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蜃気楼の先へ  作者: ナオクール
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第4話 勘

いつになく

沈んだ表情のユージを

カオルはどうすることも

出来ないまま部屋に残し

職場へ向かうしか無かった…

いつも一緒に夕食を食べていたユージが…


共働きで帰ってから

夕食の用意を終わらせ

食べ始める…

20時過ぎたくらいになるのだろうか…

その時間までも帰って来ないのだ

それだけで不安になるのは当然だ

ユージが放った

「実家に行くから…」


嘘だ…!!

カオルはなぜか、直感的にそう思ってしまう

たが…そんな自分が嫌になる


ユージはとても優しく

今までにカオルを困らせることなど

したことがなかった男…

なのにこんな気持ちになり

罪悪感さえ覚えてしまう…

初めてユージを疑ってしまった

自分を恥ながら…

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