第7話 真実③
主人公 佐藤冷治 高校2年生
寺西 真 高校2年生。転校生?
虎山 咲 高校2年生 冷治の幼馴染
スーツの似合うイケメン。
「僕は、一体あの日、何をしたんですか。」
そう言うと、スーツ姿の男は、少し顔を硬くしながら、左手をハンドルから離し、おもむろに胸元を探ると、タバコの箱を取り出し、そのまま咥えた。
「タバコ、大丈夫?」
軽く気遣うような態度でこちらに尋ねた。
「...別に大丈夫ですよ。」
「そうか....。」
タバコに火をつけ、ライターとタバコの箱を胸元に入れると、そのまま語り始めた。
「こりゃ、死んじゃったかな?」
そう言うと、寺西はどこか残念、といった様子で、座っていた席から勢いよく立ち上がった。
「.....れい..じ...!!」
咲が、声を振り絞るが、再び殴られ始めると、そのまま意識を失った。
「とっとと....死ね!!!」
男子生徒が、拳を振りかぶり、そのまま...。
バシッッッ!!
「...ああ!?」
殴られていた少年、佐藤冷治は、拳を受け止めていた。
頭は、がくりと意識を失ったように垂らしたままである。
「あん..!?てめえ...何が...?」
男子生徒だけではない。
クラス全員が、冷治から目を離せずにいた。