番外編 宇宙漂流記ルミナス 135 宇宙を駆ける王者1
浜辺に打ち上げられた人物はアークで間違いない。
彼は六柱合神ゴッドアースのキャラだ。
——六柱合神ゴッドアース——
鉄機28號の作者による別作品、アースを大幅に設定変更したロボアニメでアイアン28の後番組だった。
原作のアースは地球に送り込まれた反陽子爆弾を体内に内蔵する少年アースが地球人が宇宙に必要かどうかを見極めるために地球を判定するSF物語だ。
それを敵のはずの五超神をパーツとする合体ロボとして設定だけ使って大幅に作り直したのが六柱合神ゴッドアースというわけだ。
その設定の大幅変更における最大点と言えるのがアースとアークの二人の兄弟だと言えるだろう。
アースとアークはダシン星生まれだったが、アースは地球がダシン星に代わる新たな移住地に相応しいかどうかのスパイとしてゲース皇帝の反対勢力だった科学庁長官の父と母を殺され、体に反陽子爆弾を埋め込まれ送り込まれた少年だった。
だが、地球到着の際に記憶を失った彼は明神岩近くに住んでいた子供のいない老夫婦に養われ、大和タケルとして育ち、地球防衛部隊のフラッシャー隊の一員となっていた。
一方、ダシン星で頭がおかしくなったふりをしていた彼の兄アークは宇宙船を勝手に奪い、幼い時に生き別れた弟アースに会う為に地球を目指した。
本編ではアークは脱出に失敗し、記憶を失ったまま地球を彷徨うが、おかしな人のフリが芝居であるとゲース皇帝の部下であるローザに見つかり、洗脳されてそのままアースと戦うエスパー部隊の隊長としてアースと戦う事になる。
このアースとアークの二人が当時女性ファンに大人気になり、大ブームになったロボットアニメだ。
例によって例の如くだが、オレの姉の部屋にはどこから手に入れてきたのか不明な六柱合神ゴッドアースのポスターが飾られていた。
コレは姉が小学生の頃の作品だったらしいので学生の頃に当時物を原チャリで探しまくって見つけたらしい……。
まあ、我が姉ながら感心するもんだ。
それで、オレ達が見つけたのはそのアークの方というわけだ。
彼はまだ洗脳されているわけではないようなので今なら話をする事も出来るだろう。
オレはセドリック達に頼みウィンセルでアークを救助するように頼んだ。
ウィンセルがアークを助けようとした時、上空から何かの攻撃を受けた。
「くっ! 誰だよ?」
ウィンセルが空を見上げると、そこにいたのはダシン星のエスパーロボだった。
「何者かは知らんが、その男を渡すわけには行かん、死ねっ!!」
エスパーロボがサイキックビームを放ってきた!
このままではアークがやられてしまう。
オレはルミナス号からミサイルを発射したが、エスパーロボはサイコキネシスでミサイルの動きを止め、爆発させてしまった。
「無駄だ、地球の兵器では我々を倒す事はできん! さあ、大人しくその男を渡してもらおうか!!」
ダメだ、このままアークを渡してしまうとアースとアークの悲劇の対決が起きてしまう!
セドリックのウィンセルはエスパーロボの攻撃をかいくぐりアークをどうにかルミナス号に連れてきた。
「くそぅ、地球人め! こうなったらあの宇宙船ごとバラバラにしてくれるわ!」
「ガイアーーーッ!!」
この声は!?
謎の声が聞こえた向こうで明神岩が割れ、中から黄金に輝くロボットが現れた!
「この地球を攻めようとするヤツはおれが許さん! いけ、ガイア! ガイアアタックだ!!」
明神岩から出てきたロボットはエスパーロボ目掛けて岩礫をマシンガンのように叩きつけた。
「ぐ、ぐわぁぁー!」
なんと、明神岩から出てきたのはアースの操る巨大ロボガイアだった。
ガイアはエスパーロボ目掛け、鋭いパンチを突き出した。
「この地球を奪おうとするヤツは、このフラッシャー隊の大和タケルが相手だ!」
アースは地球人の大和タケルとしてダシン星のエスパーに戦いを挑んだ。




