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番外編 宇宙漂流記ルミナス 38 スター⭐︎パイソン5

 パイソンのマグナムシュートはゴールデン・ゴールズの選手を吹き飛ばしながらプリズム・ボーイごとゴールにボールを叩き込んだ。


 これでようやく109対1か……と思っていたら、オレの見ているスコアボードがバグッっている。

 オイオイオイ、公式試合の本編でこんな前代未聞のミス許されるのか??


 だがパイソンは不敵に笑っている。


「どうやらレイディがシステムハックに成功したみたいだな。これで前半の得点はチャラってわけだ」


 ――何というとんでもない方法だ!――


 パイソンは最初からこの惑星オリオールズのメインシステムコンピューターをレイディにハッキングさせる計画だったらしい……。


「さて、それじゃあ一気に反撃と行くぞ。レイジ、オレ様達ののボールだ。オレ様にパスを渡しな」

「は、はいっ」


 オレは言われるがままにパイソンにボールをパスした。

 すると、パイソンは再びマグナムシュートを叩き込み、ゴールデン・ゴールズ自慢のプロテクトアーマーはズタボロになっていた。


「パイソン。あまり調子に乗るなよ……これ以上オマエにゴールを渡しはしない!」

「そう言ってる間に左側がお留守だぜ」

「何!?」


 左側にプリズムボーイが寄った瞬間、パイソンの放ったボールは右側のゴールに当たりながら左側のゴールに反射した。


「ほら、だから言わんこっちゃないだろ」

「キサマ……俺を怒らせたようだな」


 プリズム・ボーイの身体の透明部分が赤っぽく光った。

 どうやら高熱を発しているらしい。


「だがな、今はお前と遊んでいる場合じゃないんだよな」


 そう言うと、パイソンはマグナムシュートを観客の居ない電光掲示板の方目掛けて放った。


「バカめ、一体どこを狙っているんだ」

「へっ、そりゃ勝利狙って蹴っているに決まってるだろ!」


 そう言うとパイソンは蹴り飛ばしたボール目掛け、左手の義手を取り外してサイキックガンを構えた。


「さて、それじゃあお遊びはここまでにしますか」


 サイキックガンから激しいエネルギーが放たれ、強固な電磁バリアフィールドに穴が開いた。


「それじゃあ選手交代するわ、ルー。ロー。ご苦労さん、そこから外に出ていいぜ。それで、レイディ、アレ用意してくれ」

「わかったわ、パイソン。プロテクトアーマー二個、そのバリアフィールドの穴から送り込むわね」


 アイツら……まさか!? ま、間違いない。アイツらのやろうとしている事がオレにもようやくわかった。

 レイディがバリアフィールドの中に遠隔操作で送り込んできたのは、ガンセルとランセルの二機のMV(メタルバーニアン)だった。


「選手交代だ。そこにいるマルコとジャッキーをホワイトキャッスルのメンバーとして登録だ」

「な、何だと!? そんな事、レギュレーション違反だ!」

「おや、確かアストロボールのプロテクトアーマーって五体満足に動けばレギュレーション関係無かったんじゃないの?」

「くっ……」


 ランセルのマルコ、ガンセルのジャッキーが乗り込んだ後はもう勝負にもならなかった。

 流石のプリズム・ボーイも10メートル以上のロボットには勝てるわけもなく、ランセルとガンセルがキックやスローをして得点差は0対200になっていた。

 おや、それよりも知らない間にパイソンとプリズム・ボーイが姿を消している。


 後半が終了した時、得点差は0対250になっていた。

 ホワイトキャッスルが圧勝した形だ。


 だが、その後、スタジアムの客席で爆発が起きた!


「うわぁあああっ!」

「キャアアアッ!」


 どうやら姿を消したパイソンはこのスタジアム地下のバドドラッグ集積所を破壊したようで、その爆破が連鎖的に客席にまで到達したようだ。


 そしてアストロボールのスタジアムは観客による阿鼻叫喚の脱出劇となり、パイレーツギルドは麻薬ルートとスポーツスタジアムの二つを同時に失う事になってしまったようだ。


「パイソン、この借りは必ず返してやるからな!」

「おやおや、借金ふえたのはアンタの方だろ」

「知るかバカ!」


 プリズム・ボーイが捨て台詞を残して去った惑星オリオールズには宇宙パトロールが到着、違法賭博や麻薬の所持で大勢の観客やチーム関係者が逮捕された。


「貴方たちがパイソンに協力してここのパイレーツギルドの支部を潰してくれたのね、ありがとう」


 金髪美女の宇宙パトロール隊員がセーラやケイトを助け出してくれ、オレ達はどうにかルミナス号に戻って補給してもらえる事になった。

 ふう、ひどい目に遭ったな……。

 まあこれでどうにかワープ可能か。


「また来いよ、お前達と一緒にいて楽しかったぜ」

「お元気で」


 オレ達はパイソンとレイディに別れを告げ、ワープに入った。

――5.4.3.2.1ワープ開始。――


 今度こそワープ成功してくれ。

 だが……オレ達が到着したのは地球のどこかだったようだ。

 ようやく地球到着か、でも何か違う……。


 オレ達が上空を見上げると、透明な戦闘機と戦っている二機の戦闘機があった。



「くそっ、あんなG-1星人のスパイに頼れるかよ! ブルーリカバーの力見せてやる!」

「雷十太、敵は亜空間から攻撃して来ています、このままでは勝ち目がありません」

「くそっ、地球はオレ達地球人の手で守るんだよ!!」


 どうやら今は地球人と異星人の戦闘中のようだ……。

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[一言] >知るかバカ! はい、頂きました!! お前たち、もう寝なさい。 この介入が明日を救う切っ掛けにでもなればいいね☆
[一言] 今度はバルディオスか しかし、この頃のアニメは途中打ち切りで、後日、映画やOVAで完全版を放映するのがよくあったな イデオンとか、レイズナーとか
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