表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/236

14.男子高校生によるコイバナ ~サルデータを添えて~

イケメンスポーツ男子、茅原陽司(ちはらようじ)

THE・チャラ男、前島翔(まえじましょう)

自称ゲームの鉄人、東秀雅(あずまひでまさ)

そしてサルと俺。

大体そんな感じのメンバーで、このグループは構成されている。


「彼女欲しいよなー。文化祭までに」


彼女が出来るチャンスであり、彼女がいれば楽しさ倍増。

学校行事の大体は、そんな感じだと思う。


「つーか、このメンツで彼女持ちいるん?」

「陽司は? お前絶対いるべ」

「去年別れた。見てくれはいいけど重すぎんだよ」

「贅沢だなオイ。こちとら二次元除いたらいない暦=年齢ですぜ? んじゃ翔は?」

「秀雅と同じー。(ふじ)やんは……あっ、ごめん」

「せめて聞いてくれ。お察しの通りだが」


彼女ではないけど、女友達とも言えない、よく分からん関係なら一人できたけども。

幼馴染がチート過ぎて、ガッツリいない暦=年齢組でごぜぇますよ。


「サルっちは?」

「んーん、全然。チャンスはあるけど」

神楽坂(カグ)のおこぼれ狙いでパシリになったんだよな? なら純粋に猿顔だからか」

「個人情報バラまくぞ!?」

「ごめんって」


透がサルを操れる理由。それはこういう所にある。

サルの顔と下品さじゃ、自力での彼女作りは無理くさいし。


「ところでさー、サルっち的にオレらの中で一番モテそうなのって誰よ?」

「そりゃ陽司だろうよ。総合A+。もう少し女心分かればSラン。

 それだけありゃ、十分選り好みできるっての」

「やっぱり顔か、顔なのか……!」

「と、スポーツの実績あるのがデカいな。次点で怜二がB+。

 陽司と比べると見劣りするけど、顔以外のスペックは高くまとまってるし、

 顔も別に悪いわけじゃねーし。立ち位置最悪だけど」

「それな。おかげさまで女子からの扱いはTPですよ」

「流石に同情するわ。怜二、本当はイイ奴なのに……」

「ちなみに秀雅、お前はぶっちぎり最下位のDだ」

「前言撤回。筋肉分けろこの隠れマッチョ!」

「やらんわ! 筋トレして早寝早起きしろや!」

「めんどい!」

「諦めろ!」

「ですよね!」


「逆に、女子のデータってどうなん?」

「勿論、男子よりガッツリ仕入れておるのだよ」

「ヒュー、流石。参考までにカグ周辺の女子は?」

「鞠がS、麻美がA、古川先輩がA+。ルックスは全員A+以上。

 古川先輩だけは確認できてねぇから、噂からの推測だけど」


古川先輩はガチで美人という真実は、言うべきではないか。

先輩には自己肯定感持って欲しいけど、人目苦手っぽいし。


「先輩はSでよくね? あの身体最高に男ウケいいだろ」

「ちょっと依存的な所があるっぽくて。陽司、お前だとキツいだろ」

「あー、無理だわ。束縛とかされんのマジ無理」

「なるほどねぇ……麻美(いいんちょ)が一番低いのは性格でか?」

「ご名答。堅物で嫌みったらしい所が響いて、性格はC。

 ただ、同じくらい頭いい奴だったら合うと見て、総合はAにした」

「んじゃいいんちょは実質Bだな。いねぇだろそんな奴」

「確かに3年の先輩方でも少ねぇだろうな……後で見直すわ」


門倉は穂積とは逆で、だいたいの奴から嫌われてる。

正確には苦手な奴が多いってとこだけど、どのみち本人は気にしていない。

あいつ、透以外の人間は『その他』でくくってるし。


「鞠んがSってのは妥当すぎて何も言えねぇ」

「ルックスと性格はS、スタイルもA+。薄いけどまっ平らじゃねぇし、ちんまい系人気だし」

「せめて小動物的と言え」

「本人公認の上、全く気にしてないんだな、これが」

「なんなんだよあの勘違い男製造機! 騙されないの怜二だけだろ!」

「TPやってなきゃ俺も騙されてたよ。穂積、可愛さと言動の危うさ自覚してねぇし」

「でもってカグの野郎は鞠んに加えていいんちょと先輩、あと一年も侍らせてんだろ?

 けど、何でか男連中からも評判いいんだよな」

「何だかんだ付き合いいいし。モテまくるの嫉妬してもしゃーないし」

「ほう陽司、イケメン同士のかばい合いですかい?」

「俺がかばわれたことはねぇよ。ブサメンの秀雅」

「ぶっ殺すぞ! 格ゲーで!」

「規模」


一回、東と水橋対戦させてみてぇな。

普通に東の封殺(シャットアウト)負けだろうけど。


「つーちゃんはどうなん?」

「八乙女つかさ? 情報少ねぇからまだ変わりそうだけど、今んとこA。

 透と怜二が同中だから、むしろそっちの方詳しいだろ」

「とのことですが、藤やん?」

「一言で言うと熱血陸上バカ。期末前はいつも泣きつかれた。

 だというのに名前間違ったまま覚えられてて、先輩は非常に悲しいです」

「元気出せよ怜太先輩」

「気にすんな怜太先輩」

「ゲームで忘れろ怜太先輩」

「いいことあるさ怜太先輩」

「励ます気微塵もねぇだろ!?」


ある意味予想通りの反応だよこんちきしょう!

裏切ってくれよこういう時なら!


「ということで、八乙女は狙っても仕方ない。

 けど、今年は結構豊作だぞ? Aランク候補、そこそこいるぜ」

「気になってたんけどさ、サルのランクってどれがどんな感じに対応してんだ?」

「例えばルックスなら、Sは街行く美男美女。Aはクラスの3、4番手。

 Bは普通、Cはイマイチ、Dは論外ってとこ」

「ふむふむ。で、今年の女子はどう攻略すればいい?」

「その辺は有料情報でごぜーます」

「いい性格してるな! マジで!」


どこから情報入手してるんでしょうかね。この男は。

犯罪行為とかだったら流石に擁護できんが。

【サルの目:生徒データ帳】

藤田(ふじた) 怜二(れいじ)

帰宅部

ルックス B

スタイル A

頭脳   A

体力   A

性格   S


【総評】

顔以外平均以上。何気に2-1の隠れ優良物件。

TP扱いさえされてなければ、結構モテたはず。

そのTP扱いというのが最大のマイナスポイントで、本人も諦め気味。

運が悪いとも言えるが、そこを加味すると評価を下げざるを得ない。


総合ランク:B+

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ