表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
蜃気楼の先へ  作者: ナオクール
30/31

第30話 沈黙

ヒロミの病状急変を聞き

病院へと慌てて駆けつけた


しかし

ヒロミは

すでに冷たくなり

霊安室に運ばれ…献花をされていた。

ヒロミの家族が居るにも関わらず

ユージは声をあげて泣いた…

「ヒロミ・・・何でだよ!!」


帰り道

どこをど走って来たのかさえ

覚えも無いままユージは

一人部屋にこもってしまう


そして


秋も深まり

景色も紅葉の色づく季節

日頃から寡黙だったユージは

会話からたくさんの得るものがあり

人を知る手がかりになると

ふと思った…

こんなことになるなら

もっとたくさんの話をしたかった…と。

淋しくて仕方がなかった…


自身のまわりで年老いた

親戚などが亡くなった時には

感じ得なかった想いが

若くして亡くなった

ヒロミという人間を通して

命の重さと、人生の儚さを

教わったようだった…



一連の始まりから時は流れ

雪もちらつく季節

ヒロミの墓前に手を合わせながら

後悔をしない生き方をしようと

思いを改めてユージは

これからの人生を見つめ直すかのように

舞い散る雪を見上げていた


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ