」


ーはぁ、筋肉痛にまで邪魔されるのか。


いやいや、そんなこと考えていても仕方ないね。

気を取り直して、お絵描きをしよう。授業中の続きで、最強の剣を描きあげるのだ。

机の上にノートを開いてペンを握った。


「へー、よし君ってば筋肉痛なんだー。どしたの?」


ーーやべ、寝たんじゃないのかサチねーちゃん!


ねーちゃんの(さち)が二段ベッドの上段から頭をのぞかせて話しかけてきた。

ーーいやまて。

ただ話しかけて来ただけのハズがない、油断は禁物である。

サチねーちゃんは、艷のある黒く長い髪と整った顔で、見ためは良いけど、中身はとても恐ろしいんだ。

虐げられてきた僕は、そこの所をよーく理解している。

お絵描きの時間をこれ以上邪魔されてなるものか!


「う、うんちょっとね、筋トレしてさー。男は筋肉もないとねーあはははは」


とりあえず、当たり障りのない感じに話を持っていって、事なきを得よう。

先生から呼び出しを食らったなんてバレたら、どんな風に利用されるか分かったもんじゃないしさ。


「そーよね、よし君も男の子だもんね。竹刀とか振るのにも力がいるし?」

「ーっな!?」


なんで知ってるんだ!?


「バレー部のえっちゃんからリトメ(リトルメッセージ)でね、放課後に弟君が体育館の端っこで素振りしてた、ってきたのよ。気になって、ヨシ君のクラスメイトにリトメしたら、授業中に絵を描いてたのバレて体育館に呼び出し食らってましたよーwww・・・ですって」


ニヤニヤと邪悪な笑みを浮かべながら、サチねーちゃんが言ってくる。

何してたか知ってて聞いてくるなんて・・・2段ベッドから垂れ下がる黒髪が悪魔の羽に見えてきた。


どうして中3のサチねーちゃんが、中2であるクラスメイトのリトメ知ってるんだよ!?

ちくしょー!誰だバラした奴は!!


「だめだよーよし君、授業はちゃんと受けなきゃ」


終わった。

見下ろすサチねーちゃんの顔がもう直視出来ない。


「ふふふふ、面白い話し知っちゃったな。たのしいね」


ああ・・・

これでサチねーちゃんが飽きるまでは奴隷決定だろう。


「・・・ふあー。でも今日の所は寝ようか、眩しいと寝られないから部屋の電気消してー」

「え、まだ10時・・・」

「私は昨日夜ふかししちゃって、今日はもう眠いのよ」


僕はこれから絵を描こうと思ってたのに、なんたる横暴!

弱みを握った瞬間コレだよ。やはりサチねーちゃんは悪魔である。デーモン幸・・・


「あれ?なんだか良からぬことを考えてる顔ね。ーーおかーさーんよし君が学校でねー」

「スミマセンでしたああああ!電気消します!!」


僕は光の速さでリモコンに飛びつき部屋の電気を消した。


「ありがとうね〜よし君」


くそう、くそう!

こんな真っ暗では、またしてもお絵描きなんて出来ない。

ベッドに備え付けていた電気スタンドは、暗がりで絵を描いていたら目が悪くなると言われて、かーさんに没収されてしまっている。

サチねーちゃんが持ってるスマホも、中3になった時にとーさんと交渉してやっと手に入れたものだ、僕は持ってない。

もし持ってたら、アプリなどを使って、暗くてもお絵描きが出来ただろうに。


「ねー、なんで暗い中で突っ立ってるの?気になるからもう寝てよ」

「・・・仰せのままに、サチねーちゃん様」

「あはは、よきにはからえー」


仕方なく僕は2段ベットの下段で横になった。

上の段にサチねーちゃんが寝てると思うと、ベッドの天井にキックの一つも放ちたい気分だね!

・・・後が怖すぎるので絶対に出来ないけど。








・・・

・・・・・


あれから少し時間が経って、サチねーちゃんの寝息が聞こえてきた。

そして僕は全く眠くない。

ふっふっふ。時は満ちたのだ。


僕は二段ベッドを抜け出して、机に置いていたノートと筆記用具を手に取った。


さてと、どこで描こうか。

この時間のリビングは、かーさんがテレビを見ているので駄目だ。

絶対にちょっかいを出してくるからさ。


うーん、どこが良いかな?

電気がついて、誰にも見られず邪魔されず、出来れば台がある所がいい。


・・・やはり、あそこしか無いだろうね。


僕はゆっくりそーっと、部屋を抜け出した。

そして電気がついて、誰にも見られず邪魔されず台があって、さらには排泄まで出来る所にやってきた。

そう、トイレである。

誰か来る可能性はあるけど、その時は普通にトイレを使っていたフリをすれば何とかなるだろう、多分!


便座の蓋部分を机に見立ててノートを広げる。

スリッパを履き、トイレの足元マットを、置いてあった洗い替えに変えてその上に座った。

ふむ、完璧な場所だね。



「さーて描くぞー」


僕はシャーペンを握り締め、ノートに向かい描き始めた。

目指すは、授業中に描いていた最強の剣の完成だ!!




 





・・・

・・・・・

トイレの個室に・・・いや違った。今は僕のお絵描き部屋に、カリカリという音が小さく響いている。

そしてその音はついに、終わりを告げたのだ。


「よし、できたっ!!」


深夜なので、小声で叫ぶなどという器用なことをしながらも、描きあげた最強の剣を眺める。

おー。時間は掛かったけど、なかなか素晴らしい剣が完成したんじゃないかな?


「特にこの、闇を帯びた刀身のラインがもう・・・素敵!」


なんて充実した時間だったのだろうか。

こんな時間がずっと続けばいいのに。

心の底からそう思うよ。


「あーあ、何で皆して僕の楽しみを邪魔するんだろうかね」


完成した最強の剣をひとしきり眺めた後、新しいページを開いた。

便座の蓋・・・じゃない。お絵描き机に肘をついて顔を支えながら、紙にクリクリと黒く塗りつぶした丸を描き始める。

まあ、考え事をしながらの手慰みというやつだよ。


「・・・なんか、最近すごく窮屈なんだよな・・・」


最強の剣を描くのに結構時間を掛けたので、もう深夜なのだろう。

完成した喜びと、体の疲れも相まってだんだん眠くなってきたな。

そろそろベッドにもどらなくては。


そう思いながらも無意識に手は動き、黒く塗りつぶされた丸は少しずつ大きくなっていく。


「・・・もっと、こう・・のびのびとお絵描き出来る所に・・・いきたい・・・な・・」









・・・

・・・・・


二段ベッドの上段で、身じろぎをすると、ベッドがぎしりと鳴った。


「ヨシ君が戻って来ないんだけど」


私はポツリと呟く。


ヨシ君は、ベッドから起き出して、何かごそごそした後に部屋から出ていった。

2段ベッドって、上の段は結構揺れるから、私も目が冷めちゃった。


まあどうせ他の部屋で、絵を描いているんでしょうけどね。

最近はヨシ君も夜ふかしをしてるの知ってるし、なんか疲れてるようだから、早く寝るように誘導したんだけどな。


私も目が冷めちゃったし、ヨシ君が帰ってきたら、またからかってやろう。

そう思って、私も寝転がったままスマホで、最近お気に入りのファンタジー小説を読んだり、作業をしたりしながら待ってたんだけど・・・


「流石に戻ってこなさすぎじゃない?」


スマホの時計を見た。

ヨシ君が部屋を出ていってから3時間もたってる。

まあ、別に大丈夫だとは思うけど、一応見に行ってみようか。


「なーにやってんだかヨシ君は」


私はベッドから起き上がる。


・・・

・・・・・

ヨシ君は母のいるリビングにはいなかった。

父はもう寝ているらしいので、そこも違う。


どこに行ったんだろうと思っていたら、トイレに電気が付いていた。


すー・・

すー・・・


寝息が聞こえてくる。

呆れた。

まさかこんな所でとは。


「ちょっと、流石にやめてよね」


ドアを開けるとそこには、トイレの蓋に寄りかかって寝ているヨシ君と。


一抱えもありそうな黒い球が空中に浮いていた。


「ーーえ、なにこれ」


私が呟いた瞬間。


・・・黒い球は、突如として複数の魔法陣に分裂して広がった。

塗りつぶされた黒い球を全てバラバラにして生まれた、膨大な数と種類の魔法陣。


魔法陣は色とりどりに光り、輝き、変化していく。


こんな綺麗なもの、初めて見た。

だってまるでファンタジーの世界みたいなんだもん。


初めて見たけど・・・でも、これだけは分かる。

このままじゃ良くないって。


「起きてっ!!」


トイレで寝ているよし君をトイレから引っ張り出すため、手を伸ばそうとした。

でもそれより先に、輝く魔法陣が一際強く光り、



ーー音もなく弾けた。



・・・

・・・・

光が消え去った後、トイレの個室はそんな超常現象など無かったかのように、また静けさを取り戻す。


「うそっ・・・よし君!?よし君っっ!!」




ただそこに、よし君だけがいなかった。






読んで頂きありがとうございます。

良かったら、☆印の評価なんか入れて頂けると、ものすんごーく嬉しいです!


今日はうるう年らしいので、明日からの投稿予定だったのですが、一日早めてみました。

次のうるう年は4年後です。

4年後も、投稿してたらいいなあ。

投稿日2024年2月29日

大幅変更2024年3月14日

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