表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
嫌われ魔女と体が入れ替わったけれど、私は今日も元気に暮らしています!  作者: 江本マシメサ
第二部・三章 誰が犯人なのか?

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

67/67

帰るべき場所

 魔女エリー・ロードは王太子にかけた魔法に異変を感じたため、現場に駆けつけた。

 その先にいたのが、世界樹の大精霊メルヴ・トゥリーと、家猫妖精グリージャだったので驚いたという。

 グリージャの結界がある影響で王太子に接近できなかったのだが、そんな彼女に交渉を持ちかけたのが、メルヴ・トゥリーだった。

 メルヴ・トゥリーの葉っぱをあげる代わりに、王太子にかかった魔法を解いてくれないかと言ってきたのである。

 世界樹の葉は魔女エリー・ロードが喉から手が出るほど欲していたアイテムだった。

 彼女はアンハルト侯爵の愛人業と、ランゲンブルグ公爵との魔女契約をあっさり手放し、メルヴ・トゥリーの願いを叶えたのである。

 その後も、魔女エリー・ロードは「おまけだ」と言って婚約披露パーティーに登場するという演出にも参加してくれたのだ。

 おかげで王太子から胸がスッとした、と感謝されたという。


 ディディエの暗殺未遂事件のすべては、ランゲンブルグ公爵が犯人だった。

 今後、すべての事件を詳しく調査し、しかるべき刑で裁かれるという。

 アンハルト侯爵、ビュッセル伯爵、ゴーン伯爵も同じように裁判にかけられ、刑が執行されるようだ。

 当然、彼らの爵位と財産は国へ返上される。

 ディディエは国王陛下と王太子に、ゾフィアとアルマ、エマ、ローズの娘達に対し、財産の一部を継承させるように頼み込む。

 それが認められ、生涯暮らしていけるだけの財産を得ることができたようだ。

 さらにリードが彼女らに、希望があれば結婚相手を斡旋すると提案した。

 国内の貴族に留まらず、他国にも範囲を広げて探すと言ったのだ。

 しかしながら、皆首を縦に振らず、当初の予定だった通りクリスタリザーシーに移住することを望んだのだ。


 そんなわけで、マリエッタはディディエとリードだけでなく、ゾフィア、アルマ、エマ、ローズと共にクリスタリザーシーの地へ渡ることとなった。


 ◇◇◇


 二ヶ月ぶりに、マリエッタはクリスタリザーシーの森へ戻った。

 すっかり雪が解け、若葉が芽吹く春の景色となっている。

 マリエッタはメルヴ・トゥリーの転移魔法で庭に下り立つと、森の仲間達が出迎えてくれた。


『魔女さん、おかえりなさい!!』

『待ってた!!』

『嬉しい!!』

「みんな、ただいま!!」


 腕を広げると、みんなが駆けよってくれる。

 喜びをその身をもって感じることができた。


 ふと、視線の先にリスの兄弟妹きょうだいの兄がぽつんといることに気付いた。

 マリエッタは兄のもとに駆けより、しゃがみ込んで声をかける。


「ただいま」

『やっと帰ってきたのかよ。もう戻ってこないのかと思ったぞ!』

「遅くなって、ごめんなさいね」

『ふん!』


 そんな態度を見せる兄の様子を見た弟と妹が、これまでの様子を報告してくれた。


『お兄ちゃん、頑張って魔女さんのお庭を守っていたよ』

『毎日きていたんだから!』

『ちょっ、お前ら!』

『本当のことだもん!』

『だもん!』


 マリエッタは立ち上がって、庭を見渡す。


「庭も、きれいにしてくれていたのね!」

『そうだよ!』

『きれいなお花が咲いたんだ』


 リスの弟と妹が、一つ一つ報告してくれた。 

 この二ヶ月間、いろいろあったが、自分の本当の居場所はここなのだと感じることができた。


 グリージャが家の中から声をかける。


『マリエッタ! 家が埃だらけですわよ!』

「まあ大変! お掃除しなくては!」


 マリエッタは箒を握り、気合いを入れる。

 森での楽しくも忙しい日々が始まりそうな予感だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ