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番外編 宇宙漂流記ルミナス 41 ブルーリカバー3

 ガルデバーン軍の侵略兵器は変な楕円のカプセルのような形をしていた。

 アレ、確かゲームで見覚えがあるな。

 確か、あの楕円カプセルの下部分が割れてタコのような怪物になって暴れまくるんだ。


「行け、ガルデバーンメカ、マルデオクト!」


 この声……誰だったっけ。

 宇宙伝説ガルディオスは敵の司令官の女が主人公のカインと因縁の仲だったのは覚えているが、名前まで思い出せない。


「その声は、ミネルディア!」

「カイン! まさかキサマ生きていたのか! 弟の仇、地球人もろとも死ね!」


 そうだ、ミネルディアだ!

 カインの父親を殺したのがミネルディアで、反対に彼女の弟を殺したのがカイン、二人はお互いが肉親を殺された仇同士になる。


「そうはさせない、この地球をG-1星の二の舞にさせるわけにはいかないんだ!」

「お前達を全員殺せば移住は速やかに行われ、この地球の環境を乱すことはない。だからお前達はさっさと死んでしまえ! それが地球に負担を与えないやり方だ!」


 ミネルディアの指揮でガルデバーンメカ、マルデオクトは海に入り、触手で次々と地球軍の軍艦を破壊していった。


「このままでは全滅じゃい、博士、ワシに出動命令を!」

「わかりました、雷十太。ジャックと雷十太はパルサープライズとキャタタンカーで出撃!」

「「了解!!」」


 そして、カイン以外の二人が出撃していった。

 だが、カインはその場に残ったままだ。


「カイン、どうしたんだよ。行かないのか?」

「オレにも……わからないんだよ。これだけスパイ扱いされながら尋問までされて、それでも地球の為に戦う必要があるのか……でも、ミネルディアは父さんの仇、それにオレが戦わないと地球はG-1星のようになってしまう……」


 ここでだれもカインに戦えと命令できるわけが無い。

 それはラインシュタイン博士や日影長官も分かっているので彼には誰も何を言って良いのか分からないのだ。


「カイン、お願い……戦って」

「ジェシー……キミは」

「わたしは、G-1星人に両親を殺された。G-1星人が憎い、でも……アナタは悪い人じゃない、G-1星人でも良い人はいる……だから、わたしが戦えない代わりに……カイン、お願い……戦って。こんな事をアナタに押し付けたくはないけど……他に方法が無いの……」

「ジェシー……」


 カインの胸にジェシーが飛び込み、泣いていた。

 そんな空気を一変させる通信が飛び込んできたのはその後だ。


「うわぁあぁあ!! こちら雷十太、敵のロボットに海に引きずり込まれて外に出られない……このままでは海溝に引きずり込まれ……うわぁああ!!」

「こちらジャック、パルサープライズも敵の電磁バリアから逃げられない、このままでは海溝の水圧に押しつぶされてしまう!!」


 なんと、ブルーリカバーの主力戦力であるパルサープライズとキャタタンカーがマルデオクトの攻撃で海溝深くに閉じ込められてしまった。

 このままでは水圧に押しつぶされてしまう。

 だが、今は精神的にカインが戦える状態ではない……。


「おれ達が行くよ!」

「え? あなた達が!?」

「おれ達、こう見えてもロボットに乗れるんだぜ。ルミナス号は補給できているのかよ?」

「え、ええ。一応中身の確認の際にエネルギーは充填しておきました」


 そこでMAYAがブルーリカバー基地に通信を送ってきた。


――こちらルミナス号、こちらルミナス号。ワタシの計算では電磁バリアフィールドを張ればルミナス号なら水圧一万三千メートルまでなら耐えられます。――


 よし、それならオレ達であのブルーリカバーの兵器を助けに行こう!


「ラインシュタイン博士、オレ達をルミナス号に乗せてくれ。今はゆっくりしている場合じゃないんんだ」

「え……ええ、わかったわ。それではよろしくお願いしますね」


 そしてオレ達はルミナス号に乗り、日本海溝目指して進航した。


「目標、日本海溝。MAYA、電磁バリアフィールド頼むぞ」

――了解です。レイジ。――


 そしてオレ達はパルサープライズとキャタタンカーを救出する為に日本海溝目指した。

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