番外編 宇宙漂流記ルミナス 89 聖戦士の翼1
妖精の名前に前作として出した時の指摘があったので修正しました! ありがとうございます。
どうやら、今度の世界は見当がつく。
ここは空と大地の間の世界、バイスアースだ。
という事は、ここの世界で戦っているあの小型の飛行ロボはオーラソルジャーという事か。
オーラソルジャーとは、聖戦士ダンザインに出て来た戦闘用小型飛行ロボの総称だ。
——聖戦士ダンザイン——
空と大地の間の世界バイスアースに数人の地球人が召喚された。
そして、その中の一人の技術者が甲獣の殻と筋肉を使い、プラーナ力をエネルギーとして戦うロボット、オーラソルジャーと呼ばれるものをつくりだした。
オーラソルジャーを使いバイスアースを支配しようとするカの国の領主、ネルソン・ロフトはレ・フェアリアと呼ばれる妖精の力を使い地球から聖戦士を召喚した。
聖戦士として召喚された日本人、キョウ・ハザマはネルソンに与えられた新型オーラソルジャー・ダンザインに乗り戦う事を強制された。
ダンザインで戦う中、キョウはワの国の聖戦士、レーベル、ソー、キールの三人に説得され、ネルソンこそがこの世界に戦乱を巻き起こそうとしていると聞いた。
何が正しいかわからないまま、キョウはワの国の国王に会う事になった。
その人物は、イワモト・ゲンザブロウ。
そう、ワの国の王はかつて召喚された神風特攻隊機菊花の生き残りだったのだ。
ゲンザブロウは戦乱を巻き起こすネルソンを鎮めるためにキョウに力を貸してほしいと願う。
そして、何が正義なのかわからないまま、キョウはダンザインに乗り、ワの国の聖戦士として戦うのだった……。
——オイオイ、よりによって聖戦士ダンザインかよ!!
この作品は全滅エンドで有名じゃねーか。
こんなとこにいたら命が幾つあったって足りないぞ。
ここはどうにかレ・フェアリアの長であるアゴヴァ・ラオンに会って元の世界に戻らないと。
下手すればここからさらに変な形で別の地球に追放されかなない。
さて、どうにかここから離れてネルソン軍に見つからないようにしなくては。
「MAYA、ここであのネルソン軍のオーラソルジャーに見つからないように戦線を離脱する事は可能か?」
——レイジ、それはかなり厳しいと思われます。あのオーラソルジャーと呼ばれる小型ロボのスピードはMVウィンセルの1.6倍。ルミナス号に至っては数倍になります。
それじゃあどうすればいいんだよ!
ここで下手にどちらかの陣営につけば、オレ達もアゴヴァに悪しき者たちとして地球に追放されかねない……。
だがそんな事を考えている余裕は無さそうだ。
どうやらオレ達のルミナス号はその巨体を見つけられてしまったらしい。
ルミナス号はカの国のネルソン軍のオーラソルジャー、ギゴブロに目をつけられてしまった!
数体のオーラソルジャーが編隊をなして飛んでくる。
今からでは電磁バリアを張っても中に入られたらオシマイだ。
万事急す、このままではオレ達はネルソン軍に捕らえられ、戦闘に巻き込まれてしまう!
「クソッ! こっちくんなぁ!」
ギゴブロが手に持った剣でルミナス号に切り付けて来た!
このままではやられてしまう!
——だがその時、何者かがオレ達を助けてくれた!!
「オイ、お前達。無事か?」
「キョウ、何なのあのおっきい船。ベラーナの倍以上あるわ」
「わかってる、耳元で叫ぶな!」
ルミナス号の通信に入って来たのは、ダンザインに乗ったキョウ・ハザマと妖精ラ・フェアリアのキャム・ファウの会話だった。
キョウのダンザインはオーラをまとった剣であっという間にギゴブロを数体切り裂いた。
「大丈夫か? ところでお前達は誰なんだ? どう見てもこれはウェポン・アームズの作ったオーラソルジャーやオーラクルーザーじゃなさそうだが……」
どうやらキョウはオレ達がバイスアースの人間や技術を使っていない事に気がついているようだ。
「オレはレイジ、話せば長くなるから後でいいか?」
「わかった、お前達は敵じゃないんだな」
キョウのダンザインに助けられたオレ達はワの国の城に向かう事になった。




