表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

539/646

番外編 宇宙漂流記ルミナス 85 サムライサバイバー2

 どこからともなく響く法螺貝の音が聞こえる。

 そして姿を見せたのは、それ程巨大とは言えない鎧を着たサムライの姿をしたロボットだった。


 それ程巨大ではないとはいえ、数メートルはあるので人間ではない。

 サムライ型のロボットは雄叫びを上げ、ガムーブ軍のロボットの群れに突っ込んでいった。


「そんな小型のロボットで何ができるものか、砕いてしまえ、テツハウ!」


 だが、ガムーブ軍のロボットは相手を見くびっていたのだろう。

 オレが知る限り、あのサムライのロボットは小型ロボットの中では最強クラスのバケモノだ。


 サムライロボットは腰の刀を引き抜き、すれ違いざまにガムーブ軍を切り裂いた。


 ――強い! 絶対に強い!――


 サムライロボットは一閃でガムーブ軍のロボットを数体破壊、そのまま踵を返し、反対側にいたロボットも斬り捨てた。


「いくら近距離に強くても、遠くからなら!」


 火星軍の部隊が銃でサムライロボットを撃とうとした。

 だが、サムライロボットは背中の大弓を取り出し、信じられない速さで弓を撃ち出した。

 その弓を撃つ速さは常人には目で捉えられない程だ。


 あまりの速射ぶりに火星軍のロボは身動き一つ取れず、そのまま針ねずみのように全身矢まみれになってその場に倒れた。


「な、何だあのバケモノは!?」

「あ、アレが伝説のサムライ……実在したのですね」

「姫様、あれこそが伝説のサムライだというのですか」


 姫の側近らしい男が尋ねた。


「その通りです、あれこそが伝説のサムライ竜牙。かつて銀河を統一した皇帝の使っていたサムライです。竜牙は、ゲンコーの戦いでカマクラとよばれたサムライを地球に降り立った我等の遥かなる先祖が命を助け、その能力を研究して作り上げたロボットだと聞きます。皇帝はそのサムライの力を使い、銀河を統一したのです」


 つまり、あの竜牙と呼ばれているサムライのロボットは、元寇の時代に地球に来たロミア姫の先祖が侍を助け、その能力を研究して作り上げた物だという事なのか。

 だからロミア姫達はそのサムライの伝説を信じてこの太陽系にやって来たというワケだな。


 しかしあの強さ、マジで圧倒的だな。

 竜牙一体でガムーブ軍のロボット数十体とバワード長官の火星軍のロボがあっという間にスクラップだ……。


「ええい、何をしておるか。体当たり自爆してでもあのロボットを止めろ。お前達の代わりなぞいくらでもおるんだ!!」


 バワード長官は火星軍の兵士に向けて無茶ぶりとも言える命令をしていた。

 そんなものあの竜牙にいくらロボットが束になってもスクラップと死体の山が増えるだけだというのに。

 流石は超絶不人気悪役ワースト3なだけある。

 後の二人は確か、装甲鉄機メタルズのクワン・ユゥー大尉と、なんとか5って昔のロボアニメのブキミーダって奴だったかな。


 それでも上官の命令に従うしかない火星軍のロボットは竜牙目指して飛び掛かっていった。

 このままではあの竜牙の刀のサビになってしまう!


 オレはMAYAに頼み、火星軍のロボ目掛けてビーム砲を撃ってもらった。

 狙ったのはあくまでも足のパーツだ。

 ここを破壊されれば動きたくても動けまい。


 まあここで火星軍に攻撃してしまった以上、オレ達が敵認定されるのは確定だ。

 だが下手に火星軍の罪も無い兵士を犬死にさせるよりははるかに人道的だと言えるだろう。

 ……その意図が相手に伝わればいいんだが。


「クッ、まさかこんな所であの機体を出す事になるとは! 行くぞ、クリムゾン、出撃する!」


 ガムーブ軍の母艦からボスクラスのロボットが出撃した。

 全身真っ赤な巨大な武器を持つ細身で長身のロボット、サイズで言えば竜牙の数倍だ。


「このクリムゾンで踏みつぶしてやる!」


 クリムゾンが足を上げ、竜牙を踏み潰そうとした。

 だが、竜牙はそれを軽くかわし、そのまま何かを叫んだ!


 すると、リュウの乗っていた獅子王の目が光り、いきなり竜牙目掛けて走り出した。

 一体何が起きようとしているんだ!?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「面白い!」「続き読みたい!」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星★★★★★よろしくお願いします! していただいたら作者のモチベーションも上がりますので、更新が早くなるかもしれません! ぜひよろしくお願いします!

ゆーたん(たけのこ派)

別作品です、こちらもどうぞよろしくお願いします。
双子が姉妹の令嬢として再度生まれて人生を入れ替えてやり直す話です

運命のゆりかご・生き別れの双子令嬢は猫に導かれ互いの人生をやり直す



魔族の男がポンコツ女達に振り回されるギャグです

魔王軍最強触手幹部 左遷先の不毛の地で困窮する食糧事情を解決、なし崩しに出来たハーレムで本土に逆襲大作戦!!

元ゲームクリエイターが転生して救世主になるファンタジーです

『転生クリエイターのマップチェンジャー』圧倒的な魔力でチート能力を使い一瞬で天変地異を巻き起こす元ゲームクリエイターの転生者はハズレスキルの地面作成(マップチェンジ)を使いこなし救世主となる!

改心したワガママ令嬢が人生をやり直す話です。

ワガママ令嬢は挫けない 〜傾国の悪妃として処刑されましたが、今度こそ誰もに愛されるよう努力します〜

ダンジョン配信でミミックが悪人を退治する話です。

社会のゴミ箱DQNイーター 元ラストダンジョン裏ボスつよつよピザ好きミミックが移動先のダンジョンでよわよわヒーロー仮面配信者と世直し配信!

― 新着の感想 ―
[一言] 経験値が、経験値が奪われていく!!
[一言] よりによって鎌倉武士だった!! そりゃ強いわ。 ところで由来はどの竜牙だろう? 飛影は後の幽白に飛影が出てきてネタにされたけど、逆算して他から持ってきたりしてるんですかね?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ