番外編 宇宙漂流記ルミナス186 コング! コング! コング!4
新作の準備でまだ時間がかかってました。
詳細は発表出来次第お伝えします。
コング基地は強固なバリアで守られ、中に入るにはハッチを開かないといけない。
本来ならこのハッチは電子制御になっていて内部関係者でなければ開く事が出来なくなっている。
だが秘密結社ギルティは拉致したニシに事後的に特定のワードでかかる催眠をかける事により、内部からハッチを開かせた。
これが本編でのコング基地壊滅の引き金になったわけだ。
だが今のニシはハッチを開ける場所にはおらず、ヒガシと一緒にギルティメカの応戦に必至だ。
だからギルティ側としても本来の計画に歪みが生じていると言える。
そこにオレ達ルミナス号といったイレギュラー要素が加わったわけだ。
だから本来のグラングル26話とは話の展開が大きく変わっていると言える。
オレ達はマイティ長官にコンタクトを取り、コング基地の内部に入る事に成功した。
ルミナス号は後部から侵入しようとするギルティロボの迎撃準備中、ウィンセル、ランセル、ガンセルの三機のMVはギルティメカの大群を空中で次々と撃ち落としていた。
降下部隊の降下中を狙うのは本来人道的にどうなの? って言われそうなものだが、この秘密結社ギルティの悪辣さを考えればこれくらいの反撃は当然だ。
実際、グラングル26話でコング基地に入り込んだ秘密結社ギルティの戦闘員達は非戦闘員も関係なく皆殺しにしていった。
この時代のロボアニメがモブに厳しいとはいえ、流石にこれはやり過ぎだろうというくらいの強烈さだった、まあこれが戦争経験者による海外の〇〇大作戦もののロボアニメオマージュだとするとこれくらいのハードさも仕方ないけどな。
だから下手に一機でもコング基地に入れてしまうと本編26話の悲劇がそのまま再現されてしまうというわけだ。
幸い今の状況で凌ぎ切ればギルティの戦闘力は半減したままで後半の展開に。
更にどうにかコング基地のマイティ長官を生かしたままに出来れば移動要塞コングウォーカーの始動をすんなりと進める事が出来る。
つまり、コング側の戦力は減らさず、エアロダイバー装備のハイパーグラングルを初期メンバーのままで操縦できるわけだ。
「クゥッ、一体どうなっている? コング基地にはまだ潜入できないのか」
「それが、ドルグレーザー様、拉致して洗脳をかけたはずのニシがキーワードを言っても何の反応も示さないんです」
「どういう事だ、作戦は完璧ではなかったのかっ」
秘密結社ギルティのドルグレーザーが焦っている。
まあ完璧に立てたはずの作戦が全く功を奏していないのだからそうもなるだろう。
「くっ、こうなっては、作戦の変更だ。機動要塞レヴィアタンでコング基地もろとも焼き尽くしてしまえ!!」
どうやらドルグレーザーは古代ギルティ原人の残した超兵器を使い、コング基地を壊滅させる作戦に切り替えたようだ。
このままではとんでもない数の死傷者が出てしまう!
このままでは危険だ、こうなったらストーリーの先の展開を知っているオレがコング基地からエアロダイバーを発進させた方が良さそうだな。
「ニシさん、聞こえますか? 聞こえますか?」
「誰よっ!? 今こちらは手が離せないのよ」
「ΣΔΔΨΦπ……」
オレは本編でドルグレーザーの部下がニシに仕掛けた催眠術を逆に利用してやることにした。
「……ハイ、ゴ命令ヲ……」
「お前はメインコントールルームに向かい、コング基地のハッチを開き、地下に格納されていた新兵器を出すんだ」
「了解……シマシタ」
成功してしまった……。
これはイチかバチかの賭けだ。
このやり方が上手く行けば本編以上にすんなりと作戦は実行できるが、失敗すればコング基地はコングウォーカーにエアロダイバーまで失ってしまいかねない。
だが、このままギルティメカの大群に好きにやらせるくらいならこちらの方がまだ可能性がある。
ニシはメインコントロールルームに行き、ドルグレーザーの部下による催眠の指示通りにマイティ長官をビームガンで狙い撃ちした。




