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マジェスト伝説~古代三大魔神の奇跡~  作者: 黒羽冥


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8/121

シーン8マジェスト協会。

あれから俺は献身的な『リーナ』の手厚い看護を受け……三ヶ月という期間を経て身体も完治したのだった。

そこへ俺の部屋に入ってきたのはリーナだった。


『レギオン様?今日の御機嫌はいかがですか?』

『ああ……リーナ……今までありがとう……もうすっかり傷も良くなったよ。』

『それは良かったです!でも……レギオン様?今まで何度私の言う事聞かない時もありましたね?』

『えっ!?そんなことはないだろう?俺も随分お前の言う通りに話を聞いて大人しくしてきただろう?』

『そうですか?私随分貴方に手をかけさせてもらいましたが?』


そう返してくるこの女性。

数ヶ月も一緒にいた事もあり俺はすっかりこの女性に心を許していたのだ。


『君にもこれまで感謝している。』

『いいですよ……では私はこれからはずっと普段の仕事に戻れそうです。』

『ん!?それはどういう事なんだ!?』


すると、そこへ一人の研究員が部屋へと入ってくる。


『失礼します!レギオン様の回復、おめでとうございます!そしてそれに伴いヤシュア様がお呼びですので着いてきていただいても?』

『ああ………ではリーナ…また後で話そう。』

『はい……行ってらっしゃいませ!』


そう、にこやかに返す彼女を残し俺は研究員に着いていくことにする。

コンコンっとノックをする研究員。


『ヤシュア様!?レギオン様を連れてまいりました。』

『入れ。』


その声はヤシュア様の声だった。

俺は案内されヤシュア様の部屋へと入っていく。

そこには巨大な本棚のある書庫が背後にそびえ立っていたんだ。


『きたか……………レギオンよ。』

『ええ……ヤシュア様……この度は我が命お救いいただき本当にありがとうございました。』


するとヤシュア様の表情が変わりにこやかになる。


『ああ……気にするでない……お前の生命が救われた事は我々にとって同じ力を持っていた事まで知れた事も確認でき幸運であった。』

『えっ!?それはどういう事ですか?』

『ああ……実はな…魔神具の話はしたのだがな………その能力を扱うというのは選ばれし者でしかできない事が分かったのだ、つまりこの魔神具は誰でも扱える訳ではない事が分かったのだ。』


俺はその言葉に驚きとなにかの直感を覚える。


『よいか……見ておれ。』


ヤシュア様はそう言うとどこからともなく一本の笛を取り出す。


『いいか?魔神具とはこのように。』


ピロピローーーーーーーーーっとヤシュア様は笛を吹く。

すると周辺に風が巻き起こっていく。


『ん!?この風はなんだ!?』

『まあ、見ておれ。』


ヤシュア様は再び笛を吹き鳴らすとやがてその風は一箇所に集束されていく。

そして気がつくと。

そこには緑色に輝く巨大な鳥が宙に滞空していたのだ。


『ふふ……見えるか!?この怪鳥はワシが名付けた音の力を風に変える魔神………その名も『トーンウィング』という……ワシの魔神具の力なのじゃよ。』

『これが…………魔神具!?』

『ああ、そうじゃ、ワシの魔神具の名は『導きの笛』魔神トーンウィングを封じた魔神具の一つなのだ。』

『この力は…………確かに凄い。』


すると徐々にその風はゆっくりと収まっていくと魔神トーンウィングはヤシュア様の魔神具に吸い込まれ消えていったんだ。


『ふぅ……これが魔神を封じ込め、そしてその力を意のままに操り力にする事ができる者達が我々マジェストなのじゃ。』

『マジェスト………………。』

『ああ……そうじゃ………そしてこの力を魔族達は狙い、自分達でもそれを作ろうともしている……そして研究する事で魔神具へと変えられてしまった魔王もいずれ解放しようと動いているのだ。』

『なるほど………まさか……』


俺はふと頭に過ぎったのはあのアルベルトがヤシュア様に送ろうとしていた魔導具というのは。

すると俺の考えを読んだかのようにヤシュア様が口を開く。


『さすが鋭いなレギオンよ……そうじゃ、お前の部下だったアルベルトはこの力のある魔神具を偶然手にし、このワシに送ろうとしたのじゃ……そして……その魔神具はここに。』


ヤシュア様が手にしていたのは一本の杖だった。


『これを読み解いた時…………ワシは驚きを隠せなかった……それはこの魔神具は、我々の持つ魔神具とは違いがある、とても貴重な魔神具だということが判明したのだ。』

『それはどういう事ですか?』

『ああ………アルベルト氏がワシに送ろうとしたのはワシが命名した『魔象牙杖まぞうがじょう』、そうこれが神が作ったとされる伝説の魔神具の一つであるのだからな。』

『なんと……だから魔族がこの魔神具を狙いアルベルトを消した理由でもあるのだろうな。』

『そうなのか。』


するとその時。

俺の脳内に何者かの声が流れ込んできたのだ。

お読みくださりありがとうございました。


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