番外編 宇宙漂流記ルミナス 110 破邪恒星ダンザイオー4
「ぬわんじゃとぉー? ランダが惑星イリスに向かったじゃとぉー?」
ダーサン博士の大声が響いた。
「博士、ランダは何故惑星イリスに? あそこは滅びた廃墟の星では?」
「うーむ、記憶が戻ってしまったようじゃな。実はランダは惑星イリスの最後の王族なのじゃ。しかし、まさか惑星イリスの生き残りがおったとはのう……」
ダーサン博士の話によると、惑星イリスは宇宙海賊ガンダーによって滅ぼされ、その最後の生き残りがランダだったらしい。
「ワシが奴隷商人から実験用に買った時は男の子として売られておったが、どうやら男装しておったようじゃ。女とわかると悲惨な目に遭うと思ってあったのじゃろうな」
まあそれも一理ある。
「お前達、惑星イリスに向かうのじゃ、このままではランダが危ない!」
「わかったわ、ダンザイオーチーム出撃!」
「お。おい。ニア、勝手に仕切らないでよ」
マシンから降りたトールはヘタレそのものだが、これが彼の素の性格なのか作られたモノなのかはわからない。
その後ニアが先頭になり、ダンザイオーチームは惑星イリスに向かった。
ルミナス号もそれを追う形で惑星イリスに向かった。
イリスに到着すると、宮殿の廃墟の前には男装したランダとガンダーの女戦士、それにもう一人のハゲの男がいた。
あの声、確かダンザイオーの主題歌歌っていた二人そのモノじゃないのか?
「貴女は……まさか」
「ランダ様。お久しぶりです」
「ミッチェ・ホリー、それにベン・ミズキィ! 二人とも、生きてたの?」
「ええ、ランダ様……あなたに会うため、私はガンダーの一員となったのです」
何だか様子がおかしい!
ミッチェと呼ばれた女戦士は手からビームガンを取り出した。
「国民全てを見殺しにしたお前達王家を根絶やしにするためだ! 死ねぇ! ランダ!!」
「クッ!」
ランダは超能力でビームを弾き返した。
「何故、何故なの。ミッチェ、貴女はガンダーに洗脳されてるのよ」
「洗脳なぞされていない! 私はイリスの民の恨みを晴らすため、そのためだけに屈辱を糧に生きてきたのだ! 親衛隊長のベンと共になぁ!」
「ランダ様、さあ。お覚悟をォォ!」
無駄に良い声の元親衛隊長のサイボーグがランダに襲いかかった。
それを助けたのは、トールとライの二人だった。
「ランダ、無事か!」
「今のアタイは無償にむしゃくしゃしてんだ! うおおりぁあ!!」
「ぬおおぁぁぁ!?」
ベンの右足を掴んだライがその体をミッチェに投げつけた。
ミッチェはそれを躊躇うこともなくレーザーソードで切り裂いた。
「な、何故なの? 同じイリスの民を」
「彼はサイボーグなのよ。だから壊れた部分は直せば良いだけ」
「ひ、酷い……」
「ひどいのはどちらだ! イリス数億の民をガンダーに明け渡した王族が何をした……!」
ダンザイオーチームに攻撃を受けた元侍女長のミッチェは金色のロボに乗り込み、ランダを踏み潰そうとした。
「死ぬのです、貴女が死んでイリス王家が滅びる事でようやくイリスの民は救われるのです!! さあ、お覚悟を!」
「ミッチェ……この、わからず屋ぁぁ!!」
ランダの超能力が金色のロボに直撃した。
だが、それは何のダメージにもなっていない。
「この親衛隊機、ライザムザード、いくら姫様が超能力の持ち主でもこのイリス最強のロボットには勝てはしませぬ。さあ、今こそ贖罪の時なのです!」
「ランダ、危ない!!」
ピンチのランダを助けたのはトール達のマシンだった。
そして、ランダがマシンに乗り込み、ダンザイオーチームが揃った!
「行くわ、みんな!」
今回はランダが叫んだ。
「「「「クロス・アタック! ダンザイオー!!」」」」
そして、ダンザイオーに合体した四人がレイザムザードに攻撃を仕掛けた。
「行くぞ、ダンザイビーム!」
そして、惑星イリスの廃墟を舞台にダンザイオーとレイザムザードの対決が始まった。




