表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

503/646

番外編 宇宙漂流記ルミナス 49 輝く瞳2

 ——レオパルド・コネクション——


 船長に聞くとどうやらあのフラウ・カッツェという妖艶な美女がボスの非合法犯罪組織らしい。


「久々だね、CIAのワンちゃん」

「メス猫に吠えられても怖くはないけどな」


 船長に挑発されたフラウ・カッツェが顔を紅くして怒っている。


「ボビー! やっておしまい!!」

「イエス、ボス」


 ボビーと呼ばれたスキンヘッドの大男が船長の乗る装甲車にガトリングガンを乱射した。


 ガガガガッガガガッ!!


「どうかしら、少しはワタシの怖さがわかったかしら。アンタ達がアウストラル島の地図を持っているのはわかってるのよ。怖い目に遭いたくなければすぐに地図を渡すのね」


 フラウ・カッツェが高笑いをしている。

 彼女は船長を無力化すれば他の連中は大人しくなると思っていたのだろう。


 だが、ここにはコウがいない。

 彼は物陰に隠れて移動したようだ。


「さあ、蜂の巣になりたくなければ大人しく島の地図を渡すのね、あの馬の背と呼ばれる山脈に何かがあるのは知ってるわよ」

「オーグ! アイツらを捕まえるんだ」

「グオオォォ」

「何!? あの声、あの坊やかい! って……何なんだい? そのバカデカいのは!???」


 どうやらフラウ・カッツェはオーグの存在を知らなかったらしい。

 あまりの展開に動かなかったフラウ・カッツェ、そしてガトリングをぶっ放したボビーにオーグの巨大な手が上から覆い被さった。


「オーグ、捕まえちゃって!」

「グオオオーン」


 オーグの目が点滅し、その後フラウ・カッツェとボビーが握られ、身動き一つ出来なくなった。


「どうだ、まいったか!」

「わ、わかったから、わかったからここからおろしてぇー!」


 片目の隠れた妖艶な美人が台無しの変顔でフラウ・カッツェが泣きそうになっていた。


 彼女のあまりの変顔にドロシーやキートンも笑っていた。

 

 オーグに地面に降ろされた彼女にアキレスが飛びかかり、ロープで何周も周りを回転してぐるぐる巻きにしてしまった。


「おばさん、何でアタシたちを狙ったのよ。答えてくれないと……」

「お、おばさんって! って、アンタ、ワタシに何をするのよ、や、やめて。な、なにをするつもりなの!?」


 ドロシーの目が座っている。

 そして彼女は両手の指をクネクネと妙な動きで動かしてフラウ・カッツェに迫った!


「な、何をするの……お嬢ちゃん。や、やめて、やめてちょうだい!!」


 ドロシーが縛られたフラウ・カッツェの靴を脱がし、足の裏を思いっきりくすぐり出した。


「アハハハハッ! や、やめて、やめて、キャハハハハッくすっくすぐったい、死ぬ! 死んじゃうからやめて、やめてぇー!!」


 ドロシーはフラウ・カッツェをくすぐって情報を聞き出そうとした。

 どうやら彼女はかつての恋人であるトッドにアウストラル新島の異星人の遺産を手に入れてプレゼントするためにこの島にコウ達を追いかけてやって来たらしい。


 武器を取り上げられたフラウ・カッツェとボビーはアキレスに見張られたまま、捕虜にされたようだ。

 彼女はエプロンを付けさせられてここで料理を作らされているようだ。


「ワタシ、食べるのは一流の店か特注のシェフの料理だけなのよぉ〜、それが何でこんなとこで料理させられてるのヨォー!」

「ボス、肉……ヤケタ」


 ボビーが焼いた肉は、真っ黒焦げだった。

 いや。これは焼いたというより燃やし尽くしたというべきか。


 あまりの料理の下手さに、ルミナス号の女の子達とドロシーが手伝って料理を用意した。

 包丁を持ったフラウ・カッツェはどうにかルミナス号の女の子を人質にしてここを逃げ出そうと考えたようだったが。


「ガルルルルッッ!」

「ヒッ、ヒィッ。な、何もしないわよっ!!」


 大型犬のアキレスに睨まれ、脱出を諦めるしかなかった。


「みんなー、ご飯できたよー」


 さあ、食事をしよう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「面白い!」「続き読みたい!」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星★★★★★よろしくお願いします! していただいたら作者のモチベーションも上がりますので、更新が早くなるかもしれません! ぜひよろしくお願いします!

ゆーたん(たけのこ派)

別作品です、こちらもどうぞよろしくお願いします。
双子が姉妹の令嬢として再度生まれて人生を入れ替えてやり直す話です

運命のゆりかご・生き別れの双子令嬢は猫に導かれ互いの人生をやり直す



魔族の男がポンコツ女達に振り回されるギャグです

魔王軍最強触手幹部 左遷先の不毛の地で困窮する食糧事情を解決、なし崩しに出来たハーレムで本土に逆襲大作戦!!

元ゲームクリエイターが転生して救世主になるファンタジーです

『転生クリエイターのマップチェンジャー』圧倒的な魔力でチート能力を使い一瞬で天変地異を巻き起こす元ゲームクリエイターの転生者はハズレスキルの地面作成(マップチェンジ)を使いこなし救世主となる!

改心したワガママ令嬢が人生をやり直す話です。

ワガママ令嬢は挫けない 〜傾国の悪妃として処刑されましたが、今度こそ誰もに愛されるよう努力します〜

ダンジョン配信でミミックが悪人を退治する話です。

社会のゴミ箱DQNイーター 元ラストダンジョン裏ボスつよつよピザ好きミミックが移動先のダンジョンでよわよわヒーロー仮面配信者と世直し配信!

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ