番外編 宇宙漂流記ルミナス 104 黄金軍団ゴールドタイタン4
ゴールドタイタンはジャイロ・セプターの攻撃を受け、ボロボロになっていた。
「クハハハハ! ゴールドタイタンといえど、このレフトーンの前には赤子も同然。さあ、ペチャンコのスクラップにしてくれるわ!」
レフトーンが高笑いしながらジャイロ・セプターの上で倒れたゴールドタイタンを見下ろしている。
「さあ、もうトドメを刺してやろう。喜べセンターン、お前もゴールドタイタンと共に死ぬのだ」
「クッ。レフトーンめ!」
どうやらオゴルダ大王の手下はお互い仲が悪いようで、お互い足を引っ張りあっているようだ。
彼ら悪のメカ人間には友情や愛情といったものが存在しないのだろうか。
「レフトーン、何故わたしが? オゴルダ大王様にお目通りを願えば……話は聞いてもらえるはず」
「まだわかっていないようだな。何度も作戦を失敗したポンコツが、ポンコツなメカに存在価値などは無い!!」
「それを言うなら、レフトーンお前とて作戦を何度もミスしているでは無いか!」
いるんだよな、こういう人の事は言うくせに自身の事は棚に上げるやつ……って、以前のオレじゃねーか!
これが人のフリ見て我がフリ直せってやつか……。
「フン、ワガハイがミスをした事なぞ一度も無いわ。今までの作戦のミスは全てライトーンとセンターン、お前が足を引っ張ったからだ!」
「クッ。この卑怯者め」
「何とでもほざけ、さあ、ゴールドタイタンもろとも『センターンを殺せ』」
「ガガッ……」
ジャイロ・セプターが触角を光らせ、センターンに狙いを定めた。
「ど、どうした。ジャイロ・セプター。敵はセンターンではなくその倒れたゴールドタイタンだ!! ワガハイの言う事を聞かんか!」
何と、ジャイロ・セプターはゴールドタイタンではなくセンターンとタカ君を追いかけ出した。一体どうなっているのか!
ジャイロ・セプターがセンターンとタカ君を追いかけてどこかに行ってしまった。
どうにかドローンで彼らを追いかけないと。
「フン。まあいい。ゴールドタイタンだけでも始末すれば後はどうとでもなる。さあ、来いメカ戦士ども」
動けないゴールドタイタンにトドメを刺すためにレフトーンは基地建設のロボットを動員してきた。
このままではゴールドタイタンが破壊されてしまう!
タイタン軍団はダム湖裏基地を破壊する為に戦闘中だ。
ここでレフトーンの想定してない敵が現れる事になった。
ウィンセル、ランセル、ガンセルのMVがやって来た。
「な。何だあの見た事の無いロボットは!? アレはゴールドタイタンの味方だと言うのか!?」
全てを計算で叩き出すレフトーンにとってオレ達ルミナス号の存在は想定外だったらしい。
ウィンセルは群がる敵とへ身を躍らせて突撃、悪のメカを倒して、巨大な姿のままのゴールドタイタンをランセルと二体で抱えてその場を離脱した。
「クソッ。何故想定外の事が起きる?? これだから演算能力の低いモノは必要無いのだ!!」
レフトーンはゴールドタイタンを逃してしまった上、肝心のジャイロ・セプターは暴走してタカ君とセンターンを追いかけて離脱、仕方なくその場を撤退する事にした。
一方のタカ君とセンターンはジャイロ・セプターに追いかけ回され、ゴーストタウンを逃げていた。
「急げ、このままだとお前もやられるぞ」
「ムリだ。このままではエネルギウムが……持たない」
どうやらセンターンは先程のショックで傷を受けた場所からエネルギーが漏れてしまい、エネルギー不足になっていたようだ。
「待っていろ、ぼくがどうにかしてやる。エネルギウムだな、それはどこにあるんだ?」
「我ら……侵攻軍の第三……格納……庫」
「わかった。待っていろ、すぐに用意してやる」
「お前……何故わたしを助けようと?」
「この手錠を外すまではお前に死んでもらっては困るんだ!」
タカ君はセンターンを引きずる形で第三倉庫を目指した。




