番外編 宇宙漂流記ルミナス 31 戦国将軍ゴーマージン3
ジェイク・サンチェス大統領主導でドクージャ撃退作戦が開始された。
オレ達の乗るルミナス号はグッドサイガーに協力する形でこの作戦に参加する事になった。
「ルミナス号、ならびにウィンセル、ランセル、ガンセルの3機は、デルタスリーと協力してドクージャのメカ軍団と戦って欲しい。その間にワシは超高高度衛星砲を撃てるように準備する」
どうもこの大統領、善人には見えないな。
オレはMAYAにこの国の事を調べてもらった。
すると、どうやらこの国にはかつて二人の大統領候補がいたらしく、一人は爆殺されている事がわかった。
その元大統領の名前がオダヤカーデ・キレーヌ。
よく調べるとブチギーレルの実の父親だったようだ。
——という事は、ブチギーレルは偽名で本名はキレーヌだという事か。
政敵のオダヤカーデを爆殺したと言われているのが現大統領のジェイクだと言われているが定かではない。
この人物、本当に信用していいのだろうか?
呉越同舟とはいうがコイツはマジで胡散臭い。
そんなことを考えている間に、ドクージャの軍団が出現した!
しかし戦艦の形がどれもおかしいデザインでアレは何を考えて作ったんだ?? と言いたくなるものばかりだ。
フンダクルの戦艦は純白でカッコいいはずなのに何故かマストに焼き鳥の暖簾がついているわ提灯が飾られているわ、美的センスが意味不明。
ブチギーレルの戦艦は鋼鉄の三つの胴体が一つの支柱で繋がっていてまるで空を飛ぶメザシかサンマ。
群を極めて変なのが後は巨大戦艦のかっこいいデザインで船尾楼が付いているのに、船首の部分が巨大なゲンコツの形をしたボテクール戦艦。
なんだなんだ、決して笑ってはいけないドクージャ密着24時か??
「出たな、ドクージャめ、デルタスリーが相手だ!」
ここで出てきたのがデルタスリー、番組名のはずのゴーマージンはまだワープ後のベムラーエネルギーが溜まっていないので出撃できないようだ。
「何だ、つまらん。ゴーマージンが出ると思ってせっかく面白いものを用意しておいたのに。まあいい、あのカトンボの戦闘機でも相手をしてやるか!」
ボテクール戦艦が体当たりでタリダート空軍を蹴散らした。
あの戦艦、見た目のおかしさより強いぞ!!
「タカシ、ニック、マミー、ゴーマージン発進可能だ! 赤いボタンを押せ!」
「了解、戦闘開始準備良し、目の前の敵を迎え撃ちます!」
そしてデルタスリーが分離し、グッドサイガーから発進されたゴーマージンにスペードキング、ダイヤジャック、ハートクイーンの3機の戦闘機が収納された。
「「「戦国将軍ゴーマージン!」」」
「出たな、ゴーマージン、こんなこともあろうかとカネガサキー・ビッターにある物を作られておいたのだ! 出でよ、戦国大将ゴーボテクール!」
そう言うとボテクール艦からゴーマージンを凶悪化したようなニセモノが出現した!
「美しくない……」
「貴様はまたそれか、ワンパターンめ! だが今回はこれだけでは無いのだ! フライドチキンの売り上げを全部使い、ドクージャ最強のロボも作り上げたのだ! 行け、三十六身合体超絶剛金ゴッドネオス!!」
なんだなんだ、コイツらは悪の結社の皮を被った漫才トリオか??
「のう、ボテクールよ、その三十六身合体って、当然合体シーンもあるのか?」
「見たいのか? 長いぞ」
「うむ、やめておこう」
どうやら三十六身合体ゴッドネオスとやらは合体した状態でボテクール艦から出てきたようだ。
しかし中で三十六のパーツを組み合わせてから出てきたと考えるとかなりシュールな光景だな。
そしてマッチョで不恰好な変なロボとゴーマージンの偽物が出現、ゴーマージンとルミナス号クルーが戦おうとした時……上空から強烈なレーザーがゴッドネオスとゴーマージンに降り注いだ!
「くっ! 一体どうなっているんだ!?」
「ワハハハハ! グッドサイガー、ドクージャ、ベムラーはこのワシがもらう! お前達は仲良くそこでくたばるんだな!!」
やはりあの大統領、信用できない相手だった!
アイツ、ドクージャごとグッドサイガーとオレ達を葬るつもりだ!!




