第十一話 巨大獣バグゲグ 人質の命はあと一分! 6
さて、巨大獣バグゲグを制作しますか。
今回はミザーリンとロボット整備班万全の態勢で協力してもらえる。
急げ、三島防衛長官の姿のアイツが何かしでかす前に幼稚園バスを手に入れるのだ!
そしていつものガッダイン5大百科の巨大獣図鑑……。
――巨大獣バグゲグ――
全長51メートル、重量1500トン
全体的に寸胴の体型で、口の部分が巨大。
この口の部分に梯子状の舌があり、この舌を利用して幼稚園バスを体内に収納した。
腕と足は車輪になっていて、車輪にトゲや刃物を出して回転ノコギリの様にして攻撃する。
腕の車輪ノコギリでガッダイン5を傷つけるが、三島防衛長官の申し出により一時休戦、子供達を乗せたバスを体内から取り出し、人質を交換する。
その後ガッダインチームによってバスの時限爆弾から子供達を取り戻された後は怒りに燃えるガッダインチームによって腕の車輪ノコギリと足の車輪をマグネティックランサーで切り刻まれて動けなくなる。
その後超次元ワイヤーで空中に放り投げられた後、超電磁ウエーブからの超電磁スマッシュで大爆発。
なるほど、このデザイン……何と言うかタイムドカンシリーズのヤッテヤルマンに出ていたバックリビックリメカを彷彿させるデザインだ。
まあバックリビックリメカが口から梯子を使って降りてくるのでそのイメージを使ったと言えばそれに近いだろう。
とりあえず、子供達を中に収納する事を考えると、通常よりも柔らかい素材で内部を作るべきだろう。
そして難燃性の素材にする事でバスの中が蒸し焼きになる事も避けないといけない。
この時代の幼稚園バスにはエアバッグなんて物は無いだろうから、細心の注意を払わないと……。
「ご主人様、このパーツフワフワして寝心地良いですね」
オイそこのダメイドロイド、フロートパーツを外してそこでゴロゴロしない。
「本当ですわ、このまま寝てしまいそうな心地よさですわね」
オイそこの自称スパイのポンコツ、お前もだ。
「キミ達、今日はふざけている場合じゃない! 時間が無いんだぞ!」
「「ごめんなさい」」
涙をアメリカンクラッカーにした二人は頭に大きなたんこぶを作って俺に謝っていた。
まったく二人共こんなポンコツ化するなんて一体何が原因だというんだ??
真面目に作業してくれているのむしろ普段目立たなかったロボット整備班じゃないか。
彼等のおかげで巨大獣バグゲグは想定よりも早い時間に完成した。
「ついに完成か、これでしばらくここには戻って来れないな」
「ご主人様、地球についたらテレビ設置お願いしますね」
ハイハイわかりましたわかりました。
まったく完全にテレビっ子になってしまったな。
まあ原因は俺なので下手に責める事も出来ないのが痛し痒しといったところだが。
「ブキミーダ様、地上の奇岩島ってどんな場所でしょうかね。やっぱりカネダカオルコ世界の旅に出てきたみたいな南のロマンティックな島なのかしら……」
あ、こっちもにテレビっ子増えてた。
「ブキミーダ殿! 至急ドグローンに来ていただきたい! 話がある」
今度はバルガル将軍か、一体何なんだ今日は??
「おおブキミーダ殿、ビックリしましたぞ、まさかここにテレビがあるとは。コレもブキミーダ殿が用意したですか?」
「はい、ウチのマーヤがどうしてもと駄々をこねましたから」
「ハッハッハ、それはご愁傷様だ。しかしこれでみどりさんを地上に送り届けるまでの時間稼ぎが出来る。感謝するぞ」
そうか、地上には今ここにいる捕虜たちを全員載せる事になるんだな。
そう考えるとドグローンの中は手狭だ。
そうだ、あの巨大獣バグゲグのクッション状の内部に乗せれば数十人は乗せる事が出来る。
前の時の巨大獣ザザンザーを運んだのと同じ方法だ。
そして俺達は地球人の捕虜全員とみどりさん、それにバルガル将軍とマーヤちゃんとミザーリンを載せ、機動要塞ドグローンで新基地になる奇岩島に降り立った。




