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番外編 宇宙漂流記ルミナス 77 ロンリーストライカー6

 オメガバリアがあると飛行する物はダメージを受けてしまい墜落する。

 どうやらそれがこの世界での常識らしい。


 だがバリアの濃度が薄まっている今の状況だと電磁バリアでルミナス号を防護できれば空を飛ぶ事も可能かと思われる。

 ウェンリーが飛行機で逃げようとしていたのは、カヤによって再度張り直されたオメガバリアによって阻止された。


 揚力を失い落下したウェンリーの飛行機はどうやら海上に落下したようだ。

 まだ命に別状は無いとはいえ、早くメイ青山を助けないと落下した飛行機の中で無事とは言えない。


「MAYA、電磁バリアを張ってこちらに向かってくれるか!」

——了解、ルミナス号浮上します。——


 電磁バリアを貼り浮上したルミナス号は、MAYAのオートコントロールでエクスキャリバー社のメインシステムの方に向かった。

 到着したルミナス号はベクターとパレードⅢのカーゴトレーラーを回収後、ウェンリーの落下した飛行機の所に向かった。


 落下した飛行機は炎上し、煙が上がっている。

 このままではメイが危ない!!


 オレ達が到着する前にアルディオンに乗ったコウが飛行機の墜落地点に向かっている。


「メイさん、今助けるぜ!」


 黒煙の上がる飛行機は炎に包まれて誰も近づけない。

 そのコクピットにはウェンリーとメイ青山の姿が見えた。

 ウェンリーはメイ青山を外に脱出させようとしているようだ。


「パレードの諸君、どうやらこの勝負、オレの負けだったようだな。まあいい、メイ青山は返す。さあ、早く迎えに来てくれ」


 だが飛行機の墜落した海上にはアルディオンでは到着出来ないようだ。

 手をこまねいていたパレードの連中を助けたのは、アマゾネス軍団のレンダ達だった。


「コウ、カヤ、アンタ達にあの時の借りを返させてもらうよ!」

「レンダ……」


 レンダ達アマゾネス軍団は墜落した飛行機の残骸からメイ青山を助け出した。

 だがウェンリーはその手を跳ね除け、炎の中に消えようとしていた。


「ウェンリー、貴方……死んで責任を取ろうったって、許さないから!!」

「レイ……オレは生まれながらに全てを持っている貴女を羨ましく、そして妬ましく感じた。オレは異星体メタダートと地球人のハーフで、生まれながらに頼るものもなく生きてきた。そして生きる為ならどんな事でもやってきたのだ。しかしもう疲れた。オレは結局何も手に入れる事が出来なかったのだ」


 ウェンリーは打ち切りではわからなかったが悲しい悪役という立ち位置だったのかもな。


 しかしメイ青山がウェンリーのほおをひっぱたいた。


「生きなさい、生きて罪を償いなさい!」

「フッ、負けたよ。貴女は最高の女性だった……」


 せっかくの脱出のチャンスだったが、メイ青山はあえてウェンリーと一緒にいる事を選んだようだ。


「だがもう時間は無いようだ。メイ、オレにつき合わせてすまなかった……」


 アマゾネス軍団の用意した船にアルディオンを乗せ、コウが到着した時はすでに飛行機は火に包まれていた。


「クソッ遅かったのかよ」

「コウ、まだチャンスはある、あのコクピットの窓を叩き割れ!」

「カヤ……わかったぜ! やってみる!」


 変形したスーパーカーで飛行機の羽に飛び乗ったアルディオンはコクピット目指して走った。

 そして、窓を叩き割り、ウェンリーとメイを助け出した。

 そこに丁度飛んできたのがオレ達の乗ったルミナス号だ。


 アルディオンが窓を突き破り、飛行機からウェンリーとメイを助け出した。

 飛行機が大爆発を起こしたのはその後だ。


 この大事件をきっかけに、エクスキャリバー社と闇の秘密結社スカーは壊滅、どうやらトドメになったのはカヤの流出させた極秘情報だったようだ。


 その後、メイ青山はパレードを解散、元パレードの面々はレーシングチームを立ち上げ、コウとカヤがメインドライバーを務めているようだ。


 どうやらメイ青山はウェンリーを引き取り、半身不随になった彼の介護をしながら二人で穏やかな生活をしているらしい。


「終わったな、でもどうやってこの世界からワープすればいいんだ?」

「キミ達、ボクに力を貸してくれないか?」

「え?」


 どうやらオレ達に声をかけてきたのはニックのようだ。

 彼は異星体メタダート人で、地球を監視、レポートを提出する為の監査員だったらしい。


 そしてついに地球人がオメガバリア発生装置を破壊してしまったので星に戻る事になったようだ。


「でももうスカーは存在しない。ウェンリーと言ったっけ、彼にはイノセントウェーブで悪の心を浄化しておいた。これで地球人が宇宙の脅威になる事はもう無くなったと言えるだろう。ボクは君達にお礼をしたいんだ」

「アンタ、異星人だって言ったよな、それじゃあこの世界からワープする方法を知らないか!?」

「わ、わかった。ボクの出来る事をやってみるよ」


 そしてニックはメタダート人の技術でオレ達のルミナス号にエネルギーを与えてくれた。


——ワープ開始まで5.4.3.2.1ワープ!!——


 ワープを完了させたオレ達が見たのは荒廃した大地にドームのある世界だった。


「さて、外に出てみるか」

——レイジ、ダメです! この船の外に出たらすぐ死にますよ!!——


 MAYAに呼び止められて外に出るのをやめたオレだが……外に出ると死ぬ世界ってここは一体どこなんだよー!!??

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[良い点] 毎回、楽しみにしています。 ガルビオンファンですが、スポンサー、製作会社の倒産で描けなかった最終回を描いてくださり感謝しかありません。 ありがとうございました!
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