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第13話 告白
二人の間に
水をさすような出来事から
半月ほどが過ぎた
そんなある日の晩…
ユージのケータイが鳴り…電話に出る
片時もユージから目を離せないカオル…
「そうか…分かった…」
そう言って電話を切るユージに
カオルが訪ねる…
「誰から!?」
「えっ?…あ…うん」
言えずにいるユージにカオルが諭す…
「ちゃんと話そう
今は聞いてあげられるはず•••だから」
ようやく先日の話をする時が
来たのかも知れないと
意を決してユージが
重い口を開く…
この前の電話の内容と
ヒロミに
会ってきたことの全てを話した
そして
今の電話で
手術日が決まったということ
「黙っていたことは謝る…」
と言いユージはカオルを見た…
涙をうっすらと浮かべ
顔を強ばらせているカオルは
言葉すら失っていた…
ただ一言…
「そんなことの為に行かないで…」
そう言うのも無理もない
この先…
一緒に居たい気持ちのカオルにとって
裏切り行為としか
受け止めることしか出来ないのだから…




