番外編 宇宙漂流記ルミナス 29 戦国将軍ゴーマージン1
いきなり攻撃なんてアリかよー!?
白い大型戦艦の攻撃がオレ達のルミナス号をかすめた。
どうにかMAYAが回避してくれなければ、全員オダブツだったかもしれない……。
そこにまた別のロボが姿を見せた。
「オイ、タカシ。どうやらあの宇宙船ドクージャに襲われてるみたいだぞ」
「そうだな、ニック、すぐに救援に向かう」
「そうよね、タカシ、ニック」
どうやらこのロボには3人のパイロットがいるようだな。
「兄ちゃん、あの宇宙船助けてあげてよ。中のコンピューターが救援信号出してるよ」
「わかった、大吾。行くぞ、デルタスリー、戦闘開始だ!」
どうやらオレ達を助けてくれたこのロボット、デルタスリーって名前らしい。
「そこの宇宙船、聞こえる? アタシ達はグッドサイガーチームよ。コレからアナタ達の救援に向かうわ」
綺麗なお姉さんがオレ達に通信してきた。
——ありがとうございます。私はルミナス号のメインシステムMAYAです。あなた方はどちら様なのでしょうか?——
「アタシはグッドサイガーのマミー楠木、コードネームはミンキー・マミーとも言われてるわ」
——グッドサイガーのマミーさんですね。ありがとうございます。——
「フッ、どうやらグッドサイガーの連中が出てきたようだな。小型メカで歓迎させてもらおう。音楽、スタート!」
フンダクル局長とか言われている男の乗る大型戦艦から小型ロボの群れが出撃してきた。
それをグッドサイガーチームはデルタスリーというロボで迎え撃っているようだ。
「くっ。ここは一旦撤退したほうが良さそうだ。ルミナス号、自力航行は可能か?」
——はい、メインエンジンは無事ですから。——
「わかった、一旦戦艦グッドサイガーに帰還する、ついて来れるか?」
——はい、わかりました。——
オレ達はどうにか白い大型戦艦を振り切り、戦艦グッドサイガーに到着した。
中でオレ達を迎えてくれたのはスキンヘッドにサングラスの大男だった。
コイツ、どう見ても極悪人にしか見えないな……。
「ようこそ、私がグッドサイガーの責任者、アジラス司令官です。まあゆっくりしてください」
「ルミナス号、艦長代理のスターリング・ウェントワースです」
——ルミナス号メインシステムのMAYAです。よろしくお願いします。——
MAYAは外に出てくるわけにもいかないので通信で外部から会話に参加するようだ。
オレ達はこの世界にたどり着いた理由とワープ装置の故障やタキオンエンジンの事をアジラス司令官に伝えた。
「なるほど、タキオンエンジンですか。我々の使っているベムラーとは少し違うようですね。ベムラーもワープ可能なエネルギー体の名前なのです。このベムラーは第四段階まで進化する事が可能ですが、ワープ可能なエネルギーなのはこの第二段階からともいえます」
なんだよその宇宙怪獣みたいな名前のエネルギーは??
オレはこの作品の事をあまりよく知らない。
ロボの顔がガンボーグに似てるくらいか。
そういえばこの時代、ガンボーグみたいな顔のスーパーロボは他にもあったような気がする……。
「ところでいきなり僕たちを襲ってきたアイツは何ですか?」
「アレはドクージャコンツェルン。我らグッドサイガーの敵です。ルートヴィッヒ・フォン・フンダクル局長、ヤータラー・ブチギーレル将軍、オンドレイ・ボテクール司令官の3人の幹部とネオ・ネオスと呼ばれる謎の存在によって運営されている悪の秘密結社というべきでしょうか」
なんとも凄まじい名前の連中だな……。
「おーい、みんな。腹減っただろ。フライドチキン人数分買ってきたぞ」
「わぁ、お腹ぺこぺこだったんだ、ボク」
ニックが買ってきたフライドチキンの紙袋には、ボテクール・フライドチキンと書いてあった。
オイオイ、悪の秘密結社が何故フライドチキン屋を経営してるんだ?
オレ達は戦艦グッドサイガーの中でフライドチキンをかじりながら今後どうするか話し合った。




