番外編 ガッダイン5大百科改訂版 続き
ガッダイン5大百科の続きを見ると、俺とマーヤちゃんのいなくなった後の世界の事が色々と書かれていた。
ダバール星は、人工太陽の修復完了により豊かな自然環境を取り戻し、農業や産業の豊かさに加え、元来の科学技術の高さで地球と姉妹星の関係を築き上げた。
新生ダバール星の皇帝になったチグサは、地球人とダバール星人であるハリール王子のハーフであり、お互いの星の血を継ぐ唯一の人物として地球人にもダバール星人にも祝福された女帝となった。
その後、紅井龍也と失恋してしまった彼女は、その失恋を忘れようと仕事に躍起になり、寝る時間も惜しんで執務や復興の慰問等に力を注いだ。
しかしそんな無理が祟り、彼女は疲労の末に倒れ、病院に緊急搬送される事になってしまった……。
だがそれが彼女の人生を大きく変える事となる。
搬送された病院はダバール星でも最高の設備を持つ病院で、星でもかなりの有力者や実力者も入院していた。
そんな中にいたのが地球とダバール星の全ての戦力を結集した際に病み上がりの体をおして戦闘に参加したレイザム元技術主任だった。
彼も最終決戦で身体を無理させてしまい、長期入院する羽目になってしまったのだ。
レイザムとチグサは同じ病棟で入院していた為、何かしらと接点があった。
そして、病室でもできる執務を行おうとするチグサをレイザムは何かと手伝うようになった。
そして二人は病室からダバール星の復興を支えたのだ。
チグサは病気の完治後、レイザムを皇帝宮殿に呼び、彼を専属の宰相と任命した。
頭脳労働に優れるレイザムは効率的に、かつ人道的に戦禍から立ち直ろうとするダバール星を復興させ、チグサを公私に渡り支える事になった。
そしていつしか、二人はお互い惹かれ合うようになり、民衆達もそんな二人を祝福し、盛大な結婚パーティーが開かれた。
地球人、ダバール星人の双方に祝福された女帝チグサは夫となったレイザムと共にいつまでも平和で豊かなダバール星を統治したという……。
——良かった、本当に良かった。——
俺の行為は無駄じゃなかったのだ。
俺が命を賭けて発動させた人工太陽は、その後故障する事もなく無事にダバール星を照らす光となったんだな。
えっと、何々、続きが書かれているな……。
なお、この星と地球の両方を救ったブキミーダとマーヤの名前は星の偉人として教科書に載っているとか何とか……。
まあ確かに偉業と言えばまだ偉業なんだけど、当事者としては何だかむずがゆいな。
他のダバール星人達もみんな悲劇にならずに済んで良かった。
アクラデスは地球で竹千代と仲良く研究をしていて、ダンダルは世界的歌手になったコーネリアの付き人みたいな形で巡業の荷物持ちをやっていたみたいだが楽しそうではある。
なおピアニストになったフジ子とはよく巡業で会うようだ。
トニーとタイタン部隊は野球選手をやったり地方でボランティアをしたり忙しそうだ。
エリザとスタンリーはコミックフェスティバルの常連として壁と言われるような大手漫画家カップルとして日々締め切りに追われる生活みたいだな。
商業誌ではダバール星と地球の戦闘記録を漫画化して大ヒットしたらしい。
戦士ボボンガとバルガル将軍は各地で復興支援の仕事をしているらしい。
なお、バルガル将軍の北原みどりさんへのプロポーズは無事受け入れてもらい、美女と野獣コンビとして結婚し、今では彼は一児の父親でもある。
剣崎隊長は相変わらず日々訓練の毎日だ。
ブルーマフラー隊の細井隊員やガンテツもそれに従い、災害救助等で日々活躍している。
なお、ケン坊の姿の三島長官はどうせ元に戻れないならと開き直り、戦時中に楽しめなかった小学生生活をやり直しながら代々木博士の助手を務めている。
アチャコも今の彼を兄だとしてそれを手伝っている。
なお、本当のケン坊が玄太郎の子供として生まれてきた事を知り、大変喜んだようだ。
オタケさんは相変わらず北原未来要塞ベースで料理長をしているようだ。
あの壊れた勝手口はどうにか修理されたようだがどうもトラウマになっているらしく、遠回りして厨房に入っているらしい。
荒川長官はその後圧倒的な支持率で総理大臣になったようだ。まあ彼なら食料問題や難民問題も無事解決してくれるだろう。岳田副長官は正式に岳田長官として防衛軍の最高責任者を務めている。
ウルフ博士はブレイン総統に監視されながらダバール星復興のための仕事を強制的にロボットを使いやらされているようだ。
最近はもう逆らうのにも懲りたらしい。
そうか、こんな風に戦後はみんな活躍していたんだな。
みんなが幸せそうな未来で本当に良かった。
俺はつい、大百科を読みながら涙を流してしまっていた……。




