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番外編 宇宙漂流記ルミナス 42 ブルーリカバー4

 オレ達はルミナス号で海溝を目指す事になった。

 このルミナス号の電磁バリアは海溝の水深くらいなら耐える事が出来る。

 本来の海溝の深さは八千メートル程度だったが、天変地異や異星人のメカのせいで水深は一万三千メートルまで深くなっているという話だ。


 そんな水圧ではいくらキャタタンカーやパルサープライズも長持ちしない。

 肝心のカインはまだ戦える状態ではなく、今ここを突破できるのはオレ達だけしかいない。


 本来ここでオレ達が協力する義理なんて無い。

 だが、下手にここでブルーリカバー基地が壊滅してしまえばオレ達は元の世界に戻れないどころか……マグマに飲み込まれて全員死亡だ!


 このアニメの最終回は人類滅亡エンドと言われているとんでもないものだ。

 だからさっさとこんな世界を離れたい、その為にはあのガルデバーンメカを退けてワープエネルギーを手に入れないといけないんだ。


 ルミナス号は水深一万三千メートルまで潜り、ガルデバーンメカのマルデオクトを見つけた。

 ここでは下手にウィンセルやガンセルを出すわけにもいかない。

 とにかく電磁バリアを張り巡らせたままあのマルデオクトに体当たりした方が良さそうだ。

 それにウィンセルやガンセルのサイズの攻撃を当てたとしてもあのガルデバーンメカにはかすり傷にもならない。


「MAYA、体当たりできるか!?」

――レイジは無茶を言いますわね。どうにかやってみます。――


 ルミナス号の電磁バリアがマルデオクトを吹き飛ばした。

 その反動でマルデオクトが閉じ込めていたパルサープライズとキャタタンカーが解放され、その二体はどうにか海溝から海面まで一気に浮上した。

 さあ、オレ達も地上に戻ろう。


 だが、その時……バリアにヒビが入り、そこからマルデオクトの触手が侵食してルミナス号を捕らえてしまった。


――ダメです、このままでは……ルミナス号がバラバラに引き裂かれてしまいます!――


 海溝から浮上しようとしていたルミナス号はマルデオクトに捕まり、バリアが無い状態で水圧に耐えるしかなかった。


 だがこのままでは……水圧で一時間と持たない!

 くそっ、どうすればいいんだ!!


「ルミナス号、ルミナス号、聞こえますか? 今そちらにカインが向かいました」

「何だって!」


 海上から一気に飛び込んできたのはカインの乗るガルディバーンだった。

 後ろからはキャタタンカーとパルサープライズが付いて来ている。


「さっきはオレ達が助けられた。今度はおれ達がルミナス号を助けるんだ!」

「雷十太、ジャック・ハインツ、オレに協力しろ」

「へっ、異星人に協力できるかよ」

「協力させてみせる、ガルディオス……GO!」


 カインが叫ぶと、ガルディバーンからエネルギーが放たれ、キャタタンカーとパルサープライズが変形を始めた。


 キャタタンカーのミサイルが収納され、キャタピラが脚部に折りたたまれ、伸びたパーツが見るからに左足といった形に変形した。

 また、パルサープライズのパーツが折りたたまれ、太ももの部分にスライドし、足首が出てきて右足パーツに変形した。

 最後にカインのガルディバーンが変形し、腕と腰アーマーが変形、腰パーツに変形したキャタタンカーが左足に、パルサープライズが右足になって刺さった。

 最後に頭部が胴体からせり出し、ロボットの頭部が姿を現し、合体が完了した。


「ガルディオース!」


 カインが叫び、巨大ロボガルディオスが完成した。


「いくぞ、ガルサーベル!!」


 ガルディオスはガルサーベルを振るい、触手を断ち切り、マルデオクトに捕らわれていたルミナス号を助けてくれた。


「行くぞ、亜空間戦闘、突入!!」


 ガルディオスの姿が虹色になり、姿を消した直後、マルデオクトの反対側に回り、そこから一気に必殺技を叩き込んだ。これが最強チート技と言われたアレか!


「喰らえ、サンダークラァアッーシュ!!」

「ギャオオオウン!!」


 ドガァアアオオウン!!


「お、おのれ……カイン、次こそ絶対に殺してやる!!」


 そう捨て台詞を残し、ミネルディアの乗る敵旗艦は姿を消した。

 オレ達は協力してガルデバーン軍を追い払ったのだ。


 そしてオレ達は破損したルミナス号を修理してもらい、エネルギーを充填してもらってこのブルーリカバー基地を後にした。


「気を付けてね、あなた方の無事を祈ります」


 ――そうだ、今のうちに言っておかないと!!!


「ラインシュタイン博士、ガルデバーンの偵察機に気を付けてください、ソイツを野放しにすると人類は崩壊してしまいます!!」


 これはオレが【ロボットシミュレーションゲーム】で知った知識だ。

 この作品のバッドエンドを回避する方法、それは……敵の人工太陽衛星を破壊する事、その為には油断せずに偵察時点でこの兵器を破壊する必要があった。

 反対に言えばそれさえ破壊すれば人類滅亡は食い止められるという事だ。


「わかりました、ご忠告ありがとうございます」


 コレで本当にゲームのようにこの世界が助かるかどうかは分からない……でも知っているだけでもあの悲惨な未来は食い止められるかもしれないんだ。


――ワープ開始5.4.3.2.1.0……ワープ!――


 さあ、次こそワープ成功してくれよ。


 オレ達のワープした先は、どう見ても地球ではなかった。


「オイ、ここはどこなんだよ!?」

「お前達、デスギラー軍か!」


 デスギラー軍??


「違う、オレ達は地球人だ」

「なんだ、違ったのか。まあいいぜ、もう戦争は終わったからな。デスギラー軍と地球連合の代表による休戦の話し合いが今からこのガニメデで行われるんだ」


 デスギラー軍? 今度は一体何処の世界なんだ??

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― 新着の感想 ―
[一言] 滅亡回避のアドバイスできてよかったな。 今度の世界はどこだ……?
[良い点] >バッドエンドを回避する方法、それは……敵の人工太陽衛星を破壊する事、その為には油断せずに偵察時点でこの兵器を破壊する必要があった。 >反対に言えばそれさえ破壊すれば人類滅亡は食い止められ…
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