番外編 宇宙漂流記ルミナス 3 ゼクトニアンとメルジェール
オレはエンジニアとして出来る事を考えた。
いくら腐ってもオレはロボットエンジニアだ。
それに本物のロボをいじれる機会なんてそうあるものじゃない。
いくら港町のガンボーグをいじれるとしても、それはあくまでも扱いは建造物であり、ロボそのものではなかった。
だが、この子供達が乗って戦おうとしているMVはまごう事無きロボだ。
本編では子供達ばかりでどうにかマニュアルを見ながらMAYAに手伝ってもらう事で整備していた。
しかし、オレは本職のロボットエンジニアだ。
だから少しコツさえわかればオレがウィンセルを整備するのは容易い事だ。
子供達がやるよりも強く魔改造する事すら可能だ。
まあ、それでこの話がどう大きく変わるかは知らないが……。
「オッサン、おれ達のロボ整備できるかよ」
「オイオイ、マルコ、コレはロボじゃなくてメタルバーニアン、そんな架空のロボットアニメの物とは違うんだよ。アニメじゃないんだから」
「カッコつけてもロボはロボじゃんかよ、スターリングってマジで理屈家だよな!」
「まあまあ二人共ケンカしてないで歌って楽しもうぜ」
ここで話をしている三人は、マルコ、スターリング、ジャッキーの三人だ。
このルミナス号に乗っているのは……。
・セドリック・アルバート 主人公 ウィンセルパイロット
・アルフレッド・アルバート 弟
・セーラ・ルルー ヒロイン1
・ペリーヌ・チェイミー ヒロイン2
・マルコ・ロッソ ランセルパイロット
・ネロ・ブレンドル 泣き虫の男の子
・スターリング・ウェントワース ルミナス号艦長代理 気弱で日和見主義
・ジャッキー・オセアーノ 黒人の少年 ガンセルパイロット
・アン・シャーリー 元気でおませな女の子
・エリザベス・トラップ ヤンキー少女
これに次の到着する惑星で仲間入りするティコ、それと女性で宇宙考古学博士の助手のケイト・アーデルハイドで全員だ。
それに、ルミナス号のメインシステムMAYAも乗員の一人だと考えても良いかもしれない。
MAYAは、Maine Arsenal Your Analyzer 略してMAYAになる。
どうやらスタッフの好きだった昔のロボアニメのキャラから名前を付けたらしい。
彼等が今遭遇している敵はゼクトニアンと呼ばれている。
正しく説明すると、このゼクトニアンは男達だけで構成された種族、それと争っているのがメルジェール、女達だけで構成された種族だ。
彼等は偶然、移住惑星でこの二つの勢力の恒星間戦争に巻き込まれてしまっただけであり、直接攻め込まれたわけでは無い。
いうならば戦争の流れ弾を受けてしまった悲運というべきか……。
そして今このルミナス号の居る宙域に現れた敵はゼクトニアンの斥候と言えるだろう。
まあそれほど強い敵ではなかったので、初陣のウィンセルとセドリックでも十分倒せた。
だから本来オレが整備しなくても勝てる相手なのだが、ここでオレの存在意義を子供達にアピールしておいた方が後々良さそうだ。
「今すぐオレをウィンセルの格納庫に連れて行ってくれ」
「おじさん、本当に出来るの?」
「大丈夫だ、オレに任せろ。それと……オレはおじさんじゃない、まだ二十代後半だ!」
「……やっぱりおじさんじゃん」
このガキ……まあいい、今はそれどころじゃない。
とにかくゼクトニアンの斥候を追い払うためにウィンセルのエネルギーパックとレーザードライフル、それにスタンロッドをチェックしなくては。
ウィンセルの武装は遠距離攻撃のレーザードライフル、それに誘導ミサイルと近接用のスタンロッドだ。
ビームサーベル的な光子を固定化する技術はこの世界には無さそうなので、あくまでも武器はビームではなくレーザーが主兵装になる。
よし、問題はなさそうだ。これなら十分勝てる。
「いいぞ、セドリック。出撃準備OKだ!」
「ありがとう、おじさん。でも……どうしてオレの名前を?」
しまった、ここは名前を知らないフリしてくべきだった!




