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番外編 宇宙漂流記ルミナス 131 レーザーブルースカイ3

 反乱軍基地の司令塔は混乱している。

 ゴッドワルド博士を暗殺する為に手はずを整えていたアーチとインパルス大佐は突如の乱入者に驚いていた。


「な、何故だ!? 何故ここに地球防衛軍アースフォースがいる? 何故この基地の事が分かった??」


 インパルス大佐が驚いていた。

 だがそれよりもアーチはアースフォースよりも自分を支援してくれるはずのダーク帝国の三人がここにいない事に戸惑っている。


「な、なぜだ。私は太陽系のエンペラーになる男だ、彼等もそう言って私を支持してくれたはずなのに、なぜ彼らがここにいない!?」


 アーチはゴッドワルド博士を取り囲んでいたはずだったが、それ以上に駆け付けた反乱軍兵士達に銃を突きつけられて、膝を落とした。


 そのアーチに通信が入った。


「アーチ、どうやらキミは太陽系のエンペラーの器ではなかったようだな、まあ残念だ。キミにはその通信機ごとゴッドワルドと共に自爆してもらおう。なに、少し死ぬのが早くなっただけだ、計画に変更はない」

「タイタン! エンケラドス! どういう事だ、キサマらは私を裏切ったのか」

「残念だがキミにこれ以上話す事は無い、さらばだ」

「な、何だとぉ!」


 アーチの右手の腕時計型の通信機が光り出した。


「死にたくなければ伏せろっ!!」


 バシュンッ!!


 司令塔の窓をブチ破って中に入ってきたチャーリーはアーチの右腕目掛け、銃を撃った。


「ぐぎゃあっ!!」


 マーチの右腕は銃の直撃を受け、手首ごと吹き飛び、空中に舞い上げられた手首は指令室の天井近くで爆発を起こした。


「ゴッドワルド様、危ないっ!!」

「ぬ、ぬうぅ!」


 本編でアーチに殺されるはずだったゴッドワルド博士は、部下が身を挺してかばった事で大した傷を負う事無く助かった。


「わ、私の右腕がぁあ!!」

「なんだいなんだい、命が助かっただけマシだと思いなよ」

「キ、キサマッ!! よくも……」

「残念だがお前にはこの後で聞きたい事が山ほどあるんでな、大人しくしてもらおうか」


 チャーリーの指示で駆けつけた地球防衛軍アースフォースの部隊はゴッドワルド博士を確保、そしてアーチとインパルス大佐を捕縛した。


「くそっ、私は太陽系のエンペラーになる男だぞ、どうなっているんだ、ダーク帝国!!」

「ダーク帝国だって? アーチ、詳しく話してもらおうじゃないか」


 地球防衛軍アースフォースがゴッドワルド博士の反乱軍基地を占拠したその時、上空からピラミッド型の要塞の爆撃が始まった。


「フン、所詮地球人を使った作戦なぞやる必要が無かったのだ。ダーク大帝様の宮殿を作る為、あの土地を更地にしてしまえ!」


 この声、これはプロビデンス総統の声だ。

 その命令を受け、ダーク帝国のロボット兵達がゴッドワルド博士の反乱軍基地を襲撃した。


「このままじゃ危ない、MAYA、バリアを張ってくれ」

――了解です、バリア発生――


 このバリアが本当に干渉遮断バリアなら、ダーク帝国の猛攻でも退ける事は出来るだろう。

 それにもしここを耐えきれば、今頃地球から補習授業の終わった彼が月面にワープで現れるはず。


「みんな、待たせたな! 正義の味方ビデリオン様の到着だ!」

「サトシ、遅いじゃないか! だから学校の成績表くらい儂が書き換えてやると言ったのに」

「余計なお世話だ、アンタが下手な事やって満点なんて結果になったらその後おれのハードルどれだけ上がると思ってるんだ!」


 あーそう言えばそんな話あったな。

 敏が成績悪くて居残りさせられるのでそれをアースフォースのコンピューターから学校の成績表を書き換えようとして怒られるって話。


「とにかく後はおれとビデリオンに任せな、シルビアのとーちゃんも助けてやらないといけないしな!」


 敏がビデリオンで空を飛び、ダーク帝国のロボットを次々打ち倒した。

 すると、ピラミッド型要塞から全身黒と赤のフレームで出来たロボットが姿を現した。


「へっ。ゲームで言う中ボスの登場かよ! いいぜ、ビデリオンが相手になってやる!」


 あの黒と赤のロボ、あれは確かダーク帝国のエリート兵、ダリオの専用機だ!!

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