番外編 宇宙漂流記ルミナス191 レッド・ブルー・イエロー2
どうやらここの責任者である風間博士は、今は科学者サミットに参加するために島に向かっているらしい。
という事はまだ彼の息子であるヤスオはその島に到着していないという事だな。
オレはこの光速超神ゴッドマグマはロボットシミュレーションでしか知らずに本編を見ていなかったが、どうやら風間博士がおかしくなったトリガーというのが一人息子のヤスオを失った事が原因だという説が一番濃厚のようだ。
つまり、風間博士が科学に盲信するしかなくなったのは、不器用に接しすぎて息子を突っ放し、誤解されたままお互い理解できずに息子が戦争に巻き込まれて死んでしまったからと言える。
この世界でそうなられるとオレ達はルミナス号をワープさせられないままこの世界に閉じ込められてしまう!
それを避ける為には風間博士とヤスオをきちんと話させた上で誤解を解く必要があるという事だ。
「お前達は博士の息子を知っていたようだが、いったい何者だ? 本当にエルザー軍ではないんだな」
「だから本当に違うって、オレはレイジ。博士の息子さんの事は本人の無線を傍受したんだよ」
この世界では2050年でも携帯電話とかは一般化していないらしい。
まあ80年代ロボアニメあるあるだな。
だからオレはあくまでも無線の通信をレーダーで傍受したという話で、パパ会いに行くよのヤスオの出した無線を傍受したという話にしておいた。
「そうか、そうだったんだな。悪かった。俺は伴斗志雄。空神王のパイロットだ。どうやら君達は本当に俺達の敵ではなそうだな」
どうやら斗志雄には俺達が敵ではないとわかってもらえたようだ。
「君達はここで待っていてくれ。俺は今から科学者サミットに向かった風間博士を護衛する為にコンチキ島に向かう」
島の名前までは知らなかったが変な名前だな。
どうやら科学者サミットはそのコンチキ島で行われるらしい。
オレ達はルミナス号をトライシティの滑走路に着陸させ、カクチーノ氏のホテルに部屋を取ってもらった。
どうやらオレ達はお客様扱いのようだな。
監視はされていないが、ルミナス号はカクチーノ財団所属の科学者達に色々と調べられている。
さて、どうにかして風間博士の息子、ヤスオを見つけ出して斗志雄達より先に接触しないと。
本編を元にしたゲームのシナリオとしては、ヤスオは合流前のゴッドマグマのキャラの前に主人公チームに先に会うことにより、母艦に収納され、世界科学者サミットの会場である島に向かう事になる。
ゲームでは先に斗志雄達にヤスオと接触されるとアニメ本編と同じ流れになってヤスオは戦闘に巻き込まれた上、試作兵器の無反動バズーカの暴発で死んでしまう事になるのだ。
それを阻止する為にはオレ達もロボットシミュレーションゲームの主人公チームのように斗志雄達よりも先にヤスオを見つけ出す必要がある。
仕方ない、こうなったら敵認定されてしまうかもしれないがここから脱出した方がいいだろう。
「MAYA、頼む。自動操縦モードで何者かに操られたフリをしながらオレ達をここから連れ出してくれ」
——了解です、レイジ。——
オレの頼みを聞き、ルミナス号は無人のまま、動き出した。
「何だ、一体どうなってるんだ!?」
「みんな、説明は後だ。とにかくルミナス号に向かってくれ!」
オレはルミナス号の子供達全員を連れ、その辺りにあったエアカーを暴いホテルから外に飛び出して滑走路のある方向に向かった。
「止まれ、止まらないと撃つぞ!」
警備兵に呼び止められたが、オレ達はそのまま走った。
バリアフィールドの内側に入れば攻撃は当たらない。
オレはエアカーのスピードを上げ、ルミナス号に向かった。
よし、到着だ! オレ達はルミナス号の中に入り、浮上してトライシティを離れた。
目的地はコンチキ島、そこで斗志雄達より先にヤスオを見つけ出すんだ!!
ネオページで新作始めました。
異世界ゴーレムカンパニーです。
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異世界に転生した建築家がゴーレムマスターのスキルと現代日本の建築技術ででエレベーターや橋などを作り、人助けをしていく話です。
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