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マジェスト伝説~古代三大魔神の奇跡~  作者: 黒羽冥


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42/121

シーン42マリアの秘密。

『準決勝第一試合はなんと!!!』

『マジェストであられますユーロ選手の勝利となりました!!おめでとうございます!!!』


パチパチパチと拍手の音と大歓声に包まれ俺の勝利は確定したのだ。

そう……これにより俺は決勝への道が開かれたのだった。

すると俺の元へ駆け寄ってきたマリア。


『ユーロ様っ!?』


俺にしがみついてくるマリア。

そのきらりと光る緑の髪が太陽に照らされ美しく輝く。


『マリア……………後一つだ。』

『えっ!?ユーロ様!?』

『後一つで………お前を解放してやれる。』


そして大歓声の中……俺たちは控え室へと戻った。

◇

◇

◇

そこで待っていたジョルノ。

俺は口を開く。


『マリア…………勝手な事をして悪いとは思っている…………』

『ユーロ様?』


そう不安げな表情を浮かべるマリア。

その時……俺の対戦相手が決まる準決勝第二回戦目の開始のアナウンスが流れる。


『さあ……決勝に進むのは……果たして……ヨーロディア屈指の富豪であります『バロン』氏からの選手であります魔族からの刺客『ヴェルデ』選手。』


アナウンスの声………その富豪の名前が流された瞬間……マリアの表情が陰ったのを俺は見逃さなかったんだ。


『マリア…………全てを聞いてもいいか?』

『………………………………はい。』


俺の問いかけにマリアは顔を上げ……………そしてうなづいたんだ。

◇

◇

◇

わたくしの家は元々このヨーロディアの港町『フローヴァンス』というとても静かで穏やかな街にありました。

そしてその街で、わたくしの家庭は貴族だったのです。

温厚な父、そして聖母様のように優しい母、 そんな二人の元にわたくしは生まれ……そしてこのマリアという名をいただいたのです。

平穏な街で何不自由なく幸せに育てられたわたくし。

お屋敷ではお手伝いさん達も皆優しい環境で勉学……特にわたくしは神学を学びました。

神に祈りを捧げそして神の信仰を守るようにと生まれてからずっと教えられてきました。

そんなある日………フローヴァンスは港町………水も清らかで海の幸にも恵まれたその街が突然の悲劇に見舞われたのです。

◇

◇

◇

突然の悲劇とは……それは水の汚染でした。

海水が濁りそして海や川には魔物が現れ始めたのです。

それは魔族の仕業だと……目に見えて分かったのです。

ですが、あの魔王が倒されてから本当に平和だったこの世界……そこに現れた魔族。

それはみるみるうちに全てを汚染し、わたくしが住んでいたフローヴァンスの街は瞬く間に廃墟のようになりました。

わたくし達街の者達は毎日熱心に神に祈りを捧げましたが魔族達の勢いは止まらなかった。

そして遂にはわたくしの両親までもがわたくしを守る為に…………目の前で殺されてしまったのです。

わたくしは恐怖とショックのあまり声も出ませんでした。

そこまでの話を聞き………俺は押し黙る。

このヨーロディアでこんな悲劇が起こっていたというのか。

俺はギリリと拳を握る。

するとマリアは続ける。

◇

その様子ではわたくしの故郷がもう廃墟になってしまった事知りませんでしたよね?

……何故ユーロ様達の所に情報が届かなかったか……の答えですが。

マリアは再び決意を固めたかのように深い息を吐き出すと続けたのだ。


『それは………わたくしの本当の主様…………『バロン』がわたくしの街ごと莫大なお金をかけ……強力な兵達を集め…魔族を大人しくさせ街を救ってくれたから…………なのです。』


マリアの言葉に俺は衝撃を受け………押し黙る。


『それなら…………何も問題はなかったという事なのか!?でも何故こうして俺の元へマリア……お前はきたのだ!?』


するとマリアはグッと唇を噛み締め………こたえたのだ。


『ええ…………それは……ユーロ様の情報をここまで引き出してこいとの話をされたからなのです……そう…………わたくしの本当の主様は、ユーロ様の決勝で当たる対戦相手の主『バロン』様なのです。』


俺はその言葉に衝撃を受ける。

あまりの驚きに俺は声も出せなかったのだ。

するとマリアは続ける。


『でも…………でも………………………………………。』


そう声を上げるマリア。


『こんなに優しいユーロ様をわたくしはどうしても裏切れません!!!????』


涙を流し身体を震わせるマリア。

彼女の悲痛な叫びは俺の胸を締め付ける。

俺は意を決しマリアに告げる。


『なあマリア…………………お前を解放してやると言った言葉……………あれは俺の本心だ………何人たりとも………俺が創り出していく未来のヨーロディアに……理不尽な涙を流す者を俺は救っていくのだ。』


俺がそういった目の前で………マリアは声を上げ、泣いたんだ。

◇

◇

◇

お読みくださりありがとうございました。



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