番外編 宇宙漂流記ルミナス 129 レーザーブルースカイ1
とりあえず、ブルースカイが流行っているようなので次の世界はこういう展開にしました。
どうやらオレ達がたどり着いた世界は、月面の反乱軍と地球防衛軍が戦う世界のようだ。
月面国家ギルノスなら飛行戦記バリグナーの世界だが、ここが月面のゴミ捨て場ならどうやらそちらではなさそうだな。
となると……ここはLSI戦士ビデリオンの世界か。
——LSI戦士ビデリオン——
まだコンピューターがそれほど一般的ではなかった頃に作られたロボアニメで、リアルロボットアニメ全盛期にあえてその世界にスーパーロボットが出現したらどうなるか、を描いた作品だ。
主人公の鹿島敏が作ったコンピューターゲーム用スーパーロボット・ビデリオンとブルーライト博士の作った遠距離物質転送装置実験の混線事故で誕生したジェット機の質量を持ったスーパーロボットが、ゴッドワルド博士の月面反乱軍やダーク帝国と戦うロボアニメだ。
近未来、地球の犯罪者が月面に流刑されるようになった世界で地球政府は廃棄ゴミ問題の解決方法を月面に投棄するように決めた。
まあ本来なら宇宙に捨てればそれで良いのにと考えるかもしれないが、宇宙に捨てたゴミはスペースデブリとなって隕石として地球に落下してしまう恐れがある。
数センチのゴミですからクレーターができるのにそんな巨大な投棄ゴミが流星になれば地獄絵図確定だ。
それ故に月面が地球のゴミ捨て場になったわけであるが、この問題に警鐘を鳴らした人物がゴッドワルド博士だった。
しかし異端視された挙句、学界から追放された彼は地球に絶望し、月面の犯罪者達や低所得者を駆り立て、反乱軍を結成、そして地球政府に反乱を起こしたというわけだ。
ここがビデリオンの世界だとすればここのゴミ捨て場はゴッドワルド博士の反乱軍基地につながっている可能性が高い。
そしてこの大規模なジャミング、コレは主人公の仕組んだ大規模作戦の可能性が高いな。
という事は、ここはちょうど路線変更の真っ只中と言えるかもしれない!
今ならまだゴッドワルド博士が部下のアーチに裏切られる前のタイミングだろう。
アーチはゴットワルドの副官でインパルス大佐と共に出てきたキャラだが、後のダーク帝国の宇宙人に唆され、ゴッドワルド博士を裏切り暗殺する事になる。
その後アーチも騙されたまま地球のエンペラーだと甘い夢を見たまま処分されるが、この作品のその後はダーク帝国と地球防衛軍との対決という路線変更になり作品が迷走する事になる。
——急がないと時間が無い!
「MAYA、エネルギーは残っているか? 今から月面の反乱軍基地に向かうんだ」
——了解です、まだ残存エネルギーで航行は可能です。——
オレはセドリックやジャッキー達にウィンセルやランセルで警戒してもらいながら月面の反乱軍基地を目指した。
反乱軍基地にはダーク帝国のものと思われる宇宙船が到着している。
どうやらアーチが警戒網の電源をインパルス大佐に切らせて何もなかったように細工していたらしい。
このままではゴッドワルド博士の命が危ない!
オレはルミナス号を反乱軍基地にバリアを展開したまま突っ込ませ、司令塔を目指した。
今はちょうどアーチがダーク帝国のタイタン、エンケラドス、ミマスの三人と合流してゴッドワルド博士に反旗を翻そうとしている頃だ。
「セドリック、反乱軍の基地で少し派手に暴れてくれないか、敵の目をこちらに向けさせたいんだ」
「わかったよ、レイジさん」
セドリック、マルコ、ジャッキーの三人は反乱軍基地で派手に暴れてくれた。
そこに駆けつけたのは反乱軍の量産兵器ビッグベアだった。
セドリック達のMVが攻撃をしていると、後方から誰かのロボットが現れた。
そして、ジャミングの中で無線を通して通信がルミナス号に届いた。
「お前達は誰だ? オレは地球防衛軍アースフォースのチャーリーだ」
「同じく、アースフォースのモハーベよ」
「私はアースフォースの司令官、スタローン将軍だ。君達は私達の敵なのか? 味方なのか? 返答を問う」
どうやら彼らはビデリオンの仲間のアースフォースのようだ。




