表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
蜃気楼の先へ  作者: ナオクール
19/31

第19話 稲妻

なんとか困難な手術を受け

奇跡的な生還を果たしたヒロミ…

家族もユージも疲れきっていた


ヒロミは目を覚ましたが

麻酔もまだ残っているせいか

意識が朦朧としながら

真っ先に手を握ったユージを見て

涙を流しうなずくだけのヒロミ…

ユージも辛さを分け合うかの様に

声にならない想いで涙を流した。

「分かるか!? 成功したぞ」

再びヒロミはうなずく…

「良かったな…頑張ったな!!」

ユージはただただ…それだけだった

両親もそれを見て泣いている

そしてしばらくすると


父親が

ユージに言った

「もう面会時間も過ぎているから…」

ハッと我に返り

涙を拭いながらユージは

「また来るよ…」

そうヒロミに伝えると

両親へと挨拶を済ませ、病院を後にした。


その日…飲み物以外

何も口にしていなかったユージは

自身の実家へと足を向けた…


実家での食事を済ませ

ふと携帯電話を見ると

カオルからのメールが来ていた。

「今日はあの娘の手術の日だったね…

ユージくんが居てあげたら

元気になれるんだね…

私は何も出来ないけど

一緒に生活してるんだから

手と気持ちに余裕があったら

帰るのか、泊まってくるのか

連絡してね…

ドアのチェーンは外しておくから…」


ユージは胸を撃ち抜かれた気分だった

自分勝手に飛び回って

カオルがこんな形で自分を

考えていたことなど

予想すらしていなかったからだ。

慌ててメールを打った…

「すまない…

今日は実家に泊めてもらうよ」


だが…

カオルからの返信は来なかった


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ