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レオンハルトのエスコートを受け、

馬車から降りると


「お初にお目にかかります。

フォード公爵家長女、レティシア・フォードでございます。

本日はお招き頂きありがとうございます。」


レティシアは美しいカーテシーを見せた。


その美しさに周りの侍女や、護衛までも

ほぅと見惚れていた。


レオンハルトは少し顔を赤くし、

「こほん。では、レティシア嬢。

庭園を案内させて頂いても宜しいですか?」


「はい、お願いしますわ。」


レオンハルトは庭園に着くまでの間、

いかにこの城が、庭園が凄いかを自慢していた。


(はあ、こんな人だったけ?

城の増築にいくらかけたとか、庭園は某有名な人に手がけて貰ったとか、すべて民からの税金でしょ?

そんなこと自慢して何になるのかしら。

過去の私はこの人の外見しか見ていなかったのね。

この人にも、自分にも呆れるわ。はあ。)


「レティシア嬢?」


(あ、いけないわ!!ぼっーとしてしまってたわ。)


「あ、はい。如何しましたか?」


「はい、ここが本日のお茶会の会場となります。

こちらがレティシア嬢の席になります。どうぞ。」


「ありがとうございます。」

レオンハルトに引かれた椅子に座るレティシア


レオンハルトが座ると、あと1席用意されているのがわかる。


「すみません。お待たせ致しました。」

奥からピンクブランドの髪をした女の子が、

登場した。


(....あ、やっぱりくるのね、、。ローズマリン...。)


レオンハルトは席を立ち、

ローズマリンの隣へ行き、

「ローズ!遅いぞ!

申し訳ございません。レティシア嬢にも紹介しようと思って。

こちらは、ローズマリン・ゴーン男爵令嬢。

僕の乳母がローズの母親で、2人とも兄妹みたいに育ったんです。ローズは引っ込み思案で、なかなか友達も出来ないので、よかったら仲良くしてあげてください。」


「ローズマリン・ゴーンと申します。あ、あのレティシア様にお会いできて本当に嬉しいです。これから、仲良くしてもらえたら、えっと、嬉しいです。」

と、大きな目をパチパチしながらこちらを上目遣いで見てくる。

(前は可愛いと思っていたけど、これはただあざといだけね。

あざとさにはあざとさで勝負よ。)


「レオンハルト第二皇子、私は婚約者候補として、こちらに訪れるよう国王からの手紙にありました。

しかし来てみれば、他の女性の紹介などと...。

あまりにもひどいではありませんか。ぐすっ...」


少し涙目の上目遣いでレオンハルトを見た。


すると、レオンハルトは顔を真っ赤にし、

「い、、いや。違うんだ。

ローズが初めは2人で会うよりも、レティシア嬢と歳の近い同性がいた方が話が盛り上がると言うから連れてきただけで、、。僕の意志ではないんだ!」


「ちょ、ちょっと!レオン!私のせいってゆうの?

レオンもいい案だ!って言ってたじゃない!」

ローズマリンが焦りながらレオンハルトに訴える。


「うるさい!いや、申し訳ない。

ローズは返すから、2人でお茶会の続きをしないか?」

レオンハルトはレティシアに懇願する。


(ふふふ。ローズマリンのこんな焦った悔しがった姿も、レオンハルトの必死な姿も見たことないわ。

まあ、今はこの辺にしておこうかしら。)


「いえ、私がわがままを言ってしまったのですわ。

申し訳ございません。えっと、ローズマリン様?

一緒にお茶会に参加してくださる?」

レティシアはローズマリンに向け、満面の笑みを浮かべる。


「は、、はい。ありがとうございます、、。」

少し引き攣った笑顔を見せながらローズマリンは答える。

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