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番外編 宇宙漂流記ルミナス 51 輝く瞳4

 この先の展開といっても、オレが知っているのは本編ダイジェストのビデオ版だけなんだが……。


 それにこの作品、まだ【ロボットシミュレーションゲーム】には未参戦なので、情報の保管も出来てなきゃ、今じゃ見る方法が廃盤のプレミア付きLD(レーザーディスク)だけなので内容を知るのがかなり難しい。


 ——えーい、こうなったら陳腐かもしれないけど王道作品にありがちな展開を適当に言えばそれっぽく伝わるだろう!


「オレが何でアノンについて知っていたかって言われても、わかるのはほんの一部なんだ。矢上博士の残したメモってのを見せてもらって、そこに書かれていた文字をパズルのように組み合わせると……出て来たのが、アノンという名前だったんだ」

「なんだって! それは本当かい!?」


 これは本編ダイジェストで見た。本来はコウが見つけ出したモノだ。

 だが今まだ彼はこのアノンの事を知らない。

 彼がこのアノンについて知るのは後数話先のはず、この馬の背の洞窟を地元の島の少年達と食料探しをしてて入り込んだ先で見つける形だ。


 だが今はオーグがBLANKA基地を壊してしまい、本来トッド達の追いかけてくる方のショートカットルートの方が見つかったわけだ。

 だからコウが数話先でアノンと会話をするシーンが本来入るのだがかなり話が短縮化打ち切りくらいに大幅に進んでしまったといえる。


「この先に父さんの探していた異星人の古代の遺産があるんだね。行こう、オーグ!」

「グオオーン」


 コウとオーグを先端に、オレ達は異星人の古代遺跡の先に進んだ。

 その先にいたのは、玉座のようなものに座る謎の人物だった。


「お前達は誰だ?」

「ボクは矢上乎宇(やがみこう)。オーグと一緒にここに来たんだ」

「コウ、か。お前には不思議なものを感じる。そうか、お前は我が兄、デノンの子孫か……私はアノン」

「デノン?」

「そうだ、この星にやって来た私の兄だ。星の文明調査に来た我々の船団だったが、兄は偶然の事故で瀕死だったこの星の女を助けた。そしてその後彼は我が船団を離れ、この地でその女と共に生きる事を選んだ」


 なるほど、それでコウはオーグと意思疎通ができるのか。


「そして船団がこの星を離れる時、私はこの星のウイルスによる病に犯されてしまい、船に乗る事を許されなかった。仕方ないだろう、私が乗れば船全てに病気が蔓延するかもしれなかったのだ」

「アノンさん……」

「そして私はこの星でゴールドスリープで延命する事になった。だが永遠に眠り続ける私を不憫に思った兄はこの地に残り、私のために遺跡を作ったのだ」

「そうだったのか、それがアウストラル新島の秘密だったのか……」


 キートン博士が納得している。


「そして、私は最近何かの衝撃で目覚めた。地殻変動でも起きたのだろうか……」


 いや、それ間違いなくオーグが地上でBLANKAとドンパチやったからだろう……。


「しかし、起きた私は驚いた。この星の文明は……悪しき方に進んでいる。このままでは兄の愛したこの星が死の星になってしまう。そして私は決めた。兄の子孫に会おうと。彼にこの星の未来を委ねる、だが……もし、それが正しき未来でないなら、私はこの星を調停者として滅ぼそう」


 って! アノンさん何気にとんでもなく物騒な事言ってませんか!!??


 だが悪い時には悪いものはどんどん重なるものだ。


「ここが異星人の遺跡なのだな。なるほど、この文明は素晴らしい。この金属があれば我らBLANKAが世界の覇者になる日も近いだろう」

「この声は! トッド・バルボアッ!!」

「ほう、小僧。ここまで道案内ご苦労。お前のおかげで異星人の遺産は我々の物になる」


 その時、アノンの目が光った。


「愚かな、所詮はこの人類に文明を与えるべきではなかったか、私は調停人として、この星に裁きを与えるしかないのか……」


 アノンの姿が玉座から消え、地響きが轟いた。

 そして、遺跡の奥から姿を見せたのは、オーグと同じような姿の紫色の巨神だった。

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