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さようなら、狼さん
ナ「前回のおとぎ物語。ツッコミ不在の恐怖」
赤「でも実際ことは簡単かもしれませんよ?」
シ[本当ですか?]
赤「ええ。味噌汁は熱い。熱いのを飲むと舌を火傷しますよね」
シ[ま……まさか!]
赤「そうです。狼さんは犬科の癖に実は極度の猫舌だったんですよ!」
シ[な! ……なんだってー!!」
ナ「そもそも猫舌で死ぬのかは謎である」
赤「きっとフェミニストの狼さんは、シンデレラさんからのお誘いを断れず、自ら死地へと歩んでしまったんです。つまりこれは、不運な事故だったんです」
シ[そんな……狼さん。なんで」〈目に涙を溜めて膝から崩れ落ちます〉
赤「泣かないでくださいシンデレラさん。狼さんはあなたの笑っている顔が見たくて、この味噌汁を飲んだんじゃないんでしょうか?」
シ[狼さん。あなたのその優しい気持ち、しっかりと伝わりました。ありがとう……ございます!]
赤「さあシンデレラさん、立って下さい。狼さんを、弔ってあげましょう」
シ[はい]
ナ「次回さようなら、狼さん」
狼「生きてるからね!!!」