番外編 宇宙漂流記ルミナス 148 シリーズ初!? 悪が勝つ1
タイムボカン系ヒーローの名前でヤッツケマンもヤッテキタマンも他の人に使われていたので名前はヤッテヤルマンに変更しました
オイオイオイ、コリャナンダーってそりゃなんだ?
どうやらオレ達が飛ばされたのは中世のヨーロッパっぽい世界のようだが……ここもやはりロボアニメの世界なのだろう。
あの聞き覚えのある声、スタイルの良いマスクの美女に鼻のデカい痩せた男、それとゴリラみたいなプロレスラーのようなやつ、この三人組って事は、やはりここはタイムドカンの世界なのか。
タイムドカンとは、土管のどこかがワームホールになっていてそこからワープする事でタイムスリップできるようになった男女二人組とサポートロボの正義側と、三人の悪人が歴史を変えようとしたり、何かとんでもないエネルギーやオーパーツを探したりする争奪戦をギャグふんだんに盛り込んで作ったSFロボアニメだ。
あの見た感じ、カメラドローンに映ったのがこの作品での三悪人ってわけだな。
「ビジョーヌさまー、コリャナンダーの秘宝こんなとこに本当にあるんですか?」
「おだまり、ここはアタシのご先祖様のお城なのよ。この高貴なビジョーヌ様に相応しい場所だとは思わないのかい? ワカマッツ」
「小生何かイヤーな予感がするのです、ここにはロクなものがないかと」
「ワイもなんかここイヤーやー、オバケでそうでんねん」
見た目ゴリラみたいなのに臆病なのがこの作品のゴリラの立ち位置みたいだな。
「何を言うんだい、このパカポンタン。ご先祖様レーダーでドクロスキー様がここにあると言っていたんだよ。お前達はご先祖様レーダーを疑うのかい?」
「ワイ、オバケとピーマンはイヤやねん」
「情けない奴だねー、お前のその見た目は飾りなのかい? ドナイヤネン」
そうか、この三悪人がビジョーヌ、ワカマッツ、ドナイヤネンだとすると、この世界はタイムドカンシリーズ・ヤッテヤルマンの世界だな。
——タイムドカンシリーズ・ヤッテヤルマン——
これはタイムドカンシリーズ第五作目で、巨大ロボが出てくる作品だ。
それまでの作品のコミカルな見た目のロボに対し、この作品には合体巨大ヒーローロボといった感じの大武神フンサイオーが出てきたな。
確かコリャナンダーの秘宝ってのが何かのパズルになっていて、それが超エネルギーのありかの地図になったんだ。
しかし、ここがヤッテヤルマンの世界だとすると、タイムワープするエネルギーがそのコリャナンダーの秘宝だとしたら、さて……オレ達はヤッテヤルマンと三悪人のどちらを味方するべきか。
「おお、ビジョーヌ嬢、私が駆けつけたからには貴方の騎士として今度こそあのにっくき二人組を退治して差し上げましょう」
「ケッ、貧乏子爵に用は無いんだ、帰れ帰れ」
「ああーん、ドクロマント子爵様ー。お待ちしてましたわ〜」
哀れワカマッツはビジョーヌに突き飛ばされ、彼の座っていた場所にはドクロマント子爵が座らされた。
突き飛ばされてゴミまみれになったワカマッツをなだめているのはドナイヤネンだな。
「さあ、行きましょう、コリャナンダーの秘宝を集めてドクロスキー家を再興させましょう!」
「ハイホイサッサー」
どうやら三悪人とドクロマント子爵とやらは何か作戦があるようで、その場から姿を消した。
そこに姿を見せたのはなんとも情けない感じの男の子とサンバイザーにパンツルックの活発な女の子だった。
「ねえ、テッペイ? あっちに何かあるわよ」
「アユミちゃん、変なモノにあまり関わらない方が……」
「何よ、アンタそれでも男なの? 情けないわね」
オイオイオイ、エネルギー切れでステルス出来ていないルミナス号に向かってヤッテヤルマンの二人が向かってきたんだけど、一体どうすれば良いのやら。
「どうやら宇宙船みたいね、でもなんでこんな時代に?」
「わからないけど、やっぱり行くのやめようよ。何か変なのいたらどうするんだよ?」
そしてテッペイとアユミの二人がルミナス号の前に到着した。




