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シーン6仇討ち完了。

俺の身体を捉えたウェアウルフの右拳。

次の瞬間、腹に激しい衝撃と痛みを覚えた俺の身体。

そして吹き飛ぶ俺の身体。


『うぐっ!?あああっ!?』


ドガッと壁に打ちつけられた身体。

背中に激しい痛みそして内蔵にも衝撃をうけたのだろう、胃から吐瀉物が沸き上がってくる。


『がはっ!?うぐっ!?』

『クククッ……どうだ!?これが我々魔族とヒューマンとの明らかな強さの違いだ……今の我々魔族は魔王様復活の為に大人しくはしているがそれはヒューマン達に成り下がった訳ではない……いいか?……世界のありとあらゆる所に我々の力は働いている……お前もその事に違和感を覚えなかったか?』

『くっ……なっ!?何が言いたい!?』

『ああ、単純に………お前ら自警団……そしてその上……政治経済界にも……我々魔族も組みしているという事だ。』

『そんな………それでは……魔族はそもそも魔王消滅の後………全て滅んではいなかったのか。』

『クククッ…だからそう言ったであろう?』


俺はその言葉に驚きを隠せなかった。

でも、この話を聞き全てが噛み合い一致する。


絶望………そう、この話を聞けばこの世界の至る所に未だに魔族は潜んでいるという話だ……魔王が封じられ存在しなくても魔族がいるのならばそれはもう魔王の力がこの世界を覆っている事と同じなのだ。


『くっ……ならば……俺はお前を止める事にする……俺だとて自警団の隊長を務めていた………僅かながらではあるが魔法は使える………いくぞ。』


俺は構える。

そして身体の周りに魔力が集まってくる。


『ほお!?これは驚いた………お前は魔法を使えるのか!?』

『ああ……僅かではあるがな…最近は自警団でも魔力を持たない者も多くてな…俺は偶然魔力が多い方だ。』

『ほお?精霊干渉か……。』

『ああ、その特殊能力を持つ事で俺は。』


俺は銃に精霊の力を込めていく。


『そんな銃で俺様と戦おうとするとはな……まあいい……そのまま我が牙に食い殺されてしまうがいい……がああああーーーーーーーーーっ!?』


目の前で更に巨大化し襲いかかってくるウェアウルフ。

その瞬間。

俺の銃口が光り輝いていく。


『なんだその圧縮されたエネルギーは!?』

『フン……俺たちヒューマンがずっと魔族の力に屈していくものだと思っているんじゃない。』

『なんだと!?』


襲いかかってくるウェアウルフはその動きに一瞬の迷いを見せる。

その時を俺は見逃さなかった。

自警団の中でも魔力が高めな俺の特殊能力だ。


『レールガン……………。』


バチバチっと銃に帯びる魔力が一瞬光る。

ドーーーーーーーーーーーーーーンッと放たれたその銃弾は爆発的なエネルギーを纏いウェアウルフに向け放たれた。


『グッ!?こ、これは逃げなければ……!?』


だがしかし……そう言い放ったウェアウルフは動けなかった。


『なっ!?なにっ!?動けん!?』


俺のレールガンはバチバチという電磁波でウェアウルフの身体を拘束している。


『ロット………そしてアルベルト………今ここに……………こいつを。』

『ぐうううーーーーーーーーーーっ!?バカな!!!????』

『喰らえ…………『エネミーショット』!!!』


ドオオオーーーーーーーーーーーーーンっという激しい音、そして爆発と爆風が吹き荒れる。

ロットとアルベルトを殺害したこの憎き敵を、こうして俺は倒す事ができたのだった。


『はあ……はあ……やったか。』


俺は力が抜けていき膝を地につけてしまう。

すると手からするりと落ちる俺の愛銃。

気がつくといつしか銃はボロボロになってしまっていた。

俺は奴に目を向けるとそこには魔族の亡骸があり、そしてその身体はボロボロに崩れ去っていたんだ。


『ふぅ……二人の仇は……とれた……………だが俺ももう……動けそうにないな。』


すると次第に目も霞んできて俺は起き上がる事もできずにいた。

ゆっくりと目は閉じられていく。

どこか遠い場所か聞こえてくる誰かの声。


『おい!?この人大丈夫なのか!?』

『分からないわ……でも急いで救護施設へと連れていきましょう。』


聞いた事のない二人の男女の声。

俺はその二人の声を脳裏に感じながら…………。

記憶を失っていったんだ。

そして俺は意識を取り戻し………ゆっくりと目を開けていく。

するとそこはどこかの病院の施設内だった。

俺はどうなったのか?

ここはどこなのか!?

そんな疑問を感じながら俺は目だけで状況を見ようとする。

だが身体は激しい痛みで動けなかったんだ。

俺はなんとか身をよじり身体を起こそうと試みる。

するとそこへ誰かの声が聞こえる。


『あああーーーーーーーーーーーーっ!?まだ起きちゃダメですよ!?』


そんな言葉をかけてきたのは長い紫の髪の綺麗な女性だったんだ。

お読みくださりありがとうございました。


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