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マジェスト伝説~古代三大魔神の奇跡~  作者: 黒羽冥


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62/121

シーン62決意。

私達はイシメール君のいるマサイア族の人々の力をお借りする事ができた。

だけれどこの地だけでは国家を落とす事など難しいものではあると思う。

そして私はラグナと今後の事を族長を交え話し合う事になった。

『族長…………この村自体は太古より狩猟を主に暮らしてきたのでしょうが……やはりケニージアから、ここに逃げてきたという話もありましたしこの村への街からの何らかの影響などあるのでしょうか?』


ラグナにそう聞かれた族長は答える。


『ああ……ケニージアは出生率が高く、特に女性を食い物にしてきた国…とも呼ばれる程なのだ……よって…このマサイア族に…逃げ込んでくる女性も少なくはないのだ………我々も逃げ込んできたものは救えても根本は変わらないだろう………きっとそこの女性も助け出されてなければその多数の娘の一人になるところだったはずじゃ。』


族長さんはそう告げる。

私はその言葉に自身の幸運を実感する。


『私が…………私がそんな国を変えて見せます!!!!!』


思わず叫んでしまう私。

すると族長さんはにこりと笑みを浮かべる。


『ふむ…………お前さんなら……………本当にこのケニージアを変えてくれるかも知れん………。』

『はい!!もちろんです。』


私は強くそう応える。

そして族長さんは群衆に向かい声を上げる。


『皆の者!!聞いてくれ………我々マサイアの民はこれよりこの方…………アキニー殿を祭り上げ……そしてケニージアの新女王とする為……我々はアキニーを全力で助けようではないか!!!????』


族長さんのその言葉に私は驚いた。

すると私の表情を察した族長さんは私に言葉をくれる。


『君は、これまで沢山の経験をしてきたと思う……それが君をこうして強く優しい人間へと成長させてくれたのだろう……そんな君を見て我々は君の創る国が見てみたいのだ………今ではケニージアでも我々獣人を認め、そして一定の距離感で暮らしているが一昔前までは結構な迫害があったのだ……今でもその事は影響もある為ほとんどの人々は獣化もしないのだ。』

『そうなんですか?』


族長さんは頷く。


『そうじゃ………お主もきっとその角を隠しておきなさいと言われてきたのではないか?』

『はい…………分かるのですか?』

『ああ、我々とて滅多に獣化はせぬし……そしてそれだけではない………………』


族長さんは一瞬押し黙る。

そして怪訝な表情へと変わる。


『族長さん?』

『ああ………すまん…………ケニージア国を支配している者にはな………魔族の影があるのだ。』

『魔族………………』


私がそう言葉にすると族長さんは続ける。


『ああ………奴らは魔王が消えてからでもどこかに潜んでいる………それは所構わずにだ……これがどういう事か分かるかね?』

『………………………………………いえ。』

『ケニージアの国王達は魔族の可能性があるということだ。』

『なっ!?なんですと!?』


その言葉に私より早く反応したのはラグナだった。

そしてラグナが問う。


『族長様………それは本当なのですか!?』

『ああ…………実はな…………………………………………』


族長さんはため息をはくと、続ける。

我々の元に駆け込んできた女性の話じゃ。

彼女は、容姿端麗でその身を知られ王族からの声がかけられたそうじゃ。

初めは富裕層の王族に認められたと思い浮かれていたらしい。

じゃがある時、彼女は王の息子である王子に声をかけられたそうじゃ。

初めは王子の姿をした、そヤツに内心喜んだらしい。

じゃが二人きりになった機会があったその時。

奴は変貌をとげたという。

恐ろしくなったその娘は逃げ出したのだ。

ここへ死にものぐるいで辿り着いた彼女を我々は介抱したのだ、、、じゃが。

彼女はなんとか、ここまでの話をしたのだが………。


『遅かったのですね?』

『ああ、そうじゃ…………………というか…………なにかの口封じの術は既にかけられていたのかも知れぬ………な。』


私はその言葉に震える。


『そうでしたか……………。』


そう言葉を発したのはラグナだった。

そして彼の腕に気がついた私。

その腕に……………黒き何かが見えた私は。

この時、彼にかける言葉が見つからなかった。

すると族長さんが口を開く。


『相手はそんな恐ろしい魔族というのは本当かもしれませぬ………我々はあなたがたを気に入った……死なすには惜しい………じゃがやるというのなら…………我々も。』


ラグナは何かを考え、そして。


『アキニー…………この状況は魔族相手の戦いになるであろう……それでもやるか!?』

『はい………私の思いはかわりません!!!』

お読みくださりありがとうございました。


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